ある日の気づき

ロシアの論理と西側「嘘の帝国」のレトリック

節へのリンク
はじめに
1. 論理とレトリックの違い
2. 「嘘の帝国」
3. ロシアの論理
更新履歴と同カテゴリの記事←別記事に分離

はじめに^

アメリカ、イスラエル・パレスチナ紛争では真実を語る?
# 過去の西側公式発表は、以下のような嘘まみれだったわけで…
# ベトナム戦争(トンキン湾事件)、湾岸戦争(ナイラ証言)、コソボ紛争(民族浄化)、
# アフガニスタン侵攻(麻薬)、イラク戦争(大量破壊兵器)、リビア(空爆の被害)、
# シリア(化学兵器)、ウクライナ(2014年クーデター、内戦、ミサイル配備計画)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202305170000/
「民主主義、人権、自由を唱えているが、実態は帝国主義国の集まりにすぎないG7」
「アメリカとイギリスは2011年春、フランス、イスラエル、サウジアラビア、カタール、
トルコと連携してリビアやシリアに対する侵略戦争を始めた」
「イラクのフセイン体制を倒すというネオコンの計画は1990年8月に始動」
# 不法な軍の駐留及びISIS にやらせていたシリア石油の盗掘米国直々に継続中
「嘘で人びとの心理を操り、戦乱を引き起こして国々を疲弊させて略奪するという手法は
アングロ・サクソンを支配する人びとの常套手段だ。民主主義、人権、自由などを唱えて
いるが、それは侵略、破壊、殺戮、略奪を実現するための方便にすぎない」
# ラリー・ジョンソンによる同趣旨のコメント
https://qrude.hateblo.jp/entry/2023/12/07/064500
「アメリカの指導者たちは、あからさまな帝国主義的行為を、民主主義を維持したり人権を
守ったりするための良心的な努力だと主張することで正当化することに長けている。」
GNV (Global News View) の記事「 偽情報:アメリカ発、日本着」より
「偽情報の発信を含む情報戦を展開する側としてのアメリカ政府が注目の対象になることが
ほとんどない。平時からアメリカ情勢に大きく注目する日本のメディアだが、アメリカと
偽情報との関係をどのように捉えてきたのだろうか。」
# 下記記事のコメントは、アメリカだけでなく西側諸国の報道全てに当てあまる。
https://qrude.hateblo.jp/entry/2023/01/06/031301
「私がウクライナ紛争に関するロシアの報道を米国メディアよりも信頼できると考える理由は、
「ロシアの弱さ」を理由にウクライナで負けるという米国の予測を読み、ロシアの予測が当たる
まで数ヶ月待ち、それが必ず当たるというテストを行ったからである」
「ロシアはその都度、自分たちの言っていることが真実で、米国の報道は誤りであることを証明
してきた」
# 「「仮想戦記」の問題」として Deeply Japan さんなどが早くから指摘してきた事。国際法違反
# 関連の報道も全く同様。→ウクライナと西側諸国の犯罪ウクライナと西側諸国の犯罪(2)

1. 論理とレトリックの違い^

安全保障の不可分性/不可分な安全保障」という用語/概念について
において、下記のように「論理」と「レトリック」という2語を対比させて使った。
「西側諸国の「公式言説」がロシア側の*極めて論理的な*主張を無視するのは、まあ
いつもの事ではある。」
「リークされたアメリカの回答文書について
http://eritokyo.jp/independent/Leaked-USandNATO-repliesto-Russia-ike29.html
「解説:池田こみち
独立系メディア E-wave Tokyo 2022年2月4日
...
アメリカは「NATOは防衛的な同盟であり、ロシアに脅威を与えない」と主張し、安全保障の
不可分性についての解釈について議論する用意があるなどとして、レトリックに走っている」
# 西側「議論」の「論拠」なるものは、「価値観の共通性が不可分の安全保障の要件」という
# 内容だが、「不可分の安全保障」概念が冷戦起源であることから見て、西側の議論は論理的に
# 破綻した「レトリック」に過ぎない事は明らか。
# ちなみに、下記論文で「不可分な安全保障」と「集団的安全保障」の差は明確にされている。
# Indivisible Security and Collective Security Concepts:
#                                   Implications for Russia’s Relations with the West

