goo blog サービス終了のお知らせ 

HONEY FM 82.2 ブログ

兵庫県三田市にあるラジオ局HONEY FMのブログ。周波数は82.2MHzです。

エンジェル・フライト

2013-03-16 12:16:00 | 鳥飼美紀
土曜日サウンドブランチの鳥飼美紀です。
九州や高知では桜の開花が始まったようですね。もうすぐ三田の桜も・・待ち遠しいです
ではでは、さっそく今週の1冊です。
Dsc_1124
「エンジェル・フライト」 佐々涼子著 集英社
新聞でこの本の広告を見て、「読まなければ」と思いました。
この本を読むまで、「国際霊柩送還士」という仕事があることを私は知りませんでした。
海外で日本人が不幸にも亡くなってしまったとき、祖国に帰ってきたご遺体をご家族に送り届ける仕事です。
そういえば、紛争地でテロに遭ったご遺体などが飛行機で運ばれてくる映像は何度となくTVで観たことがありますが、その後、そのご遺体がどのようにご家族のもとに帰っていくのか考えたことがありませんでした。
時には悲惨な状態のまま戻って来られるご遺体もあり、そんな時はご遺族の悲しみをそれ以上大きくしないように出来るだけ修復して送り届けるのだそうです。遺体ではなく「魂」を送り届ける気持ちで。
世の中に知られない仕事に汗を流している人たちがいるのだなぁ・・とあらためて頭が下がります。
何年か前に「おくりびと」という映画がありました。アカデミー外国語映画賞を受賞した感動作です。
納棺師を扱った映画なのに何故か観終わった後に清々しさが残りました。
この本も読み終えた後、そのような清々しさがあります。
是非、読んでいただきたい1冊です。
さて、来週のブランチ演劇BOXのコーナーは、現在大阪シアターBRAVA!で上演中
三谷幸喜作品「ホロヴィッツとの対話」の観劇レポートです!
なんと、あの世界的俳優・渡辺謙さん主演、和久井映見さん初舞台という見逃せないお芝居。
今月末まで上演していますので、興味のある方は是非ご覧くださいませ。

アップルタルト

2013-02-23 13:34:00 | 鳥飼美紀

サウンド・ブランチ鳥飼美紀です。
今週の演劇BOXは劇団新感線「ジパング・パンク五右衛門ロックⅢ」の観劇レポートでした。
Dsc_1128

あまりに面白くてノリノリだったので、会場でライブCDを購入し、その中からの3曲とともに
おおくりしましたが、いかがでしたか?

さて、その新感線の観劇前、心斎橋のカジュアルイタリアン「プチローザ」で夕食を・・・
Dsc_1111

このお店は以前の職場の近くで、時々ランチに行っていました

スタッフがキビキビしていて気持ちの良いサービスをしてくれるお店です。
公演前の4時過ぎだったので軽いコースをオーダーしました。

Dsc_1109
☆前菜・・好きなものばかり。

Dsc_1112
☆ピザ・・バジルの香りが好きなので・・・

Dsc_1114
☆甘みとコクのある野菜と、リボンのような花のようなパスタ。
デザート4種類の中から私が選んだのは「アップルタルト」(手前)

Dsc_1116
☆このアップルタルトはスタッフの坪川さんの初作品だったのです。

Dsc_1117

☆この日初めてお店に出した彼女の作った初めてのデザートで、しかも私がオーダー第1号だったらしく、とても感激していました。
少し甘みが勝っていましたが、なかなか美味しかったですよ。
私も彼女の作った初デザートの第1号客になって嬉しかったです。
素敵な出会いでした。

最後は、今週の1冊。
「カッコウの卵は誰のもの」東野圭吾 光文社文庫
Dsc_1123

推理ものはあまり読まない私ですが、書店の平台に山のように積まれていて、綺麗な色の表紙だったので思わず買ってしまいました。
「私が育てた娘は妻が他人から盗んだ子なのか?」という、帯に書かれた言葉が衝撃的です。
オリンピック選手だった父とオリンピックを目指す娘、スキーという競技にすべてを賭ける親子の「遺伝子」はまったく他人のものなのか・・・
答えをすでに知っている父親の切ない気持ちが痛いほど伝わってきました。

