図書館で借りました。
瀬尾まいこさんの『幸福な食卓』
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父さんが自殺を失敗したときも、母さんが家を出たときも、
朝は普通にやってきた。そして、その悲しい出来事のあとも…。
泣きたくなるのはなぜだろう?優しすぎるストーリー。
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またまた複雑な家族を描いた作品なのに、
淡々としていて、明るくて、でも軽い会話の中に深みがあるような・・・
相変わらず瀬尾さん独特の世界でした。
人は誰でもいろんな悩みがあるもの。
親でも兄弟でもわからないことはいっぱいあるもんです。
どこの家庭にもあるちょっと壊れたところを、
思いっきりわかりやすく壊れさせて、
わかりやすく家族の大事さを教えてくれるような。
そんなお話でした。
いろんな人に守られてるって、
なかなか気づかないもんなのかも。
温かい気持ちになれました。
個人的には、最後はもっと気持ちよく
ハッピーエンドがよかったなぁ~と思ったりもするけど。。
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家族小説の新境地。直木賞受賞後の初の長篇。
ひきこもり、暴力をふるう息子。浮気を重ねる妻。
会社からはリストラ寸前……死を決意した37歳の僕は、
死んだはずの父子が運転する不思議なワゴン車に乗り込んだ。
37歳・秋
「死んでもいい」と思っていた。
ある夜、不思議なワゴンに乗った。
そして――自分と同い歳の父と出逢った。
僕らは、友だちになれるだろうか?
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自分と同じ歳の父と話すなんて・・・
過去に戻ってやり直すなんて・・・
ファンタジーの世界やん!と、読み始めは何となく違和感。
人生のいろんな岐路で、
大事なことを見逃して間違った選択をすることって、
たぶん誰でもあるだろうなぁ。。。
「あの時こうしてたら・・・」の世界を疑似体験する感じで、
いろいろと考えさせられました。
流星ワゴンに乗って、過去に戻っても、
結局過去が変えられるわけじゃないけど、
それでも自分が変わることで未来が変わる可能性がある。
その辺がファンタジーなのにシビアなんです。
重松さんの作品は(まだ二冊しか読んでないけど)
当たり前な毎日(今)を大事にすること、
そんなメッセージを強く感じます。
でも「その日のまえに」のほうが私は好きかな(笑)
気になってた本を図書館で見つけたので
読んでみました。
けっこう前の本なんですが、
昔本屋大賞をとったみたいです。
(知らなかったけど)
高校生が一晩かけて長距離を歩く「歩行祭」のお話。
会話が多いので一気読み。
とにかくずっとさわやか。
前に読んだ「一瞬の風になれ」を思い出しました。
あれもそういえば本屋大賞だったなぁ。。
内容は置いといて(もちろん面白かったんですよ。笑)
自分の高校時代を思い出しました。
実は、うちの高校にもあったんですよ。
全校生徒で43.5kmを歩くという行事が。
朝8時くらいに千里浜を出発して、
夕方~夜にかけて学校にゴールするというもの。
金沢桜丘高校名物「3S歩行」
http://www.ishikawa-c.ed.jp/~sakurh/contents/guide/activity/3s-walk.htm
(HPがあってびっくり!)
この物語のように夜通しで・・・というものではないのですが、
なかなかハードだったのを思い出しました。
嫌だなぁ・・・と思いながらも、何となく楽しかったこと。
友達とひたすらしゃべりながら歩いたこと。
彼氏の話とかいろんなうわさ話で盛り上がったこと。
そのうち疲れ切って話す気力もなくなったこと。
終わったときの達成感。
などなど。
読んでて「そうそう」と思い出すことが多くて、
個人的にすごく楽しめた作品でした。
青春っていいなぁ
sacchimoniちゃんからの借り本です。
小川糸さんの『ファミリーツリー』
最初主人公は子どもだし、このプロローグでどんな展開?と思ったら、
途中からスピードアップ。
そっかぁ。子ども頃のあの話も、この話も。
こういうところで繋がるのね~って感じ。
昔からしっかりしていて、大きくなっても強いリリーと、
昔から泣き虫で大きくなってもちょっと頼りないリュウ。
リリーとリュウがあまりに対照的で、
リュウしっかりしてよ!と思うことも多かったけど、
その辺の情けなさがリアルな感じもしました。
いろいろツボはありますが、
お年寄りと動物には弱いので、
ほんと泣けてしまって大変
最近ミステリー系を読むことが多かったので、
ついつい、この先一体何が起こるんだろう?
