サウンドブランチ 鳥飼美紀です。
2週間のご無沙汰でしたが、その間にすっかり秋も深まり、霧のかかる日もチラホラ。
同じ現象でも、春のものを「霞」、秋のものを「霧」、そして夜の霧を「朧」というそうですね。
日本語の表現はやはりきめ細かく、美しいですね。
さて今週の1冊ですが、実は3冊あります。
共通点は、海外在住の日本女性のエッセイということ。
まずは、イタリアで暮らすお二人。
☆ 日本人へ 危機からの脱出編 塩野七生著 文春新書
塩野女史、この人が我が国のリーダーだったらと想像するだけでワクワクします。
何故なら、強く、賢く、冷静な心の持ち主であり、そして、女性だから・・・(笑)
そろそろ、男性には任せられなくなっていませんか?今の日本。
彼女の代表作は、「ローマ人の物語全15巻」で、ローマの興亡を冷静な筆致で表現し、
読む者に深い感慨を与えてくれましたが、そのために調べ上げたローマの歴史をもとに
現代の日本人に何らかのヒントを与えてくれるのでは?と思って読みたい本です。
現在のイタリア社会の出来事も興味深く感じられますよ。
☆ カテリーナの旅支度 内田洋子著 集英社
この方もイタリアに30年以上暮らし、エッセイや翻訳本などを書かれています。
以前、「イタリアの引き出し」というエッセイ集をご紹介しましたが、今回のエッセイ集も
ひとつひとつのエッセイがまるで短編小説のように洗練されていて読みごたえがあります。
情景描写が細かく、まるで自分の目の前で繰り広げられているお話のように思えます。
さて、最後は癒し系ブログ本の第2弾!
☆ ぼくのともだち ションソン祥子著 新潮社
9月21日のブログでご紹介した「ことばはいらない」の第2弾です。
前作から少しさかのぼって、一茶くんが生まれてからの写真が中心。
今回はお母さんである祥子さんのコメントが多めで、コラムも収録。
生まれたての一茶くんにとまどうマルの表情がとても愛おしく感じます。
最初は「どうしよう・・」と思っているマルだけど、だんだん二人(1匹とひとり)の距離が近くなって、
かけがえのないともだちになっていく様子に、ほのぼの感が漂い、癒されます。
わたくし、メロメロになりました(笑)
ずーっと見守っていきたい一茶くんとマルちゃんです。
以上、今週は2週間ぶりなので3冊まとめてご紹介しました。