では、また来週♪


ラジオのこちら側で

2013-02-16 12:26:00 | 鳥飼美紀

土曜日のサウンド・ブランチ 鳥飼美紀です。
今週の演劇BOX,観劇レポートは「祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹」でした。
表現方法って枯渇しないものなのですね、今回の蜷川演出は、「ラップ」でした。
しかも、紋付き袴や留袖(だったと思います)を着た合唱隊(古代ギリシャの「コロス」を意識した)が物語の流れをラップで表現するのですが、私は面白いと思いました。
でも観客の心に何を投げかけているのかが理解できなかったことが残念です。
放送でも繰り返しましたが、寄せては返す波のように、引き付けられたり、置いてきぼりにされたり、「わからない・・・でも、面白い」「面白い・・・でも、わからない」の状態でした。
世の中には、わからなくても面白いっていうことがあるのですね。

では、今週の1冊。
ピーター・バラカン著 「ラジオのこちら側で」 岩波新書
Dsc_1104

タイトルに「ラジオ」という言葉があると、つい手に取ってしまいます。
なにか勉強になること書いてないかな~と思うのですね。
この本は、1974年にロンドンから日本にやってきて、現在まで40年近くラジオなどで「音楽」に関わり続けているピーター・バラカンさんの「語りおろし」となっています。
楽譜出版社の社員から始まってラジオのDJとして活躍、現在はラジオ局の執行役員も務めています。
本の中の対談コーナーでバラカンさんは「文章が知識だとしたら、ラジオは情熱だ」と言っています。
なるほど・・の一言・・というか、ちょっと感動しました。
5つの章に分かれていて、各章の最後にバラカンさんのお気に入りの10曲が紹介されていて、洋楽好きの方には楽しい1冊だと思います。
もちろん私のように洋楽に疎い人も、イギリス人であるバラカンさんから見た日本のラジオの世界は「へぇ~」ということがたくさんあって、興味深いですよ。

さて、今夜はオリックス劇場で2月28日まで絶賛上演中の「ジパング・パンク 五右衛門ロックⅢ」の観劇です。
劇団新感線の人気シリーズで、今回のゲストは三浦春馬・蒼井優・村井国夫などで、五右衛門はもちろん古田新太。
来週の演劇BOXの観劇レポートをお楽しみに♪


「55歳からのハローライフ」

2013-02-09 13:24:00 | 鳥飼美紀

土曜日のサウンド・ブランチ 鳥飼美紀です。
2月も2週目、毎年2月はあっという間に過ぎ去っていきますね。
毎日寒い日が続いていますがお元気でしょうか?

さて今週も、面白かった本をご紹介したいと思います。

Dsc_1100

村上龍著「55歳からのハローライフ」(幻冬舎刊)です。

村上龍と言えば「限りなく透明なブルー」で芥川賞を受賞したのが1976年。
その直後の高校の同窓会で、その作品を巡って友人同士が言い争いをしていた・・というのが、私の印象に残っています。
批判派は女性、賛美派は男性でした・・・なんだか今思い出すと納得の構図です。
私はといえば・・その作品を読んだと思いますが、内容はまったく憶えていません(笑)

長年彼のことを「過激な小説を書く作家」と思い込んでいて、それ以後彼の小説を読んだことはありませんでした。

でも、「13歳のハローワーク」や「半島を出よ」などの作品を出した頃から、「ひょっとしたらこの人は真面目な人なのかも・・・」と気になってきました。
そして先日書店で見つけたのが、この「55歳からのハローライフ」です。
4つの短編からなっていて、主人公はどれも中年世代、ごく普通の人々です。
1つ目の作品から「村上龍って、こんなに巧かったんだ・・」とびっくりしました。