なんて思ってしまったたけど、
そういう話ではなくて(笑)
小川糸さんらしい、さらっとしてて、
でもあったかい感じのお話でした。
菊さんの言葉がどれも印象的でした。
自然に対する思いとか、
家族に対する思いとか。
小川さんの人柄なのかなぁ
切ないけど最後はあったかい
「このミステリーがすごい!」というキャッチにつられて、
思わず買ってしまった乙一本。
高校生の「僕」と森野夜は人間の持つ暗黒面に強く惹かれる。
そんな二人は毎回、奇妙な巡りあいで
猟奇的な事件に関わっていくことになる。
『GOTH~夜の章~』
乙一さんの本は初めてだったので、
最初かなりグロい描写に正直ひきました。
なんでこんなの買っちゃったんだろ・・・と。
それがそれが・・・読むうちに引き込まれました。
(グロいのはなかなか慣れないけど)
「暗黒系」「犬」「記憶」の3編。
どれもやられた!って感じ。
人は読むときについ先を想像して、
先入観を持って読んでしまうもの。
その辺をうまく利用して予想を裏切るのが巧い。。
『GOTH~僕の章~』
こちらは「僕」視点で書かれた、
「リストカット事件」「土」「声」の3編。
グロいのは相変わらずで、
読んでて苦しくなる描写も多いけど、
それ以上にまたまた展開の凄さにやられた感じ。
最後まで「僕」の名前が出ていなかったところがミソでした。
これを面白い!と言うのは人間的にどうなんやろ?
って思われそうで憚られるんだけど。
裏切られる快感にちょっとはまりそうです。
決して私は殺人に興味はありませんので(笑)
映画が公開されましたね。
伊坂さんの本は前々から気になりつつ、
いつも本屋で手にとっては迷い・・・
とうとう映画の宣伝につられて買ってしまいました。
これがまたすっごい面白い!!
ハラハラドキドキでした。
先が読めない展開に引き込まれてしまいます。
首相暗殺事件の濡れ衣を着せられた主人公の逃走劇という
わかりやすいストーリーなんだけど。
その中に人と人の繋がりとか、友情とか、
あったかい部分もいっぱいあって、
最後はじーんときました。
そこらじゅうに散りばめられた伏線が、
どんどん繋がっていくのもすごい。
巧い。
他の作品も読んでみたいです。
ちょっと前ですが、久々に東野圭吾を読みました。(by 図書館)
え?東野圭吾ってこんな恋愛っぽいもの書いたっけ?
と思ったら・・・やっぱりミステリーも入ってました。
不倫話だけで終わってたら、ちょっとショックだったかも。
不倫に走る男性の気持ち&行動がやたらとリアルで、
言葉もすごく説得力がある!
その辺の心理的な描写が
ちょっとツボでした。(笑)
東野作品のミステリーを期待してたらイマイチかも。
でも、すごい読みやすかったです。
なんだかガッツリミステリーが読みたくなりました。
sacchimoniちゃんがblogでオススメしていた本。
読み始めたら一気に読んでしまいました。
blogでレビューを読んでたので、
なんとなくあらすじはわかってたけど、
それでも、泣けました。。
(最近本読んで泣いてばかり。笑)
主人公は、ラジオパーソナリティーの真生。33歳。
「引き出しの中のラブレター」というのは、
真生のラジオ番組の企画名で、
伝えたいのに伝えられなかった、
いろんな思いを綴った手紙を紹介するというもの。
ラジオっていうのがなんかいいですね。
相手が聞いてるかどうかわからないわけだし、
聞いてたとしたらすごく運命的な感じで。
真生もお父さんとの関係が修復されないまま、
お父さんが死んでしまったという後悔があって。
それでもお父さんの残した手紙で本心を知り、
小さい頃死んでしまったお母さんの思いも、
過去の手紙で知るという。
もし、手紙がなかったら・・・
すごく寂しい思いをしたまま、
一生過ごしたんだろうな。
手紙っていいなぁ
ラジオといい手紙といい・・・
この時代にアナログな感じが、
妙にあったかくてほっこりとしました。
映画にもなってますよね。
どんな映画だったんだろう??
