
11月最初の週末は、子供関連の行事がたてこんで忙しく過ごしましたが、気がつくと、昨年小樽で開催したKANTELE CAMP in HOKKAIDO 2006(11/3.4.5)から、ちょうど丸1年がたっていました。
先月27日のカンテレワークショップ&発表会コンサート「午後のカンテレパーティ」では、出演者の中にもキャンプ参加者が多くいたのですが、昨年キャンプでご一緒した東京のYさんが駆けつけて下さったこともあって、「去年の小樽でのカンテレキャンプは本当に楽しかったですねー」という話になり、関わられた方たちそれぞれが、心の底から楽しかったという表情でそう言ってくださるので、なんだかちょっと胸が熱くなりました。
たった3日間のことですから、それで劇的にカンテレが上達するかと言われたら、そうかもしれないし、そうでないかもしれない。それでも、テクニックや曲の習得もさることながら、楽しさの記憶と、それから、講師たちの演奏や授業、音楽への向き合い方に触れることで、こんなふうにも弾ける、こんな表現もできる、という様々な可能性が記憶に残ることが、参加者にとって、きっとその後、楽器を弾いていく上で宝物になるのでは、と思っていました。
一年経って、「楽しさの記憶」と「可能性の記憶」は、私も含め、参加者の中に、期待した以上に深く残っているように思えます。先日のカンテレパーティでは、以前から弾いてきた曲が、ずっと豊かに表現されたり、キャンプのときに教わった曲を、教わったままではなく、歌とカンテレの演奏でとても素敵に表現したグループがあったりして、時間をかけて、音楽が消化されて(あるいは昇華されて)いくのを目の当たりにするようでした。自分のことを言えば、演奏の技術以上にたくさんのものを、講師であるフィンランドのすばらしいミュージシャンたちから、そしてご一緒した皆さんから、いただいたように思います。
来年また、おそらく11月頃に、日本でのカンテレキャンプを実現したいと考えています。フィンランドのカンテレ協会(kanteleliitto)も全面的な協力を惜しまないと言ってくれているのは、ほんとうに嬉しくありがたいことです。
前回、行き届かなかった部分は改善を図りながら、またたくさんのカンテレや北欧音楽の大好きな方たちと、楽しく実りの多い時間を共有したいと願っています。
