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コラッツ予想の漸化式

2021年08月19日 | 理系
数学上の未解決問題(2021年8月現在)に「コラッツ予想」がある。

コラッツ予想とは、
「任意の自然数に対して、その自然数が偶数ならば2で割り、奇数ならば3をかけて1を足す、
という操作を繰り返すと、必ず1に到達する」
という予想である。

たとえば、自然数5をスタートとするならば、
5, 16, 8, 4, 2, 1
となる。

今回は、この数列を生成する漸化式を紹介する。
それは、以下の画像のとおりである。



この漸化式は、偶数奇数の場合分けが含まれている。
つまり、かっこ内の最後の項に「マイナス1のa_n 乗」があるおかげで、
a_n の偶奇によって最後の項の符号が入れ替わるため、
a_n が偶数ならば2で割り、奇数ならば3をかけて1を足したものがa_{n+1} になる。

初項 a_1 = 5 とすれば、 a_2 = 16, a_3 = 8, a_4 = 4, a_5 = 2, a_6 = 1 となる。

そのようなわけで、コラッツ予想は、
「指数に自分自身が現れて、しかも、その底が負の数である漸化式の一般項は?」
という種類の問題に帰着する。お手上げである。

自然数しか現れないフィボナッチ数列の一般項に無理数が現れるのと同じように、
コラッツ数列の一般項(そんなものがあるかどうかすらわからないが)も、
あるとすれば、きっと複雑な形になるのだろうと、想像する。