ちょっと気になります。
もうすぐ映画が公開ということで、
最近本屋さんにいっぱい並んでいますね。
「サヨナライツカ」というタイトルがけっこう好き♪
“好青年”とよばれる豊は4ヶ月後に控えながら
謎の美女・沓子と出会って、
振り回されつつ魅かれて行くが・・・
結局は理想的な相手との結婚を選択し、
25年後に再会するというお話。
前半かなり強引な展開で豊も沓子も超身勝手。
何も知らない光子(←婚約者)のことを考えると、
ほんと腹立たしい限り。
どこが好青年じゃ~!みたいな(笑)
ほんと前半はまったく共感できなかったけど、
2人がスッキリと別れて以降、
25年後の再会あたりからは、
けっこうジーンと来ました。
テーマは「純愛」
「人間は死ぬとき、愛されたことを思い出すヒトと
愛したことを思い出すヒトとにわかれる。
あなたならどっち?」
と聞かれたら・・・
「愛したことを思い出す」かな。
というか、そんな大恋愛もしてないので(笑)
ただ「いろいろあったけど幸せな人生だったな」と思うでしょう。。
相手の結婚のためにスッキリと姿を消し、
その後25年間もずっと想い続けて
あなたのことが忘れられませんでした。
と死ぬ間際に告白する沓子・・・
25年間のお互いの人生を思うと、
切なくて泣けてきました。
結婚を諦めて一緒になるべきだったのでは?
たとえ、それで辛い道を歩むことになっても。
地位や名誉のために都合のよい光子を選んで、
最終的に沓子をずっと愛してたなんて、
それは2人の女性の気持ちを考えると切なすぎる。。。
という感想でしたが、
いろんな恋愛があるので、
いろんな感想があるんでしょうね。
すごい面白い!って評判をどこかで見て、
図書館で借りて読んでみました。
TVアニメにもなったみたいですね。
シリーズ化されていて、サイトもあります↓
http://www.toshokan-sensou.com/intro.html
『図書館戦争』シリーズは、公序良俗を乱し人権を侵害する表現を
取り締まる法律として「メディア良化法」が成立・施行された
架空の現代日本を舞台に、不当な検閲から「本」を守ろうとする
図書隊員たちの戦いと日常を描いたエンターテインメント小説。
設定は現実離れしてるけどなかなか面白いし、
かなり分厚んですが、案外さらっと読めました。
本を守るために「図書隊」を作って戦争までしなくても・・・
と妙に現実的なことを考えつつ。
それでも、細かい軍隊的な説明がすごいなぁと感心
メインはラブコメなんでしょうが、
恋愛部分は子どもっぽくてあんまり感情移入できず。
結論としては・・・
いろいろ突っ込みどころは満載だったけど、
漫画だと思ったら楽しいかも!
高校生くらいだったらもっと楽しく読めたかな。
私もつまらない大人になってしまったなぁ(笑)
続編もあるので、読むとはまるかも
友達に自衛隊の子がいるんだけど、
是非その子に読んでもらって感想聞きたいな~
なんて思ってました。
有川さんの作品は他にもいろいろありますが、
どれも自衛隊がらみ。
自衛隊大好きな軍事おたくの女性のようです。
軍事好きの方にはオススメです
sacchimoniちゃんのblogでも紹介されていましたが、
私も彼女に借りて読んでみました♪
実際テレビで、
時々本のコーナーは見たことがあったのですが、
まとめて改めて読むと、すごく面白い!!
本の好みは人それぞれなので、
自分が思わず手にしてしまう本と、
薦められないとなかなか選ばない本があります。
本当は本屋さんや図書館で自分が「面白いかも♪」
と見つけて読むのが醍醐味だったりもしますが、
こうやって、お勧め本を紹介してもらえると、
やっぱりハズレが少ないような気がします。
中には読んだことがある本もいくつかあって、
なんとなく嬉しくなったり。
もっともっと読みたい本が出てきたり。
制覇したい気持ちになるのがわかりますよ、
sacchimoniちゃん!
