夢の女の手を握つたりなどして夢
夢深き女に猫が背伸びせり
健は離れて遠い私の独り子の名
うとうとすれば健が見舞うてくれた夢
流藻に夢ゆらになり夏の蝶
旧友来庵
ふたりいつしよに寝て話す古くさい夢ばかり
ふるさとの夢から覚めてふるさとの雨