昔、まだ携帯がなかった頃のことです。
我が家の電話機が鳴り、FAXを受信し始めた。
そのFAXには「To.まー君 この前はごめんなさい。仁川空港、11時発です。迎えにきてね。愛してる。From.Miki 」と書かれている。
なんとも、まぁ、今風に言えば、いわゆる「愛の不時着」です。
Fax用紙を手に持って、私は、唖然です。
電話番号を間違って送信したことに気付いているといいのだけれど。
そのFax用紙には、送信元の電話番号の記載もなかったのです。
しばらく、そのFax用紙は、捨てるに忍びなく、我が家の電話機のところにおいたままでした。
その後の、まー君とMikiさんの恋の行方は、どうなったのだろうと、ふと思い出すことがあります。
Miki という名前を覚えていたのは、姉と同じ名前だったからです。