一橋MBAブログ 「くにたち」な日々

HMBA有志による非公式リレーブログ

アイデアベース・分析ベース③

2006-02-06 00:57:27 | 若頭の雑感
どうも。若頭です。

前回まで、アイデアベースアプローチ、分析ベースアプローチについて説明しました。
さて、こうした異なったアプローチは他の場面でも観察されます。例えば、製品開発の場面などがそうではないでしょうか。

製品開発といっても、どんな種類の製品を作るのかによって変わってくるので一言にくくるのは難しいかもしれませんが、関わっている部門によってもだいぶ考え方が違ってくるのではないかと思います。マーケティング側からすると消費者のニーズやその背景にある文脈から考えられたコンセプトがある一方、技術系の部門からは仕様や性能の条件が上がってきます。マーケター個人の思い入れがストレートに主張される場合もあれば、譲れない“技術屋のロマン”的なものが根底にある場合も考えられます。

このように異なった志向がある中で、誰がどこまで主導権を握るのかが非常に重要な問題だと思います。

主導権のありかを明確にしない場合、対立や調整に手間取り、スムーズに開発→リリースが進まないことが想像されます。マトリクス組織や折半の合弁会社と同じ構図で、キッチリとケツを拭く役割の人が必要になってきます。ブランドマネジャー制のように主導権のありかを明確にした開発体制は、このあたりの問題を解決する一つの方法として考えられます。また、リリースまでの期間で、誰が中心になるのか濃淡をつけていくといったことも考えられます。リリースまで1年以内の製品なのか3年スパンで考える種類のものなのか、によっても、マーケット主導なのか、技術メインで行くのか、だいぶ違ってくると思います。

以上、ちょっと強引にですが、アイデアベースと分析ベースの話を広げてみました。
私はもともと経営とは違う分野から来たわけですが、分野は違っても問題の構造は根本的には同じということが意外に多く、その辺の面白さも感じながら勉強しています。

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