論理とレトリックは共に人を説得する際に使用される「言葉の使い方」である点は共通。
しかし、「レトリック的思考」とは普通言わず、「論理的思考」は普通の表現であることから
論理は「考える」ことに関係しているのに対し、レトリックはそうでない事が明らか。下記の
説明にあるように、レトリックは「相手の感情に訴えかける方法」。
https://gimon-sukkiri.jp/rhetoric/
「「レトリック」の意味とは?具体例や例文付きでわかりやすく解説
2020年2月5日2022年1月13日
「レトリック」をざっくり言うと……
英語表記 レトリック(rhetoric)
意味 言い回しを工夫することによっての相手の感情に訴えかける方法
実質を伴わない表現上だけの言葉
具体例 反語、隠喩、換喩、体言止め

語源 古代ギリシアで「弁論術」を指した「レトリケ」
類義語 修辞法」
上で「語源」として言及されている「レトリケ」の意味合いを Wikipedia から引用しておく。
https://ja.wikipedia.org/wiki/修辞学
「現代でいうレトリック(修辞技法・文彩)とはやや意味が異なり、基本的には弁論・演説の
技術で、聴衆の説得・扇動・魅了を目的とするかなり政治的なもの。」
「... ソフィスト達はレートリケーを教育科目の一つとして世に広めていた。
哲学者プラトンは、そのような当時のレートリケーの流行に反発した。プラトンはその著作群
(対話篇)のなかで、ソクラテスにレートリケーの手法ではなくディアレクティケー(問答法
弁証法)の手法で語らせることにより、真理や正義の探求ではなく聴衆の誘導を目的とする
レートリケーに対抗した。」
つまり、上の「レトリケ」の意味合いでのレトリックは、多用すると「(「真理」や「正義」では
大げさかも知れないが、少なくとも)「事実に即した言説」と離れやすい」傾向がある。
「悪魔の辞典」(アンブローズ・ビアス著)での定義より
MENDACIOUS, adj. Addicted to rhetoric

一方、論理あるいは論理的思考は、下記ページの図のように「「根拠」/「論拠」を示す」事が
基礎/基本になる。
https://takuminotie.com/blog/2021/05/10/post-19150/
「論理的」/「論理的思考」で検索すると、以下のような説明も見つかる。
https://shuchi.php.co.jp/article/8289
「多くの人が誤解している「論理的に」の本当の意味」
「小野田博一著「一生使える!13歳からの論理ノート」(PHP文庫)から」
「ある意見を書いたり話したりする場合、あなたは当然ながら、自分自身の意見に賛成なので、
述べている意見の論理が正しいか否かが、自分では見えなくなりやすい」
「「結論には賛成だけど、この論理は変」という具合に、結論に賛成か否かとは別に論理を
考えることのできる人になりましょう。それができるのが、論理性の高い人間ですから。」
https://oggi.jp/6738008
「感情や直感で考えない」
「主張と根拠を明確にすること」
https://www.learningagency.co.jp/column_report/column/hrd_column_08_161215.html
「「当たり前と感じてもらえる前提」や「多くの事象を集めること」が重要」
「前提や事象を実際に考えていく際に用いられる手法が「列挙」と「掘り下げ」」
https://www.recruit-ms.co.jp/glossary/dtl/0000000192/
「「前提」が変われば正解も変わる」
「裏付けとなるデータ(事実)は無数に存在する」
「論理を展開する「視点」は1つではない」

