院生ニュース 2008年7月号(学長選特集)
2008年7月24日発行
~目次~
1.学長選挙学生投票ただいま開催中!!
2.定例副学長報告
3.その他報告事項
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1.学長選挙学生投票 ただいま開催中!!
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学長選挙学生投票 ただいま開催中!!
7月23日(水)~31日(木)
棄権は危険です。必ず投票に行きましょう
投票会場(院生)は東生協2F
投票には学生証が必要です。
◆候補者は次のお二方です。
・杉山武彦氏(現学長)
・山内進氏(法学研究科教授)
→ 各候補者の見解については、「公開質問状回答集」をご覧下さい。
◆学長選ってなあに?――学長を選ぶ過程に学生・院生も参加できる制度です。
今年は、この一橋大学の新しい学長を選ぶ学長選の年です。一橋大学では、学長を選ぶ選挙に教官だけではなく、学生・職員も参加できるようになっています。この制度は、他の大学にはほとんど見られないもので、非常に民主的な制度であるといえます。この一橋の学長選挙制度は、終戦直後に、「戦争に協力した教官を学長にしてはいけない」という学生たちの要求から生まれたもので、60年にわたる歴史をもっています。
◆学生や院生の要求をかなえるためにも誰が学長になるかは非常に重要です。
現在では、そうした反戦的意味合いはもう薄れているかもしれませんが、国立大学の法人化やそれにともなう学長権限の強化といった流れのなかで、この学長選挙制度の意味は、なくなるどころかさらに重要なものになってきています。たとえば、法人化以降、国立大学は学費をある程度自主的に決めることができるようになりましたが、今後数年のあいだに一橋の学費が上がるかどうかは、今回の学長選でどのような学長が選ばれるかによってかなり変わってくるでしょう。また、24時間使用できる院生の個室研究室については、第2研究棟から今のMT新研究室に引っ越すとき、研究室のあり方について大学と検討を行ってきました。大学側は、研究室の個人机方式をなくす方向で提案してきましたが、ねばり強く交渉した結果、引越し前と同じ数の机数の確保を行いました。研究環境に関する不満な点は多々ありますが、それでも今の環境の水準を確保できているのは、学長選挙に代表されるような、学生・院生の声を反映させる制度があるからといえます。
◆学長が決まるまでの流れ
学生投票の結果は、学長選挙の結果にたいして二つの意味で大きな影響を与えます。一つは、過半数を超える学生がNOを突きつければその候補者が辞退することになっているから。もう一つは、教官による最終投票の動向にインパクトを与えるからです。
◆学生の声を大学運営に反映させる三者構成自治
しかし実は、学長選の学生参加制度がもつ意味は、これだけではありません。一般的に他の大学では、大学の運営を担うのは教官だけでよいという考え方が採用されていますが、この一橋大学では、教官だけでなく学生や職員も大学を構成する者として、それぞれの立場から対等に大学運営に参加すべきだという考え方が採用されています。これを「全構成員自治」とか「三者構成自治」というふうに呼んでいます。そして、学長選の学生参加制度は、この三者構成自治という考え方を具体的な制度として実現したシンボルでもあるのです(職員も学生と同じように学長選で投票する権利を持っています)。 三者構成自治という考え方をとっているために、一橋大学の学生は、自分たちの意見を大学運営に反映させる手段を豊富にもっています。そして、そうした手段を使って、これまでにも多くの権利や利益を勝ち取り、守ってきました。たとえば、学生のサークル活動や自主活動にたいする支援がこれほど充実している大学はなかなかありません。各クラブやサークルに専用グラウンドが割り当てられていたり、教室や物品を必要に応じて手軽に借りられるというのは非常に珍しいことなのです。他の大学では、教室を借りるのに教官のハンコが必要であったり、学内の空いているスペースを使ってサークルの練習をしたりするのが難しかったりします。この他にも、院生の寮があることなども他の大学には見られないことです。また、他大学では、個人の占有机を使用できる大学院は減少しつつあり、問題があるとは言っても、利用時間も含めた研究室使いやすさの点で、一橋大学はピカ一です。 良い大学をつくっていくためには、学生の意見や要望を無視するよりもできるだけ聞いたほうがいい、そういう雰囲気がこの大学にはあります。そうした雰囲気を支えているのが、学長選であり、三者構成自治という考え方なのです。
◆三者構成自治によって築かれた一橋大学はみんなの努力でこそ守られます。
しかし、学長選や三者構成自治という考え方は、何もしなくても勝手に続いていくものではありません。その都度その都度、学生がそれを守っていかなければならないのです。特に、最近の法人化や大学改革のなかで、大学は目に見える「成果」を短い期間にあげることを求められるようになっており、学生の「下から」の声を大学運営に反映させることがなかなか困難になる雰囲気ができあがりつつあります。しかし、三者構成自治のように、学内のさまざまな声を十分にくみ上げ、そのなかからみんなが満足のいく方針を決めていくというやり方には、非常に多くの時間と労力がかかるものなのです。また、そうした雰囲気に乗じて、学長選の参加制度や三者構成自治という考え方そのものの廃止を声高に唱えてはばからない教官が出てきていることも事実です。 そうした声に負けることなく、これからも学長選を守り、学生の意見や要望が反映されるより良い大学をつくっていくために、今回の学長選に少しでも多くの学生が参加し、高い投票率を上げることで、学生の「力」の強さを示す必要があります。みなさん、忘れずに投票をしましょう。必要なのは、学生証とちょっとした「心意気」だけです。