文章に気になる癖がなく、物語や主人公の思いががまっすぐにこちらの心に入ってくる感じです。
どの物語も、辛いことや切ないことが背景にあってもなぜか心温まるお話ばかりです。

特に2つ目の「空を飛ぶ夢をもう一度」では涙がこぼれました・・・。
54歳でリストラされた男性が、「自分このままホームレスになるのではないか」と不安に思いつつ、臨時の仕事をこなしながら食いつないでいたのですが、そんなある日、中学の同級生と再会します。
その同級生とかかわることによって、自分の人生にまた希望を見出すことになる・・そんなお話です。

ぜひ読んでみてください。


月イチゴルフ 有馬カンツリー倶楽部

2013-02-02 12:28:00 | 鳥飼美紀
サウンドブランチの鳥飼美紀です。
もう2月ですが、2013年初のブログです。
今年はブログ更新を頑張りたいと思います!
まずは、月イチゴルフです。
有馬カンツリー倶楽部に行ってきました。
我が家から直線距離なら1キロ無いのではないかと思いますが、車ならぐるっと回って15分ほどでしょうか?
Snow
この日は朝起きると雪がウッスラ積もっていて、ハーフ最終ホールの案内板にはまだ雪が残っていました。
2012年の2月に初めてラウンドした時には「長いコースだな~」と思いましたが、今回は、「品格のある良いコースだな~」と思いました。
前回はバンカーにつかまることが多く、スコアは散々でしたが、今回はバンカーにつかまるどころか、バンカーとバンカーの間の狭い狭い花道にボールを落とすことができて何度も命拾いしました。
その後のアプローチも良く、久しぶりに満足のいくスコアで上がることができました、イエ~ィ!
Golf
そして、何より素晴らしいのは、スタッフの笑顔が印象的でサービス精神が行き届いていました。
写真撮影を忘れましたが、スタッフのユニフォームがとてもキュートですよ。
また何度でもラウンドしたいゴルフコースです。
さて、スコアが良かったのは、マグレがほとんどですが、1割くらいはこの本のおかげかな?と思います。
Okamoto_2
「岡本綾子のゴルフ上達指南」日経ビジネス人文庫
世界で活躍した岡本綾子さんへのインタビュー集です。
この中には、私のような「テクニック論」が苦手な人にはピッタリの「コツ」が書かれています。
たとえば、ゴルフはリズムが大切だから、カートにあまり乗らず「歩くこと」が大切だとか。
基礎体力をつけるためにも、とにかく歩く。そして・・・興味のある人はこのあとは読んでみてください。
こんなことぐらいなら自分にもできそう・・・でも、それを積み重ねなくてはやはり上手くなりませんよね。
本続きで、次の2冊も面白かったのでご紹介しましょう。
Mari
「マリー・アントワネット 運命の24時間」 中野京子著 朝日新聞出版
20年以上前に遠藤周作さんの「マリー・アントワネット」を徹夜で読んだことがあります。
特にルイ16世とアントワネットがパリから逃亡してヴァレンヌで捕えられるまでのシーンがハラハラ・ドキドキで一気に読みました。
その逃亡劇だけにズームインしたのが、この「運命の24時間」です。
今回はハラハラ・ドキドキというより、なぜ逃亡が失敗したのかということがよくわかり、とても面白く読みました。
Muko
最後は、今週の「演劇BOX」で観劇レポートをおおくりした「阿修羅のごとく」 向田邦子 原作 文春文庫
向田邦子の放送台本を中野玲子さんが小説にしたものですが、ほとんど台本のようでスルスルと読めます。
「父の隠し事」について4人姉妹が真剣に心配する中にも日常での些細なハプニングがコメディチックに起こったり、姉妹でありながら嫉妬や憎しみをおぼえたり・・・と向田邦子ならではのドラマが繰り広げられます。
エッセイも素敵ですが、小説も名人芸ですね。
来週も、放送では面白いお芝居を、そしてラジオ日記では面白い本をご紹介したいと思います!
お楽しみに♪