「マスコミからの不当なバッシング、理研やラボへの責任から疲れ切ってしまった」遺族が遺書とコメントを公表
2014.8.12 20:26 [STAP細胞]
STAP細胞論文の共同著者で、5日に自殺した理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の笹井芳樹副センター長(52)の遺族は12日、代理人弁護士を通じて遺書の概要を公表した。
記者会見した中村和洋弁護士は、妻と実兄にあてた2通の遺書が自宅に残され、「今までありがとう、という感謝の言葉と、先立つことについて申し訳ない、というおわびの言葉が記されていた」と説明。自殺の理由には「マスコミ等からの不当なバッシング、理研やラボ(研究室)への責任から、疲れ切ってしまった」とする趣旨の記述があった。理研の小保方晴子氏(30)への言及はなかったという。
遺族は、笹井氏が6月に理研改革委員会からセンター解体の提言を受けたことに「相当ショックを受け、精神的に辛い状況になった」と説明したが、死を選んだ時期については「心当たりはない」と話しているという。
遺族は笹井氏の突然の死について「迷惑と混乱を引き起こした」と謝罪した上で、「深い悲しみとショックで押しつぶされそうです。今は絶望しか見えません」とするコメントを出した。