サウンドブランチ 鳥飼美紀です。
今日の放送でもお話しました牡丹の花です。
お隣の庭に咲いているのを3本いただきました。
花からなのか葉からなのか、とても良い香りを漂わせています。
3本とも満開になったらそれはそれはゴージャズでしょう~。
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」でしたよね?
美女の佇まいを花にたとえた言葉ですが、どの花も清楚でありながら華やか・・・そんな女性になりたかった・・(過去形です((笑))
では、今週の1冊。
「ツリーハウス」 角田光代 文春文庫
角田さんの作品はやはり、「八日目の蝉」が印象的ですね。
映画化もされ、私はラストシーンで号泣してしまいました。
人の心の深いところを描ききることのできる、力のある作家だと思います。
この作品は軽いタイトルに騙されて気軽に読み始めたのですが、やはり角田光代です、親子三世代の出来事をたどりながら家族のルーツを見つめていきます。
物語には現在という横軸と、戦前から現在へという縦軸のふたつの流れがあり、ラストにはその二つの軸が交わりますが、だからといってなにかビックリするような結末になるわけではないのが、逆に心に沁みる理由かもしれません。
読みながら心の中が泣き笑い状態になっていくような気がしました。
強くても弱くても、どうにかして生きて行かなければならないのが人生、いや、もしかしたら弱い方が強いのかもしれない・・・そんな気さえしてくる読み応えのある1冊です。
さて、来週のサウンドブランチ、5月7日(火)~12日(日)まで梅田芸術劇場シアタードラマシティで上演される「ヘンリー四世」の観劇レポートを予定しております。
坂桃李くんですよ
どうぞお楽しみに♪
