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踏み間違い事故防止装置を考える

2010-05-09 | クルマの話

スーパーに79歳の車突っ込み、7人重軽傷
ペダル踏み間違い事故の報道って、けっこう多いですよね。
連日のように、コンビニに突っ込んだとか、駐車場から落ちたとか聞きます。物損ならまだしも、幼児の列に突っ込んだなどという事故があると、聞くに堪えません。MT車ならこういうことは起こりにくいとは思いますが、だからって今更MT車に乗り換えろと言うのも無理な話ですよね。踏み間違い事故は高齢者のものと考えがちですが、そうでも無いらしいです。ともあれ高齢化社会はどんどん進みますし、若い世代も運転に対する緊張感は薄れる一方ですから、これからもきっとこういう事故が起こるでしょう。

こうした悲惨な踏み間違いというヒューマンエラーを防止する装置はないものでしょうか。
レガシィに搭載される新型のアイサイトは障害物を感知するとアクセルを踏んでも前進せず、踏み間違い事故を防止できるとのことです。これは大変すばらしい技術だと思いますが、路上を走るすべての車にこういった機能が備わるのはいつでしょうか?既存のクルマがハイテクな事故防止車になるには相当の時間を要します。

もっと簡単に、既存のクルマに簡単に後付けできる安全装置は無いものかとちょっと調べてみると、あることはあります。
ダイイチという会社のSDASというもので、アクセルペダルの根元にマイクロスイッチを取りつけ、ペダルの踏み込み量(角度)によって警告、エンジン停止を行うシステムらしいのですが、実勢価格で20万円とやたらと高価です。→20万円はお店の取り付け込み値段で、もうちょっと探したらキット単体は8万円で売っているところがありました。でも、高いですよね…

システムの全容をサイトからうかがい知ることはできませんのでなんともいえませんが、競合がないために適正な価格とは言いがたい価格設定に感じます。この装置をこの値段でぽーんと取り付けようと思うような裕福な方はそれこそ新型のレガシィでも買ったら良いわけで、貧乏人の私の感覚では、既存のクルマに後付けする装置であればせいぜい1万円程度で取り付けられなければ普及は難しいと思うのです。



と、こんなこと常々思っていて、けっこう簡単なシステムで踏み間違い防止装置をつくれるんじゃないかな?と考えています(いや、SDASも十分簡単なシステムだと思うけど)。コンセプト的には単純で、踏み間違いを判定してエンジンを停止するような装置です。

踏み間違い事故のポイントは
ほとんどは駐車時、停車直前などの極低速
ブレーキとアクセルを間違える(ブレーキだと思ってアクセルを踏む)
ということだと思います。

ですからシステムが作動するのに、まず車速の条件(たとえば15km/h以下とか)を設けます。高速道路の登坂路などでアクセルを床まで踏まないと速度維持できないような車があるのも事実ですので、べた踏みそのものが出来ないシステムは困ります。


システム概要図のようなもの
次に踏み間違いの判定です。
アクセルとブレーキではペダル反力がかなり違いますので、ブレーキと思ってアクセルを踏むと、あれっ?と思った瞬間にはもう床まで踏んでいる状態になると思います。
つまり踏み間違いの場合、かなり速いペダル操作になるのではないでしょうか。
今日ほとんどのクルマにはスロットルポジションセンサがあります。これは一般的に5Vスケールで、スロットル開度に応じてリニアな電圧を出力しています。
このスロポジ電圧の任意の時間の平均変化率を監視すれば、異常なアクセル操作(踏み間違い)を判定することが出来ないでしょうか。

MT車であればブリッピングなどの早いペダル操作もありえますが、AT車やCVT車でそのような操作は必要ないですし、そもそも速度条件をかけているので通常の走行に支障が出ることはまず無いでしょう。(シグナルグランプリには参戦できなくなりますがw)

このように速度条件と踏み間違い判定が揃ったときに、点火もしくは燃料噴射(あるいはその両方)をカットすれば、クルマは止まります。もちろんブレーキと連動すれば更に良いですが、もし惰性で衝突したとしても加速しながら衝突するの比べれば被害はかなり軽減されるはずです。
この程度のシステムであれば、PICマイコンなどを使って簡素なシステムで実現できると思いますし、取りつけは電源とECUへの配線のみです。


…とここまで考えて、あれ?良く考えたら自分がマイコンのプログラミングはド素人だったってことに気づきました(+_+)もっと単純じゃないと出来る気がしないなあ(おいおい)
ということでもっと単純にならないかなあと考えてみると、(たとえば)車速15km/hで、スロットル開度80%以上になったらエンジン停止とかでも良いかも、という気がします。それなら平均変化率とか面倒なこと言わずに、電圧を監視するだけです。うーん、これくらいなら出来るかも。というかこれだったら市販のコントローラでもできる気がします。ということで、気が向いたら試作してみたいと思っています。っていつになるかわかりませんが(^-^;)

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12 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (AKY)
2010-05-15 09:56:30
私なら、2ペダル車は、
ブレーキを左足踏み仕様にしてしまえば良いかと…。(笑)(^^;
返信する
Unknown (HRD)
2010-05-15 15:42:12
>ブレーキを左足踏み仕様にしてしまえば良いかと…。(笑)(^^;

それもひとつの方法ですよね。もともと3本ペダルだったからそのなごりで右足でブレーキ操作してますが、もし最初から操作するペダルが2本だけだったら自然に両足で踏むことを考えると思います。

