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★年金カウンセリング → 基金の代行分

2006年03月19日 | 年金
Q 厚生年金基金の代行分って、何だったのですか?
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A さてさて、最近、難しい問題ばかりですねぇ。


そもそも代行分とは、国の厚生年金の報酬比例分を基金が代行して支払う世界に例の無い方式ですよねぇ。


基金制度発足のときの事情で、後々の問題発生を深く考えもせず、退職金と厚生年金の調整の一環として官と民の妥協の産物として成立した経緯があります。


基金は代行分を自己の資産として取り込み、規模のメリットで資産運用をして運用利回りを稼いでいたのですけど、日本の10年に及ぶ経済の低迷で大幅な赤字に転落したというわけです。


その上、ここに来て、世界的な会計基準の見直しの一環で、時価会計導入が基金に適用され、赤字幅の限界に達して基金解散や代行返上が一気に進んでしまい、1200基金(単独・連合基金のみ)がこの3月1日現在では166基金に激減となってしまいました。


この背景には、この代行分の会計上の取扱いの混乱も足かせとなっている事情が潜んでいます。


要するに、もともと、この代行方式には年金の手法としては無理があったということなんでしょう。ただ、この代行方式の唯一の効能は、日本の土壌に「一時金」ではない、「年金」という理念を根付かせたという点だけは評価されていいと考えられます。


今後の年金は、この経験知の発展として、個人勘定へ集約されるのではないでしょうか。政府も財界もかかわりがもてない年金の仕組みが必要なんだろうと思います。

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