伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

いわき市議会12月定例会閉会/常磐共同火力の虚偽報告の対応は閉会後で確認

2015年12月17日 | 市議会
 いわき市議会12月定例会は今日が最終日でした。

 提案された全議案は、全会一致あるいは賛成多数で可決、9月定例会から継続審査となった2014年度の決算関連予算も全議案が採択、議員提案の意見書3件が採択されました。詳細は・・あれ?・・議案等を自宅に持ち帰ってないようなので、また今度に・・。

 日本共産党市議団としては、個人番号(マイナンバー)制度にかかわる一般会計補正予算案の1件に反対、決算関係では退職金の引き下げなどを実施した2014年度の一般会計決算、水道事業会計決算、病院事業会計決算、料金の引き上げをした下水道事業特別会計決算、保険料の引き上げをした後期高齢者医療特別会計決算、医療受診抑制につながりかねない被保険者資格証明書の公布を続けている国民健康保険特別会計決算の6決算議案を不採択とする立場から討論に立ちました。

 さて、昨日の夕方のテレビニュースから今朝の朝刊で報道されたことが、市議会しても看過できないと思いました。佐糠町で営業している常磐共同火力株式会社が、排出ガスに関するデータで実測値と異なる数値を自主測定結果報告書に記載しいわき市に提出し、虚偽報告をしていたというのです。ばいじん濃度の値は大気汚染防止法の排出基準を超えていないため、環境への影響はないと発表しているようですが、この期間がデータがある2000年以降、確認出来るだけで15年間も続いていたというのです。



 ここには2つの問題を感じます。

 一つは会社の信頼の問題。

 住民の健康等に重大な影響を及ぼしかねない問題だけに、会社として虚偽報告などあってはならないということはもちろんですが、同時に同社が新たにふくしま復興を冠した50万kW級の世界最新鋭の高効率石炭火力発電所・IGCCを建設しようとしているところであり、虚偽報告をするような会社にこうした事業を展開させていいのか、と立ち止まって考えざるを得なくなるということです。
 こうした問題を払拭するためにも、会社側の問題の徹底究明と再発防止策の構築が求められます。

 もう一つは、いわき市側としても虚偽報告を見抜くことができなかったという点です。

 今回の事態から想定すれば、常磐共同火力にかかわらず提出されるこの種の報告をチェックできていないのではないか、という疑問が生じることになり、その体制の構築が課題として浮かび上がることになるのです。


やまたまやさんから眺望した植田町方面ですが、写真右奥に常磐共同火力㈱が見えます

 こうしたことから開会中の議会としてはこの問題を見過ごすことはできないだろうと考え、事態を掌握しながら対応をはかるためにきょうの本会議日程に、虚偽報告問題に関する市長の報告を位置づけることを提案することにしたのです。

 11時30分から議会運営委員会が予定されていたので、ここで日程が議題に上がったタイミングで提案をしました。

 委員間で意見のやり取りがあった後、議長から、①昨日会社側から議長に報告があり重大な問題だと指摘したこと、②議会として会社側から報告を受け申し入れをする機会を作りたいと考えていることが報告されました。

 提案は、その日の本会議で何らかの担ぎを採択するなどを視野に入れたものでしたが、市側としても会社から報告を受けたにすぎない段階で十分な報告をできる状況ではない中で、会社側から直接報告等を受け対応できる機会が作られるとすれば今日にこだわることもないと考え、私としても議長の提案に賛同し、議会運営委員会でも確認をされました。

 閉会後に開かれた議会運営委員会では、議会事務局より、会社側と連絡をとり年内にそのような機会を設けることが確認されたと報告がされました。詳細はおって詰めていくことになっていますが、市民の疑問に応えながら、問題を解決できる機会になればと思っています。


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