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閑寂肆独白

ひまでさびしい本屋のひとりごと

入院体験

2023-06-07 22:40:56 | 日記

先だって、新聞に松尾某が(小生はその正体を知らないのだ)連載コラムに自分の入院体験を書いていた。 4人部屋に入るのはちょっとした「異文化」体験で、ある意味贅沢な面白いことだと書いている。それは同室の患者の「生態観察」なのだが、実はほぼ同じことを先々月体験し、妻に話して聞かせていたこととまるで同じ内容で、二人で笑ってしまったことだった。カーテン一枚で遮られているのは想像を掻き立てられてかえって気になる というのはズット以前から思う事だ。斯く言う小生はこれまでに「入院」経験は大小取り混ぜ10回になるのだけれど、「個室」に入ったことは一度しかない。というか小さな病院での小さな手術で個室しかなかっただけ。もとより割り増しを払う余裕もないのではあるが・・。30歳の半ばに肝炎で入院の時は4人部屋で同室の二人がヤクザと其の近親者だった。まずラジオの音を止めてくれと言ったことから始まって睨み合う事数日、小生はズット本を読んだり書きとったりしてまず音を出さないので相手も普通とは様子が違うと思ったのだろう、次第におとなしくなって仕舞いにはごく普通に挨拶や話をするようになった。ほかの入院ではテレビはイヤホンで聞くのが当たり前になっていて「電気仕掛け」の音については問題は無くなっていたが、中にはおしゃべりな男がいて、「談話室」を使うよう看護師を通じてそれとなく注意してもらっても聞かない、というより自分がおしゃべりであることを理解しておらず、自分に言われたことと分からない、という「馬鹿」もいた。これはよくあることで、騒いでいる人に一般的に「静かにしてください」と言っても無駄で「あなたがおしゃべりを止めなさい」と特定して指摘しないと本人には自覚がないのでわかってもらえない。これは大人も子供も同じである。松尾某の話の中に歯磨きの仕方について触れていた。小生も同室の40歳くらいの男の歯磨きにあきれてしまった、朝起きてと就寝前にするのだが、それが「長い!」カシャカシャカシャカシャと10分間近く、一体どこをどうするのか音だけなので余計に気になる。よほど癇性なのかと思うが、かえって歯を痛めるのではないかと心配になってくる。斯く言う小生は歯磨きは一分はかからない、どころかどうかすると数秒で済む、しかも歯磨き粉(今は粉ではないが)はあまり使わない。

 電磁波のことは先にふれておいた。今回気づいたのは「音」 以前は治療用具を載せた「ストレッチャー」(というのかな)がステンレス製、ピンセット、ビーカーのような容器などが全部金属かガラスで、移動の時も付け替え作業の時もカチャカチャ、ガシャガシャとうるさく大変耳障りだった。今回見てみるとストレッチャーはもとよりほかの器具もほとんどがプラスチックやビニール類になっていて実に静か。これは大した進歩だと思った次第です。

 又「本」から離れてしまったけれど、このところ「拾い読み・ちょい捲り」ばかりで感想を書くに至らないです。