さらに、「正しい議論」をする上では「前提」や「事象」の「確実性」と「十分性」が重要。
例えば、裁判で証人宣誓に際して「真実を、全ての真実を、真実だけを述べる」ように求め
られるし、適用法規の決定に際しては「関連し得る法令全て」を枚挙する必要がある。

2. 「嘘の帝国」^

下記記事は「西側の典型的な嘘」についての「オルタナメディア上の通説」。
MoA : 108つの嘘の羅列
The Saker: Lies, Lies, Lies
ここでの「帝国 (= empire) 」の定義は下記(ケイトリン・ジョンストンの自己紹介から)
11 Things You Should Know About Me And Where I’m Coming From
"These oligarchs form alliances with each other and with government agencies, working
to advance agendas with complete indifference to the imaginary lines that are drawn 
between nations. This globe-spanning power alliance between plutocrats and government
power structures is loosely centralized around the United States, where the lion’s 
share of the military firepower (and billionaires) is located. I often refer to this 
tight alliance of nations bent to the will of a transnational oligarchy as an “empire”
because, while it doesn’t have an emperor, this cluster of nations does function as 
a single entity as far as international agendas are concerned. "
# はるか昔、日本では一部で「米帝」という言葉が使用されていた。現在は西側諸国の総体
#("the West" )を指して「嘘の帝国」という呼称が使われる事が多い。「嘘」の例については、
# 「西側公式言説における国際政治用語について」、「ウクライナ紛争関連の事実確認」も参照
さて、例えば本ブログの「プーチン演説について + (2)」からリンクしたプーチンの演説は、どれも
極めて論理的(西側政治家の演説で、同程度に論理的なものの例には、心当たりがない)で、
「根拠」/「論拠」として使用している「前提」や「事象」の「確実性」と「十分性」も高い。
(特にウクライナでの「武力行使(=特殊軍事作戦)開始直前の演説」について、前記記事の
次節『本ブログ内でプーチン演説に言及している記事』に列挙した記事で検証した。その検証に
際しての考え方や根拠とした情報は、下記の記事に示した。
- ウクライナ紛争関連の事実確認
- ドンバス紛争の開始契機と民間人犠牲者数について
- 歴史的観点からウクライナ情勢を考える
なお、「武力行使(=特殊軍事作戦」開始直前の演説」に含まれる「嘘の帝国」という語句は
印象の強さからか、反発する趣旨の西側「公式言説」もあるが、どれもプーチン演説と較べて
論理性に劣り、特に根拠/論拠の弱さが目立つ。なお、「嘘の帝国」という語句は、プーチン
自身が述べているように、以前から使われていた。
「ちなみに、アメリカの政治家、政治学者、ジャーナリストたち自身、ここ数年で、アメリカ
国内で真の「うその帝国」ができあがっていると伝え、語っている。これに同意しないわけには
いかない。まさにそのとおりだ。」
# 2022-12-26: マイケル・ハドソンによる「日本も「嘘の被害者」である事」の指摘例
# https://kamogawakosuke.info/1996/10/23/マイケル・ハドソンの視点/
# 「日本が国際金融の世界でいかに搾取されているかという事実は、日本人はもとより、
# 他の諸国や米国の経済学部の学生にさえ秘密にされている」
# https://kamogawakosuke.info/1996/06/05/米国はいかにして日本を滅ぼしたか(前編)/
# https://kamogawakosuke.info/1996/06/12/米国はいかにして日本を滅ぼしたか(後編)/
# 日本での西側言説唱導者は、愚かにも気付いていないのか?売国的で気付いた上でなのか?
# ↑記事を掲載したブログ主(賀茂川耕助)の読売新聞への投書(かっての通商摩擦関連)も参照。
# 昨今は「有害無益な代物を高値で売り付ける=露骨な植民地扱い」も追加。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/25321
武器買わされ戦場にされる選択 岸田政府の防衛費43兆円と大増税
https://ameblo.jp/sayamayotarou/entry-12781030024.html
問題はこの米国製兵器購入に適用している不平等なFMS(対外有償軍事援助)契約で、
アメリカが同盟国に武器を買わせるシステムでこのFMSについて米国の武器輸出管理法は、
①契約価格も納期もすべて米側の都合で決める、
②代金は前払い、
③米政府は自国の都合で一方的に契約解除できる、
と規定しています
こんな一方的な商取引条件が一体この世の中にあるでしょうか?
https://yocchan31.blogspot.com/2022/12/blog-post_24.html
「今までに分かっている事柄に基づいて私が敢えて総括してみるならば、新型コロナ禍は
大手製薬企業が金儲けをするために展開した巧妙な巨大プロジェクトであったと言わざるを
得ない。」
# かって、イギリスが中国やインドにしたことと、本質的には何も違わない ....