また、いろいろ貸し借りして制覇していきましょう。
感想いろいろ比較してみると面白そう。
sacchimoniちゃんありがとう♪
早めに返します!
かかりつけの小児科でちょっと前に借りた本。
待合室に本棚があって、
その本は自由に借りてもいいというので。
以前から気になっていた本を借りました。
かなり前に映画にもなってますね。
80分しか記憶の持たない偏屈な「博士」と、
そこに通うことになった家政婦のお話。
特にすごい展開とかひねりがあるわけではないけど、
じわじわとあったかいお話でした。
なんとなくフォレストガンプなんかを思い出しました。
私は文系で、数学は弱いので、
数学ってなんとなく冷たい感じがしてたのですが、
博士の説明を聞いてると、
「友愛数」「完全数」とか・・・
けっこう人間的なところがあるのね!みたいな(笑)
博士が美しい!というのが少しわかる気がしました。
数学を題材にこんなあたたかいストーリーなんて、
その組み合わせが新鮮だったのかも。
障害があるからこそ、
もともと持っている能力がさらに磨かれるというか、
偏屈さの奥には人並み以上の純粋さがあるというか。
やさしい気持ちになれるお話でした。
これは号泣しました。
最後はティッシュ箱を目の前に置いて読みました。(笑)
「その日」とは自分自身や自分にとって大切な人を失う日のこと。
「その日」を迎えるまでの本人と家族の物語を綴った短編集です。
「がん」とか「死」をテーマとした本はたくさんあるし、
これは実話ではないのに・・・なんでこんなに泣けるんだろう?
と思いながらも、なぜか引き込まれてしまいました。
ちょっと変わっているのは、前半の短編集が、
後半の3つの短編(ひとつの中編)で絶妙にリンクするところ。
別々の話が、ひとつの物語として完結するところが
作品としてすごい!かなり意外な面白さがありました。
「がん」って言うと、とにかく暗くて重くて、
読んでて辛くなりそうな・・・と思っていましたが、
それだけではない、心に響く作品でした。
しかし、重松 清さんは初ですが、うまいなぁ。。。
文章が巧みというか。安心感があるというか。
こなれているというか。
かなり好きかも。
これまたsacchimoniちゃんから借りた本。
まったりとした、肩の力が抜けた感じの
川上弘美さんのエッセイ。
なんてことはないんだけど、
なんかわかるというか。
こうやって、ぼーっと(してないかもしれないけど)
生活するのもいいかもなぁ~なんて思える本です。
そしたら、蛍光灯の声が聞こえるかな(笑)
言葉遣いが時々古典的なところが
けっこうツボでした。
(私は昔から古典&平安時代が好きだったので)
日本語が好きなんだろうなぁ。
あとは、個人的には、「だんご三兄弟」の話が好き。
なんかおかしくて、読みながらちょっと笑えました。
小説を書くよりも、エッセイを書くのが難しい、
って川上さんも書いてたけど、確かになぁ。
なんてことのない日々を書き綴って、
それを読んで他人が面白かったり、ほっこりできるって、
すごいことかも。
彼女の小説は読んだことがないけど、
また他のものも読んでみたいなぁと思いました。
sacchimoniちゃんありがとう
PCが使えない間、地味に本を読むことが多くて・・・
まとめてUPしてます。
『卵の緒』は図書館で借りました。
瀬尾まいこさんは私と同じ歳くらいの、
学校の先生なんですよね。
すごくわかりやすい文章で、さらさらと読めました。
「卵の緒」と「7's blood」の2編からなる中編集で
「卵の緒」は第7回の坊ちゃん文学大賞の受賞作だそう。
「僕は捨て子だ」から始まるちょっと変わった親子のお話。
設定はかなり重いのに、文章のタッチがめっちゃ軽い。
そして、お母さんの発言の面白いこと!
そうやって子供を育てると、グレないかもなぁ~なんて思ったり。
2編ともテーマは「家族」。
どっちも複雑な家庭なんだけど、全然重たくなくて、
それでもけっこうやんわりと考えさせらる部分があって、
さすが学校の先生だなぁって変に感心してしまいました。
「家族」って一緒に住むとか、
血がつながってるとか、それだけじゃないのかも。
登場人物がみんな魅力的でなんか「かわいい」♪
読後感のいいお話でした。