償い 【小説】 2009年01月11日 | 番外編 「森から出てはいけない」と、少年はつぶやいた。 男は、与えられた環境に体を預けて絶えるしかない現状を変えようと、豊かな食料と寝床のある森から街へ出た。 社会的地位を獲得したものの、「失う事への不安」、「得られない事への不満」に耐えられなくなる。 ホームレスとなり、無いことの不自由を感じながら彷徨っているとき、少年と出会う。 「だから、森から出ちゃだめだったんだ」少年は、また呟く。 . . . 本文を読む