さて唐突ですが。
当ブログもオリジナルコンテンツを定期的にお送りすることを決めました。
経緯から話すと元々は十五年もほぼ毎日更新を続けていたブログの運営元(はてな)が「お前のところはコピペサイトだ。閉鎖する」と一方的なメールを送ってきた結果、現在のこのブログに移行してきたという事情がありまして。
というわけで、いつこのブログでもこの手の嫌疑がかけられ追放されるか分かりませんのでその防止のためにオリジナルコンテンツを提供することにしました。
とはいえ、現在は毎日の更新で精一杯であるため、元のブログで定期的に更新していたコンテンツを再構成。
ジャンルはクイズ。テーマは「異文化交流」です。
アニメ・漫画オタでもＳＦオタでもある自分ですが、本質は重度の歴史オタです。
歴史本なら基本なんでも読みますが、一番収集して充実しているのは「日本を訪れた外国人の日本滞在記録」に関する本。講談社学術文庫のこのジャンル本はコンプリート＆全読破済み(の筈)。他にも文庫化されている本で二十年以上前に絶版になっていないような本なら大概網羅。単行本については大小出版社が大概バラバラに出版しているので出版状況を網羅しきれていませんが有名どころの本は手元にあるか、絶版本も大概は県立図書館で読破済みです。
というわけで昔、自ブログで毎週日曜更新で賞品付きクイズ大会やっていたわけですが、今回は流石に商品はなし。当時は検索機能も貧弱で当時はネットでも回答が見つからなかったのですが、今だとググれば答えが出てきてしまうので(うちの元ブログの過去記事も偶にヒットする)。
それでもちょっとした「豆知識」にはなる筈ですので、興味のある方は是非。
予定では毎日昼の12時更新で、出題編→回答編で２日で１セットを予定しています。
それではこのテーマにご興味のある方、お付き合いいただければ幸いです。
【異文化交流クイズ】【１－１問題】江戸末期の食文化
異文化交流クイズ、ファーストシーズン第１回の出題は江戸末期の食文化のお話より、ギョっとするお話を。
日本人は鯨を食べ、朝鮮人は犬を食べ、南米の人々は鰐を食べ、オーストラリア人はカンガルーを食べ、エスキモーは海豹を食べ、中国人ならどんなモノでも食べ尽くしw、ということで国によって食習慣は様々。
ちなみに「エスキモー」は「生肉を食べる者」という意味で、ご存じのように最近は差別語扱いされているわけですが、実際そう認定しているのはカナダだけ。しかも彼ら自ら「エスキモー」を名乗ることも多く、更に云うとその置換語である「イヌイット」は彼らの中の「一部族の名前」でしかない為、それ以外の部族にしてみれば「逆差別だ」なんて話もあるそうで、もう訳が分かりません。
いずれにせよ、どの国の人間も「余所の国の人間から自国の食習慣に口出ししてもらいたくない」というのはごく自然の感情だと思いますが、今回はその視点から幕末・維新当時に日本を訪れた外国人たちの記録から、我々のご先祖様たちの当時の食習慣を見ていきましょう。
と云っても、当時の食事は基本的に米類と野菜類、そして魚類だけですのでバリエーションは少なく、動物性タンパクを摂らなかった結果、平均身長が江戸末でも男子でも１５６㎝程度だったそうで。
その動物性蛋白ですが、幕末訪日した外国人は牛や馬、そして鳥の肉が確保出来ずに苦労した、という記述が各所に出てきます。
食用のために牛馬や鶏を買い求めようにも、食用であると知られると当時の人々は簡単に手放したりしななかったようで。
これは仏教の殺生禁止の影響もあったようですが、基本的に当時の家庭にいる牛馬や鶏などは「家族の一員」だと考えられていたからだと思われます。この辺りは長くなりますので、機会を改めて。
とは云っても、全く動物性蛋白を摂らなかったかというとそういう訳ではなく、通称「ももんじ屋」という、表向きは「山鯨」を売っているなどと称した獣肉を売る店があったことは外国人の記述のみならず、当時の浮世絵や読本からも確認できます。
この「ももんじ屋」のメニュー名、即ち「もみじ→鹿肉」「牡丹→猪肉」という隠語は現在でも通用しますね。
その他にも狐、狼、熊、狸、山犬などを食べていたことが当時の文献に記されています。
で、ここに登場するのがイギリスの有名な植物学者、ロバート・フォーチュンの記録。
彼の記録は植物学的側面からは非常に貴重なものなのですが「ももんじ屋」についても記しています。「牛肉はなく、その代わり鹿の肉は沢山あった」と。しかし驚くべき事はその後。
ロバート・フォーチュンは「ある動物」が皮を剥ぎ取られ、食用として店先に吊されているのを見て衝撃を受けます。
さて、ここで今回のクエスチョン。ロバート・フォーチュンがギョっとしたのその「動物」とは何でしょうか？
……いえ、確かに縄文時代の遺跡からも、食用に供したと思しき骨が見つかっているのですが、幕末まで売られていたと云うのは正直一読した際には信じがたかったり。
回答編は明日の昼12時にアップ予定です。