これだけ2ペダル車ばっかりになった今、左足が余っているのはある意味不自然とも言える気がします。
返信する
Unknown (Unknown)
2011-03-10 03:45:51
以前にNHKクローズアップ現代でも報じられていましたが、AT車が普及する以前(昭和の頃)から、MT車では殆ど「ペダルの踏み間違い事故」は起こっていなかったらしいし、最近(MT車比率が低下してはいるが)でもMT車での事故は見られないという。
つまり、左足をクラッチべダルの位置に当てている限りは、右足での「ペダル踏み間違い」は発生していないのでは?
お役所仕事の事故原因の調査などでは、浮かび上がってき来ていない様だが、ペダル踏み間違い事故を起こした多くの運転者の左足は、ブレーキペダルの下辺りにあったのでは?
以前、トヨタに「感圧センサー装備の左足フットレスト」を全車装備にして、左足がフットレストに当たっていなければ原則アクセルペダルの急踏み込みが作動しないシステムが事故防止に効果があるのでは、と提案してみました。(普段、左足でのブレーキ操作をしている方はその機能を使わない選択スイッチも設定すればイイでしょう。)
返信する
Unknown (HRD)
2011-03-10 19:04:38
2011-03-10 03:45:51さん
はじめまして。たしかにきちんとふっとレスト部に左足を置いている人は踏み間違いをする可能性は低そうですね。
現在のAT車のペダルは、ブレーキペダルが大きめではありますが、基本的にMT車からクラッチペダルを廃した配置になっています。もともとMT車に乗っていた人は左足を左側にしっかり置くということが習慣付いていますが、AT車のみしか乗らない人は足の置き場がイマイチあいまいに感じられるのかもしれません。いっそのことブレーキペダルをもっと左にオフセットして、左足でしか踏めないようにするのもひとつの方法かと思っています。
返信する
踏み間違えても止まるアクセル ()
2014-01-07 16:13:34
アクセルペダルを踏み間違えても安全なペダル装置が開発されていますyouTube動画あります。、
返信する
Unknown (HRD)
2014-01-07 20:55:15
馬さん

コメントありがとうございます。動画は見れませんでしたが…「ナルセペダル」というペダルでしょうか。私も以前調べたことがあります。これも一つの回答ですよね。
返信する
踏み間違い事故防止 (70peiji)
2014-05-26 13:18:01
アクセルペダルの踏込操作だけでも運転できるペダル装置があります。
事故防止に効果があると思います。
STOPペダル と 入力して検索クリックで、でてきます。
ホンダ、ニッサン、スズキの3メーカーのビデオ動画です。
素人ビデオ映像なので見にくいかもしれません。
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Unknown (HRD)
2014-06-15 12:19:23
70peijiさん
コメントありがとうございました。
遅ればせながら動画も見てみました。アクセルを強く踏み込んだ際にブレーキと連動する?ように見えますが、急加速もきちんと出来ているのが良いですね。
どのようなしくみでこれを実現しているのか興味深いです。
構造を解説しているページなどはありませんか?
返信する
踏み間違えても止まるアクセル (70peiji)
2014-06-18 13:04:20
ぶつからないアクセルペダル。
ハード(電子制御システム)を超えたSTOPペダル(アクセルペダル誤動作解消装置)
この装置の最大の特徴はバック運転でも確実に止まることです、運転方法は今までと同じです、又既存車両のほとんどに取り付けでき、しかも短時間(数分)で終了します、それから電子制御でないのでご認知による誤作動がおきません。
STOPペダルの動作原理について説明いたします。
1、ブレーキペダル装置の上にアクセルペダル装置を乗せただけの単純な原理です。
2、ブレーキペダルを踏むときはそのまま踏むことが出来ます。
3、アクセルペダルを踏むときはブレーキペダルが踏み込まれないようにアクセル装置は保持部材によりロック(固定)されており、アクセルペダルは今までと同じように踏み込む事が出来ます。
4、踏み間違えて、更に踏込むとロックが解除して、アクセル装置とブレーキが同時に踏み込まれます。
5、ロック解除は、アクセル踏込力、調節装置で無段階に調節可能です。
6、ブレーキペダルとアクセル装置が同時に踏み込まれ始めると初めてアクセル全開状態のアクセルが元に戻ります。
7、アクセルはブレーキが踏まれてから解除されるので、加速中に解除することはありません。
8、そのままアクセルペダルを踏込加減することにより自由にブレーキ制御できます。
9、アクセルペダル踏込中の足を元に戻せば、最初のアクセル状態になります。
返信する
踏み間違えても止まるアクセル (70peiji)
2014-06-18 13:16:35
ぶつからないアクセルペダル。
ハード(電子制御システム)を超えたSTOPペダル(アクセルペダル誤動作解消装置)
この装置の最大の特徴はバック運転でも確実に止まることです、運転方法は今までと同じです、又既存車両のほとんどに取り付けでき、しかも短時間(数分)で終了します、それから電子制御でないのでご認知による誤作動がおきません。
STOPペダルの動作原理について説明いたします。
1、ブレーキペダル装置の上にアクセルペダル装置を乗せただけの単純な原理です。
2、ブレーキペダルを踏むときはそのまま踏むことが出来ます。
3、アクセルペダルを踏むときはブレーキペダルが踏み込まれないようにアクセル装置は保持部材によりロック(固定)されており、アクセルペダルは今までと同じように踏み込む事が出来ます。
4、踏み間違えて、更に踏込むとロックが解除して、アクセル装置とブレーキが同時に踏み込まれます。
5、ロック解除は、アクセル踏込力、調節装置で無段階に調節可能です。
6、ブレーキペダルとアクセル装置が同時に踏み込まれ始めると初めてアクセル全開状態のアクセルが元に戻ります。
7、アクセルはブレーキが踏まれてから解除されるので、加速中に解除することはありません。
8、そのままアクセルペダルを踏込加減することにより自由にブレーキ制御できます。
9、アクセルペダル踏込中の足を元に戻せば、最初のアクセル状態になります。
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