西側公式言説での「(感情的)反発」例を挙げておこう。
https://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=377736
「マスコミに支配される社会
377736 プーチンが指摘する「嘘の帝国」
...
「米国は依然として偉大な国であり、システム大国である。その衛星のすべては、おとなしく
従順にそれに従うだけでなく、あらゆる場面で一緒に歌い、その行動を真似(まね)し、提供
されたルールを熱狂的に受け入れている。ゆえに、米国によって自国の姿に似せて形成された、
いわゆる西側ブロックが全体として同じ「嘘の帝国」であると自信をもって言えるのである。」
この発言部分に対して、西側メディアは猛反発しているようにみえる。しかし、彼らが怒れば
怒るほど、実はこの指摘が的を射ていることに気づかなければならない。
東京新聞の「ウソをつくと鼻がニョキニョキと伸びてしまうのはピノキオだっ…」という記事を
紹介しよう。
その冒頭は、「ウソをつくと鼻がニョキニョキと伸びてしまうのはピノキオだったが、人間にも
やはりウソをつくことで悪い影響が出るらしい」ではじまる。そして、「西側の非難にも耳を
貸さず、ウクライナ侵攻を続けるロシアのプーチン大統領である。この数日間、この大統領と
その周辺からいったい、いくつのウソが発せられたことか」といった記述もある。「嘘の帝国」
への言及はないが、おそらく「嘘の帝国」部分に過剰反応しているようにみえる。「嘘を数々
ついてきたプーチンに「嘘の帝国」だとは言わせない」といった感情的な反発が透けてみえる」
だが、優秀なジャーナリストであれば、決してこんな子どもじみた反応を示さないだろう。」
プーチンが話題にしたのは、2008年に刊行されたアンドリュー・クラヴァン著Empire of lies
とあり、小説の表題が人口に膾炙する契機になった語句のようだが、西側政治論説記事での
使用例もある(下記はイタリア人の記事の和訳)。
https://shiftm.jp/ugo-bardi氏の『嘘の帝国』/
本稿はローマ・クラブおよびASPO(association for the study of peak oil)のメンバーで、
フィレンツェ大学地球科学学部の物理化学の教授であるウーゴ・バルディ氏のブログ
Cassandras’s Legacy 2016年2月8日付けの記事“The Empire of Lies”を訳したものである。 
https://cassandralegacy.blogspot.com/2016/02/the-empire-of-lies.html

けっこう流行した語句らしく、他の書籍やテレビ番組での表題での使用例や、ロシアや中国を
批判する論説での使用例もあるし、中国の下記記事での使用の方が、プーチン演説より早い。

http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2021-12/10/content_77923296.htm
米国の「嘘の帝国」の仮面を剥がす
発信時間:2021-12-10 16:44:02

ちなみに、上で言及されている「東京新聞(/中日新聞)」の記事は、下記にある。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/162911
https://www.chunichi.co.jp/article/426545

