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中国と日本のぶらぶら街歩き日記です。2024年5月からは東京から発信しています

万寧橋 - 京杭大運河のスタート/ゴールに架かる古代のロックゲート

2021-02-17 | 北京を歩く
万寧橋は、北京の地安門外大街、什刹海と玉河の合流点近くに位置する老橋です。



長さ十数メートルの小さい橋ですが、700年以上の歴史を誇ります。
最初に架けられたのは元の時代の1285年だそうです。

場所は地安門の北側にあり、地安門は皇城の裏門なので、後門橋と呼ばれていた時代もありました。

架橋された当初は木橋だったそうですが、元代のうちに石アーチ橋になったそうです。

この頃は什刹海から玉河に入口に架かっていたそうなので、ここが元代の京杭大運河の始点ということになります。





往時はこの橋の下には水門があり、ロックゲートとして南方から食糧などの物資を運搬してきた船の往来を支えていたそうです。
元の時代からこのような水位を制御して輸送需要に応える技術を導入していたとは驚かされます。

明代、清代にも修復と補強が繰り返され、水運の要衝として活躍を続けました。

1950年代に石橋面にアスファルトが敷設され、路面を平らにして、橋の下半分は路盤の下に埋められ、橋の両側の欄干が残りました。

その後も補強と回収が繰り返され、2000年頃から現在の姿になったそうです。

橋の上から北を向けば鼓楼、南を向けば地安門(現存せず)で、今も多くの車両が行き交います。





ロックゲートとして南北の大動脈の物流を支え、橋として市民の暮らしを支え続けてきた歴史的建造物です。

北京市文物保護単位に指定されています。


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