随想録 ー而今ー

 而今は、「にこん」と読みます。
 今の瞬間を精一杯生きるということを意味する言葉です。
 

第682号 感じる受けを取ること

2019年11月13日 | 最近感じること

 合気道は、開祖植芝盛平大先生が、幾多の武術を修練された後に、創始された近代武道です。
我々は、開祖が創始された合気道とは何なのか、開祖が求められたものは何だったのかを求めて、
合気道の稽古に励みます。
  合気道を上達するために、開祖直弟子の先生や、そのまた弟子の先生方のご指導を受けて、
合気道を学んでいくことになります。
私は、合気道の稽古は、指導いただく先生の受けを取らせていただいて、
受けで感じたことを、トリとして再現させるものだと考えています。
 
  合気道を始めて、初段になるまでの間に、座技、半身半立技、立技のそれぞれの体勢に対し、
一教、二教、三教、四教、入り身投げ、四方投げ、小手返し、回転投げ、
等々の基本的な技をひと通り学びます。
  初段までは、まずは、この技の形を覚えることが大事になります。
初段からが稽古と言われるように、
初段からは感じる稽古、感性を磨く稽古を行うことが大事になると考えています。
  合気道の稽古は、基本的には、二人1組で、受けと取りを交替して行いますが、
初段からは、この感じる稽古を行なっていかないと、
合気道の真髄に近づいていくことは、難しいと思っています。
  
  感じる稽古にするには、まず、受けの時に、
相手の動きについていくことを身に付けることが必要になります。
 この技はこうだと決めつけて、 自分のイメージだけで受けを取ったり、取りをしたりしていては、
感じる稽古にはなりませんし、
自分勝手に動くことは、 相手の動きについていくことではありません。
 相手の動きについていくには、
前脚の膝を曲げること、腰を伸ばすことが必要になります。
 また、相手の動きを感じられるように、
相手に対し、意識を集中することが必要になります。
これは、有段者が、級の方と稽古する時でも同じです。
おしゃべりをしていては、相手に意識を集中できません。
 稽古が終わった後、膝や脚に、心地良い筋肉痛を感じられるかどうかが、
相手の動きについていく稽古ができているかのバロメーターになると思います。

 中今塾が将来も継続していけるように、
感じる稽古を行っていきたいと思います。
 
 
 
 

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