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2.定例副学長会合報告(7月)
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定例の副学長会合が、7月9日(水)に開催されました。大学院生の研究・教育環境にかかわる重要な論点について話し合いがもたれました。
■育児支援問題について
【院自】:昨年11月に提出した要望書の回答はどうなっているのか。
【大学】:学生委員会に要望書と自治会のアンケート結果を基礎資料として提出して何ができるか、討議する予定。実態把握も含めて、できるところから何かやっていきたいとは思っている。自治会のアンケートは数が少なすぎる。もう少し院生側のニーズを把握してほしい。また、育児支援の問題は大学院生だけでなく、教職員の問題でもあるので、教職員も含めた支援対策を考える必要がある。
■一橋寮死亡事故について
【大学】:大学の調査委員会の報告書がまとめられた。
【院自】:それは公開されるのか。 大学:公開請求があれば公開する。ただし、遺族・加害者の二次・三次被害は避けなければならないので、個人が特定されるような部分については伏せる。
■コピーカード追加配分(今年度)の廃止
【大学】:原油高騰にともない、コピー用紙代も値上がりしている。昨年比で30%増の見込み。このままでは予算オーバーしてしまう。よって、院生のコピーカードについて今年は再配分(10月に400度数)を行なわないことになった。なお、情報処理センターの印刷枚数については、なんとか今年については維持することになった。
■Gメールの不具合について
【院自】:今年の春から始まった大学Gメールに不具合があるようだ。YahooのMLとの相性が悪い(MLのメールが届かないという人が続出)。
【大学】:調査してみます。
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3.その他報告事項
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■MTロッカー放置荷物の処分について
9月末日までを一時保管期限(@自治会室)とします。期限を過ぎたら廃棄しますので、心当たりのある方は、自治会室までおこし下さい。不在の場合はメールで問い合わせを。
※ 研究・教育環境に関してご要望のある方は、投書箱もしくは院生自治会のメールアドレスまでご要望をお寄せ下さい。
以上
~目次~
1.学長選挙学生投票ただいま開催中!!
2.定例副学長報告
3.その他報告事項
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1.学長選挙学生投票 ただいま開催中!!
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学長選挙学生投票 ただいま開催中!!
7月23日(水)~31日(木)
棄権は危険です。必ず投票に行きましょう
投票会場(院生)は東生協2F
投票には学生証が必要です。
◆候補者は次のお二方です。
・杉山武彦氏(現学長)
・山内進氏(法学研究科教授)
→ 各候補者の見解については、「公開質問状回答集」をご覧下さい。
◆学長選ってなあに?――学長を選ぶ過程に学生・院生も参加できる制度です。
今年は、この一橋大学の新しい学長を選ぶ学長選の年です。一橋大学では、学長を選ぶ選挙に教官だけではなく、学生・職員も参加できるようになっています。この制度は、他の大学にはほとんど見られないもので、非常に民主的な制度であるといえます。この一橋の学長選挙制度は、終戦直後に、「戦争に協力した教官を学長にしてはいけない」という学生たちの要求から生まれたもので、60年にわたる歴史をもっています。
◆学生や院生の要求をかなえるためにも誰が学長になるかは非常に重要です。
現在では、そうした反戦的意味合いはもう薄れているかもしれませんが、国立大学の法人化やそれにともなう学長権限の強化といった流れのなかで、この学長選挙制度の意味は、なくなるどころかさらに重要なものになってきています。たとえば、法人化以降、国立大学は学費をある程度自主的に決めることができるようになりましたが、今後数年のあいだに一橋の学費が上がるかどうかは、今回の学長選でどのような学長が選ばれるかによってかなり変わってくるでしょう。また、24時間使用できる院生の個室研究室については、第2研究棟から今のMT新研究室に引っ越すとき、研究室のあり方について大学と検討を行ってきました。大学側は、研究室の個人机方式をなくす方向で提案してきましたが、ねばり強く交渉した結果、引越し前と同じ数の机数の確保を行いました。研究環境に関する不満な点は多々ありますが、それでも今の環境の水準を確保できているのは、学長選挙に代表されるような、学生・院生の声を反映させる制度があるからといえます。
◆学長が決まるまでの流れ
学生投票の結果は、学長選挙の結果にたいして二つの意味で大きな影響を与えます。一つは、過半数を超える学生がNOを突きつければその候補者が辞退することになっているから。もう一つは、教官による最終投票の動向にインパクトを与えるからです。
◆学生の声を大学運営に反映させる三者構成自治