なお、上の記事での核兵器云々が「たわ言」でしかない事は、下記の記事で触れた。
国際法上の「武力による威嚇」と核兵器
核戦略の歴史とウクライナ情勢
鏡の国の核戦略

東京新聞(/中日新聞)ほどではないが、下記もかなりひどい。
https://jp.reuters.com/article/idJP00093300_20220318_00520220318
西側の国際法違反の武力行使の件全てが、見事にスルーされている。また、「ウクライナの
民主主義的に選出された政権」が、2014年に米国が支援したクーデターで倒され、その後の
政権は全て米国の傀儡で、ロシア語話者を迫害しドンバスでの戦争犯罪を重ねる、西側諸国
でも「ネオナチ」と認定されていた勢力に国家が乗っ取られた状況だったことも、なかった
ことにしている。

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/70343
「藁人形論法」が凄すぎる。これだけ長文でも元記事の文章を引用しないし、西側の大嘘が
いつのまにか「偽善」になって、さらに「ピュリッツァー賞」がどうしたとか関係ないネタで
「美化」を図るとかも姑息。一方ロシア側の「嘘」の*客観的根拠*は全く提示できていない。
(シリアのホワイト・ヘルメット発の情報とか、ウクライナ政府発表を出されても「苦笑」以外
どうしろと)。
ちなみに、ピュリッツァーって、米西戦争で悪名を馳せた「イエロー・ジャーナリズムの旗手」
だった歴史的事実に触れないと、あそこまで話を脱線させた論説としてはバランスを欠くかと。
それと、ピュリッツァー賞取った記事でデマと判明したり、デマであることが「公然の秘密」に
なっている記事もあったりすると言っておこう。
# 2023-01-05: ↓比較的最近のピュリッツァー賞受賞デマの例
# https://kamogawakosuke.info/2023/01/04/no-1665-本当のところはどうなのか/
# 「ニューヨークタイムズは、その完全に誤ったロシアゲート報道でピューリツァー賞」
# 古典的 :-) な例としては、ジャネット・クックの「ジミーの世界」を挙げておこう。
総じて、西側の一方的報道記事で*ロシア側からは反論されている内容*だけを根拠として
いたり、そもそも論拠を示していなかったり、論理的に反論になっていなかったりするもの
しか見当たらない。つまり、「レトリック」依存の記事ばかり目につく。
「西側諸国は数多くの国際法に反した武力行使を実行した」、「ロシアの今次ウクライナ紛争
への介入は集団的自衛権発動であり、合法」、「ウクライナ、アメリカ、NATO は、ロシア側が
平和的解決に向けて直前まで続けていた外交努力を全て拒絶した」といった、演説での主要な
論点への論理的反論は見当たらない(というか、演説で示された論拠の多くは容易に確認可能な
事実なので、反論の余地がない。このためか、プーチン演説の内容自体は「ひたすら無視」して、
「勝手な論評をつけておく」事が、西側「公式言説」での対応方針のようだ)。

なんだかんだで、「嘘の帝国」なる語句は、プーチン演説後の使用例の方が目立つのは確か。
戦況報道で大手マスコミも含めて捏造動画/画像を使いまくって恥じる様子がないとか、まあ
「嘘の帝国」って言葉が思わず口をついて出る状況になっているし。
https://kuwanokazuya.com/ukraine-fake-20220301/
ウクライナVSロシアの侵略戦争のデマ・フェイク集♪

http://eritokyo.jp/independent/Ukraine-war-situation-aow069.html
プーチン、西側諸国の「嘘の帝国」を非難
Putin slams West’s ‘empire of lies’
RT 1 March, 2022
https://www.rt.com/russia/550888-putin-wests-empire-lies/
翻訳:青山貞一(東京都市大学名誉教授)
独立系メディア E-wave Tokyo 2022年3月1日

