HBD in Liaodong Peninsula

中国と日本のぶらぶら街歩き日記です。2024年5月からは東京から発信します

大連 満電乗合自動車待合所

2019-10-25 | 大連を歩く
旧満電乗合自動車待合所は、青泥窪橋の中山路と旧ダルニー川が交差する場所に残る老建築です。

旧連鎖街の南東角に当たります。





古写真です。



連鎖街と一体のプロジェクトとして建設されたと思われますので、竣工は1931年頃とみられます。

古写真では、手前(南側)が4階建て、奥側(北側)部分は3階建てですが、今はすべて4階建てです。

後に増築して、高さを揃えたようです。連鎖街は、建物の多くがそのような造りになっています。

「乗合自動車」とは、つまりバスのことです。
バスの乗客のための待合スペースだったのでしょう。

この地でバス事業を経営していた満電(南満洲電気株式会社)とは、1926年に満鉄の全額出資で設立した電力会社でした。

本業の電力事業の傍ら、公共交通事業も行いました。今も大連市内に残る路面電車もこの会社が担いました。

満電は1931年に解散し、電気事業は満洲電業株式会社に、交通事業は大連都市交通株式会社がそれぞれ引き継ぎました。

大連駅が今の場所に移転した1937年以降は、この付近が市内の交通の中心地になったはずですから、バス待合所は連日乗客でにぎわったと思われます。

旧満電乗合自動車待合所の前は今もバス停として利用されており、目まぐるしくバスが往来しています。

建物は、今はスマホや土産物を扱う小さな店が入っています。

待合所としては利用されていませんが、昔も今も、バスの利用客を見守ってきた建物です。
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1 コメント

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Unknown (東東京うさぎのモヒー)
2019-11-02 14:42:36
古写真と一致してますね。駅前に現存する当時からそのままの建物としてとても貴重ですね。私も見に行ってみたいです。
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