絶対騙されないと思っていたのに、すっかり騙されてしまいました。夫からは叱られるし、長男からは笑われるし、本当に情けない限りです。本当は黙っていたいけど、何かの参考になればと公表します。
今朝、固定電話に、二男(と思い込んでしまった)から、「お母さん、実は大変なことになってしまって・・・」と慌てた口調で電話がかかってきました。声が二男に似ていたので、つい「○○?」と二男の名前を口走ってしまいました。「今頃何があったん?」何しろ二男の国では真夜中です。こんな時間に電話をしてくるなんて、よほど大変なことがあったのかも?と信じてしまったのが間違いの始まりでした。
話によると、会社の人と喫茶店で話をすることになっていて、先に行って待っている時にトイレに行きたくなって、ホントにうかつだったんだけど、カバンをおいたまま行って、戻ってきたらなくなっていた。カバンの中には、携帯(スマホとは言わなかった)、財布、そしてこれが今一番困っていることなんだが、会社の契約書が入っていたというのです。
そこで、会社などとは縁がない二男が会社の契約書などおかしいなとは思い、「会社って〇子さんの?」ときいてみたのです。その答えはうにゃうにゃと聞こえにくく、よくわからなかったので追及するべきだったと今なら思えるのですが、相手を息子と信じているものだから、まあ、あとで良く聞けばわかるだろうと聞き流してしまいました。
そして言うのに、喫茶店のオーナーが親切な人で、いろいろ心当たりを当たって、何かわかったら連絡してくれると言うから、うちのこの電話番号を教えた。何しろ携帯を盗られて僕に連絡の手段がないからねというので、どうして〇子さんにしなかったのか、不思議に思いながらも、「わかったよ」と返事をしました。そして、すぐにまた「英語はわからないよ」というと、「オーナーは日本人だから」と言う。今一番困っているのは、会社の契約書を盗られたことなんだ、会社の上司の加藤さんがいい人で、上の人に内緒にして押さえてくれているので、今これが他所へ知られるとまずいんだとも言いました。
僕の携帯にはかけないようにと念も押されました。まあ、詐欺の手口の見本のようです。それなのに私はその時はまだいろいろおかしいと思いつつも信じていたのです。「どうして?」と聞くと、「警察でも言われた、かけると相手にこちらの顔写真やら情報がわかってしまうから」と言いました。警察にはちゃんと言ってあるのだと勝手に良い方に判断していました。
そして、最後の極め付きは「誰にも言わないでほしい。お父さんにも」といいました。「どうして?お父さんは大丈夫よ」というと、「今言うといろいろややこしいから、ちゃんと片付いてから僕からお父さんに説明する」と言うので「わかった」と返事をしました。「ともかく今は携帯がなくて連絡方法がないから、そちらからもかけないでほしい」と言って、電話は終わりました。
でも、私は電話を切るとすぐに夫に話しました。夫は、私が不思議に思いながらも追及していなかったおかしい点をついてきます。今あちらでは何時?こちらは昼前でも息子の国は真夜中です。真夜中に電話してくるかなあ?そんな大事なものを置いてトイレにいくかなあ?〇子さんの会社の契約書をどうしてあいつが?電話するなとはどういうことじゃ?警察がどうしてそんなことを言うか?
言われてみればおかしいことばかり。まず連れ合いさんの〇子さんに電話をしてみます。あちらは真夜中ですがやむをえません。でも真夜中のことやっぱり出ません。しばらくして、当の本人からラインで電話が・・・携帯は盗られてないはず、出るべきかどうか迷っていると切れてしまいました。(後で、私が〇子さんに電話をしたのを知って二男がかけてきたものだとわかりました)この時点では、何か怪しいとは思いつつもまだ信じているから、息子に起った事件に胸を痛めている夫と私。
その時思いついたのが長男に聞いてみようということでした。長男は、全部聞くまでもなく、「二男がトイレに入っている時にカバンを盗まれた」と、言っただけで「詐欺ですね」と即答。そうか、そう言えば似たような詐欺話を聞いたことがあったと思い出しました。「ラインで確認してみたら?」というので、真夜中で申し訳ないけどラインでかけてみました。眠そうな声で二男が出ました。そして、やっぱり詐欺だということがはっきりしました。
まだ喫茶店のオーナーという人からの電話はありません。向こうも、私の疑い深そうな声にちょっとヤバイかもとあきらめたか、いやそのうちかかってくるか? こういう場合、演技して騙されたふりをしておいて警察に通報するのがベストだと思いますが、演技は苦手なので、「詐欺でしょう」と言ってさっさと切るのが次の方法でしょうか。
引っかからなくて良かった。!
怖い、怖い!
もし連絡があったら、ご主人を呼んで、警察もと言う手もあるかな?
大体ぼーーっとしているくせに、何か詐欺なんかにだまされないという変な自信があったのですね。息子を騙った詐欺の言うことに変な点がいくつもあって、「?」と思いつつも、最初に息子と思い込んでしまったために、勝手につじつま合わせてしまって・・・
長男なんか全部聞かないうちに「詐欺です」と断定するし、夫も「二男がそんな馬鹿な行動するかなあ?」と最初から半信半疑で、詐欺と思いつかなかったのは私だけ。本当に情けないったらありません。二男からは、「僕は何だか悲しかったよ」と言われる始末。でも、結局あれから電話はかかって来ません。信じているものの、いろいろ疑問点に質問していたので、こちらが疑っていることを察知したのかもしれません。また、夫の在宅を聞かれた時に、「お父さんは大体いつも家にいるよ」と答えたのが良かったのかも。被害は無かったものの、後味の悪いことでした。