https://open.mixi.jp/user/1919010/diary/1981722934
「西側は "嘘の帝国 "
PCR ウクライナ・アップデート#3
ポール・クレイグ・ロバーツ著 - 2022年3月1日
制裁は実際にはドイツに降りかかり、ワシントンを支配する3つの利益団体の利益に資するという
「制裁は、ロシアを傷つけるよりも、ワシントンの利益のために働くことがはるかに多い。」
↑(下記記事は上記記事(←日本の場合と本質は同じ)へのコメント)
https://note.com/8479567uso/n/n560d78a3b5c1
ポール・クレイグ・ロバーツ "嘘の帝国"
2022年3月8日 17:03
ジェームズ・フェッツァー
元記事はこちら
https://b.hatena.ne.jp/entry/libertypressjp.blogspot.com/2022/06/blog-post_88.html米欧の政府や大手メディアは、ロシアなど敵対勢力の「偽情報」を激しく批判するが、自分たちは
平気で嘘をつく/英作家ジョージ・オーウェルは「嘘の帝国で本当のことを言うと反逆罪になる」
と喝破した ---- 2022/06/11
# ジョージ・オーウェルは、「ジャーナリズムとは、報じられたくない事を報じることだ。
# それ以外のものは広報に過ぎない。」とも言ったそうだ。下記は「平気でついた嘘」の例。
- https://cookpad.com/diary/3017319
  嘘の帝国は、挑発的な偽旗作戦を用意した①   ---- 2022年5月1日 (日)
- http://glassbead.blog.shinobi.jp/wars/empire%20of%20lies
- https://kamogawakosuke.info/2022/05/21/no-1457-生物兵器帝国の嘘/

下記の記事には、関連して述べておきたい論点があるため、少し長めに引用する。
http://www.pekinshuho.com/politics/202203/t20220330_800280926.html
「世界を騙そうと企てる「嘘の帝国」
2022-03-30  ・  ソース:人民網
ウクライナにある米国の生物学研究所の問題が燻り続けている。
...
ウクライナ危機において、西側は露骨な偽善性とダブルスタンダードを示してきた。 最近、
米誌タイムはカバーストーリー「ウクライナ人の苦しみ」で、弱者への同情を示し、戦争に
ついて省察した。だが、... NATOがセルビアを爆撃した際、同誌の表紙が「セルビア人を
屈服させ、大量爆撃で平和への扉を開く」だったことに人々は気づいている。
# 筆者注)元記事で「2016年にNATOがセルビアを爆撃」とあるが、恐らく、人民網英語版の
# 記事を和訳した際、続く部分にあるサッカー大会記事の年が、誤って一つ前の文にかかる
# ように誤訳されたものと思われる(∵機械翻訳では時々見かける誤訳パターン)。
# なお、セルビア爆撃の口実とされた 「人道的危機」の実態は、下記参照。
http://eritokyo.jp/independent/Ukraine-war-situation-aow1182.htm
「1999年、セルビアのコソボ・メトヒヤ自治州にあるラチャク村。OSCEの視察団が現場に
到着すると、そこには私服姿の死体が数十体発見された。」
「この種の結論を出すことは、この国際的な職員に与えられた任務の一部ではなかったにも
かかわらず、何の調査もなしに、ミッションの長はこの事件をジェノサイド行為と断定」
「NATOは直ちにユーゴスラビアへの軍事侵攻を開始し、テレビ局、橋、旅客列車など民間の
標的を意図的に破壊」
「その後、死体は民間人ではなく、違法武装集団であるコソボ解放軍の過激派が民間人の服を
着ていたことが決定的な証拠で証明された。しかし、その時にはすでに、演出された事件は、
1975年のヘルシンキ最終法の調印以来、初めてOSCE加盟国に対して違法な武力行使を行う
口実を与えるものとなっていた」
「爆撃の引き金となった声明が、OSCEのコソボ検証団を率いる米国人ウィリアム・ウォーカーに
よって出されたことは、示唆に富んでいる。コソボをセルビアから武力で分離し、バルカン半島
最大の米軍基地「キャンプ・ボンドスティール」を設置することが侵略の主な成果であった。」
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2022/12/post-6cafd7.html
「連中は爆弾を落とす前に物語を落とす。連中はミサイルを発射する前にプロパガンダ・
キャンペーンを開始する。制裁を展開する前に認識支配を展開する。もし皆様が彼らの
プロパガンダ・キャンペーンに参加し、彼らがこれを実行するのを支援すると決めるなら
皆様はそれを実行する軍人と同じように結果に加担していることになる。」
...
ウクライナ危機では、「言論の自由」や「芸術に国境はない」など、西側の誇る価値観がなんと
全て嘘であったことに人々は気付かされた。
ロシアの著名なソプラノ歌手、アンナ・ネトレプコは自らの政治的立場を公にしなかったため、
公演が取り消された。西側の発動した対露制裁の対象の中には、なんと100年以上前に死去した
ロシアの音楽家チャイコフスキーの名作「白鳥の湖」まで含まれていたのである。
...
アメリカ心理学会の定義に基づくと、「大嘘」とは極めて大規模かつ反復し続ける虚偽の
ナラティブを利用するプロパガンダ・ツールであり、統治者のために権力を奪取または維持する
効果がある。米国とは、そのような「嘘の帝国」なのだ。」