しかし実は、学長選の学生参加制度がもつ意味は、これだけではありません。一般的に他の大学では、大学の運営を担うのは教官だけでよいという考え方が採用されていますが、この一橋大学では、教官だけでなく学生や職員も大学を構成する者として、それぞれの立場から対等に大学運営に参加すべきだという考え方が採用されています。これを「全構成員自治」とか「三者構成自治」というふうに呼んでいます。そして、学長選の学生参加制度は、この三者構成自治という考え方を具体的な制度として実現したシンボルでもあるのです(職員も学生と同じように学長選で投票する権利を持っています)。 三者構成自治という考え方をとっているために、一橋大学の学生は、自分たちの意見を大学運営に反映させる手段を豊富にもっています。そして、そうした手段を使って、これまでにも多くの権利や利益を勝ち取り、守ってきました。たとえば、学生のサークル活動や自主活動にたいする支援がこれほど充実している大学はなかなかありません。各クラブやサークルに専用グラウンドが割り当てられていたり、教室や物品を必要に応じて手軽に借りられるというのは非常に珍しいことなのです。他の大学では、教室を借りるのに教官のハンコが必要であったり、学内の空いているスペースを使ってサークルの練習をしたりするのが難しかったりします。この他にも、院生の寮があることなども他の大学には見られないことです。また、他大学では、個人の占有机を使用できる大学院は減少しつつあり、問題があるとは言っても、利用時間も含めた研究室使いやすさの点で、一橋大学はピカ一です。 良い大学をつくっていくためには、学生の意見や要望を無視するよりもできるだけ聞いたほうがいい、そういう雰囲気がこの大学にはあります。そうした雰囲気を支えているのが、学長選であり、三者構成自治という考え方なのです。
◆三者構成自治によって築かれた一橋大学はみんなの努力でこそ守られます。
しかし、学長選や三者構成自治という考え方は、何もしなくても勝手に続いていくものではありません。その都度その都度、学生がそれを守っていかなければならないのです。特に、最近の法人化や大学改革のなかで、大学は目に見える「成果」を短い期間にあげることを求められるようになっており、学生の「下から」の声を大学運営に反映させることがなかなか困難になる雰囲気ができあがりつつあります。しかし、三者構成自治のように、学内のさまざまな声を十分にくみ上げ、そのなかからみんなが満足のいく方針を決めていくというやり方には、非常に多くの時間と労力がかかるものなのです。また、そうした雰囲気に乗じて、学長選の参加制度や三者構成自治という考え方そのものの廃止を声高に唱えてはばからない教官が出てきていることも事実です。 そうした声に負けることなく、これからも学長選を守り、学生の意見や要望が反映されるより良い大学をつくっていくために、今回の学長選に少しでも多くの学生が参加し、高い投票率を上げることで、学生の「力」の強さを示す必要があります。みなさん、忘れずに投票をしましょう。必要なのは、学生証とちょっとした「心意気」だけです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2.定例副学長会合報告(7月)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
定例の副学長会合が、7月9日(水)に開催されました。大学院生の研究・教育環境にかかわる重要な論点について話し合いがもたれました。
■育児支援問題について
【院自】:昨年11月に提出した要望書の回答はどうなっているのか。
【大学】:学生委員会に要望書と自治会のアンケート結果を基礎資料として提出して何ができるか、討議する予定。実態把握も含めて、できるところから何かやっていきたいとは思っている。自治会のアンケートは数が少なすぎる。もう少し院生側のニーズを把握してほしい。また、育児支援の問題は大学院生だけでなく、教職員の問題でもあるので、教職員も含めた支援対策を考える必要がある。
■一橋寮死亡事故について
【大学】:大学の調査委員会の報告書がまとめられた。
【院自】:それは公開されるのか。 大学:公開請求があれば公開する。ただし、遺族・加害者の二次・三次被害は避けなければならないので、個人が特定されるような部分については伏せる。
■コピーカード追加配分(今年度)の廃止
【大学】:原油高騰にともない、コピー用紙代も値上がりしている。昨年比で30%増の見込み。このままでは予算オーバーしてしまう。よって、院生のコピーカードについて今年は再配分(10月に400度数)を行なわないことになった。なお、情報処理センターの印刷枚数については、なんとか今年については維持することになった。
■Gメールの不具合について
【院自】:今年の春から始まった大学Gメールに不具合があるようだ。YahooのMLとの相性が悪い(MLのメールが届かないという人が続出)。
【大学】:調査してみます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
3.その他報告事項
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■MTロッカー放置荷物の処分について
9月末日までを一時保管期限(@自治会室)とします。期限を過ぎたら廃棄しますので、心当たりのある方は、自治会室までおこし下さい。不在の場合はメールで問い合わせを。
※ 研究・教育環境に関してご要望のある方は、投書箱もしくは院生自治会のメールアドレスまでご要望をお寄せ下さい。
以上