Cyber Night Syndrome

あまねく夜光生命に捧ぐ

ロケットが飛んでいく理由

2007年01月20日 | 理系
ロケット打ち上げの様子をテレビ等で見たことがあるでしょうか。
ものすごい勢いで下に炎のような煙のようなものを噴射しています。
あの噴射が、ロケットを上へ飛ばす本質です。つまり、相手を押せば
自分は押されるという作用・反作用の法則を利用しています。
ロケットが燃料を燃やして下へ大量に噴射すればその分だけ、
ロケットは逆方向の上へ持ち上がっていくというわけです。

ヘリコプターは巨大なローターを回して下方向にすごい勢いで
空気を押しのけているからホバリングできるのです。
したがってヘリコプターは周りに空気のないところでは浮き上がることが
できません。一方ロケットは自分の体から燃料を噴き出すので、
空気のないところでも向きを変えたり加速したりできます。

ところで、ドラゴンボールやなんかでエネルギー波を撃つ人たちは、
その分だけ自分は後ろに吹っ飛んでもよさそうなものです。
べジータのギャリック砲なんかはきっとベジータ自身が
太陽系から脱出してしまうくらいの勢いはあるでしょう。
そういえば悟空が子ども時代にかめはめ波を敵の反対側に撃って、
その反作用で自分が敵に体当たりするというのがありました。
あれはまさにロケット推進と同じであると言えましょう。

作用・反作用の法則はいろいろな現象を説明できます。

たとえば壁を殴ると自分の拳が痛い。
空手の師範代が瓦を割り損ねると非常に痛い。
これは叩いた衝撃(瞬間的な大きな力)の反作用が自分の手に
伝わるからです。瓦が首尾よく割れた場合は、衝撃は緩和されるので
手はさほど痛くはないはずですが。

それから、歩くという行為は、地面を後ろに蹴った反作用として
人間が前に進むものです。地球は重すぎるので皆さん気づかないかも
しれませんが、皆さんが歩くと地球はその反対方向にちょっと回ろう
としているのです。ピエロの玉乗りを想像してください。ピエロが
玉の上で前に歩くと、玉は反対方向に回ります。なので地面から見ると、
ピエロは足を交互に前に出しているのに後ろに進みます。

後のムーンウォークである。