ロシア文化への攻撃とか、自国在住のロシア民間人への「ヘイト」とか、文明国として情けない
というか、恥ずかしいというか ... 日本での状況は、例えば下記ブログ参照。
https://ameblo.jp/jenya-jpn-rus/entry-12729971539.html
善悪二元論の危険性 ---- 2022-03-03 23:18:50

3. ロシアの論理^

西側諸国は、「非合法だが正当」(illegal but legitimate) な「人道的介入」など、意味不明の
スローガンを掲げて空爆で多数の民間人を殺害するなど、およそ論理性を感じさせない言説と
暴挙を得意としている。
一方、ロシアは、例えばプーチンの 2007年ミュンヘン演説でも「安全保障の不可分性」などの
*国際法の概念*を基礎にした論理を展開している。ちなみに、「「安全保障の不可分性」など
知らぬ存ぜぬ」という振る舞いを西側が繰り返すので、1999年のイスタンブル文書という根拠を
明示するという、*極めて論理的な対応*をしたが、西側は、それでも馬耳東風だったわけだ。

ちなみに、ロシアは「NATO はロシアを仮想敵国とする軍事同盟である」という、歴史的経緯から
もはや証明不要に思える命題にも新たな論拠を提示している。
https://www.rt.com/russia/508476-nato-threat-warships-plan/
NATO says 'intimidating' Russia BIGGEST threat to bloc till at least 2030 - plans to
send warships to Black Sea
A bombshell report by NATO has accused Russia of threatening Western interests from 
the Atlantic Ocean to the Arctic, as the bloc's secretary general calls for members 
to escalate their presence on the country's borders.
上の記事↑で言及されている↓ "A bombshell report by NATO" は、下記のこと。
NATO 2030: United for a New Era
Analysis and Recommendations of the Reflection Group Appointed by the NATO
Secretary General, 25 November 2020
ダイジェスト版↓ "“NATO 2030. United for a new era: a Digest” が下記にある。
https://www.ndc.nato.int/news/news.php?icode=1509#
https://www.jstor.org/stable/resrep27747?seq=1
# アメリカも(バイデンの選挙公約に反するので?公表を控えていた?)方針を公表。
# In Stunning Strategy Reversal, Pentagon Will No Longer Rule Out
# Use Of Nuclear Weapons Against Non-Nuclear Threat → 和訳記事
# 下記記事によれば、そもそもアメリカの核使用が「報復」に限られるか疑問もあるわけだが。
# https://alzhacker.com/russia-responds-to-americas-plan-to-win-ww-iii
# 2023-01-17: 米国の戦略文書自体の URL が下記ブログに書いてあったので、引用+リンク
# https://ameblo.jp/sayamayotarou/entry-12779373499.html
# 「2022年10月27日、米国防省は 2022年版の新しい国防戦略を発表」

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