当ブログもオリジナルコンテンツを定期的にお送りすることを決めました。
経緯から話すと元々は十五年もほぼ毎日更新を続けていたブログの運営元(はてな)が「お前のところはコピペサイトだ。閉鎖する」と一方的なメールを送ってきた結果、現在のこのブログに移行してきたという事情がありまして。
というわけで、いつこのブログでもこの手の嫌疑がかけられ追放されるか分かりませんのでその防止のためにオリジナルコンテンツを提供することにしました。
とはいえ、現在は毎日の更新で精一杯であるため、元のブログで定期的に更新していたコンテンツを再構成。
ジャンルはクイズ。テーマは「異文化交流」です。
アニメ・漫画オタでもＳＦオタでもある自分ですが、本質は重度の歴史オタです。
歴史本なら基本なんでも読みますが、一番収集して充実しているのは「日本を訪れた外国人の日本滞在記録」に関する本。講談社学術文庫のこのジャンル本はコンプリート＆全読破済み(の筈)。他にも文庫化されている本で二十年以上前に絶版になっていないような本なら大概網羅。単行本については大小出版社が大概バラバラに出版しているので出版状況を網羅しきれていませんが有名どころの本は手元にあるか、絶版本も大概は県立図書館で読破済みです。
というわけで昔、自ブログで毎週日曜更新で賞品付きクイズ大会やっていたわけですが、今回は流石に商品はなし。当時は検索機能も貧弱で当時はネットでも回答が見つからなかったのですが、今だとググれば答えが出てきてしまうので(うちの元ブログの過去記事も偶にヒットする)。
それでもちょっとした「豆知識」にはなる筈ですので、興味のある方は是非。
予定では毎日昼の12時更新で、出題編→回答編で２日で１セットを予定しています。
それではこのテーマにご興味のある方、お付き合いいただければ幸いです。
【異文化交流クイズ】【１－１問題】江戸末期の食文化
異文化交流クイズ、ファーストシーズン第１回の出題は江戸末期の食文化のお話より、ギョっとするお話を。
日本人は鯨を食べ、朝鮮人は犬を食べ、南米の人々は鰐を食べ、オーストラリア人はカンガルーを食べ、エスキモーは海豹を食べ、中国人ならどんなモノでも食べ尽くしw、ということで国によって食習慣は様々。
ちなみに「エスキモー」は「生肉を食べる者」という意味で、ご存じのように最近は差別語扱いされているわけですが、実際そう認定しているのはカナダだけ。しかも彼ら自ら「エスキモー」を名乗ることも多く、更に云うとその置換語である「イヌイット」は彼らの中の「一部族の名前」でしかない為、それ以外の部族にしてみれば「逆差別だ」なんて話もあるそうで、もう訳が分かりません。
いずれにせよ、どの国の人間も「余所の国の人間から自国の食習慣に口出ししてもらいたくない」というのはごく自然の感情だと思いますが、今回はその視点から幕末・維新当時に日本を訪れた外国人たちの記録から、我々のご先祖様たちの当時の食習慣を見ていきましょう。
と云っても、当時の食事は基本的に米類と野菜類、そして魚類だけですのでバリエーションは少なく、動物性タンパクを摂らなかった結果、平均身長が江戸末でも男子でも１５６㎝程度だったそうで。
その動物性蛋白ですが、幕末訪日した外国人は牛や馬、そして鳥の肉が確保出来ずに苦労した、という記述が各所に出てきます。
食用のために牛馬や鶏を買い求めようにも、食用であると知られると当時の人々は簡単に手放したりしななかったようで。
これは仏教の殺生禁止の影響もあったようですが、基本的に当時の家庭にいる牛馬や鶏などは「家族の一員」だと考えられていたからだと思われます。この辺りは長くなりますので、機会を改めて。
とは云っても、全く動物性蛋白を摂らなかったかというとそういう訳ではなく、通称「ももんじ屋」という、表向きは「山鯨」を売っているなどと称した獣肉を売る店があったことは外国人の記述のみならず、当時の浮世絵や読本からも確認できます。
この「ももんじ屋」のメニュー名、即ち「もみじ→鹿肉」「牡丹→猪肉」という隠語は現在でも通用しますね。
その他にも狐、狼、熊、狸、山犬などを食べていたことが当時の文献に記されています。
で、ここに登場するのがイギリスの有名な植物学者、ロバート・フォーチュンの記録。
彼の記録は植物学的側面からは非常に貴重なものなのですが「ももんじ屋」についても記しています。「牛肉はなく、その代わり鹿の肉は沢山あった」と。しかし驚くべき事はその後。
ロバート・フォーチュンは「ある動物」が皮を剥ぎ取られ、食用として店先に吊されているのを見て衝撃を受けます。
さて、ここで今回のクエスチョン。ロバート・フォーチュンがギョっとしたのその「動物」とは何でしょうか？
……いえ、確かに縄文時代の遺跡からも、食用に供したと思しき骨が見つかっているのですが、幕末まで売られていたと云うのは正直一読した際には信じがたかったり。
回答編は明日の昼12時にアップ予定です。