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鎌倉殿の13人 第20回のあらすじ、感想

2022-05-23 02:20:18 | 歴史
第20回を観ました。
源義経が京都から落ち延び、奥州藤原氏に匿われ、その生涯を終えるまでが描かれていました。
鎌倉に保護された静御前が鶴岡八幡宮で源頼朝の前で舞を行う話。
産まれた子供が男の子であったため生かしてもらえなかったこと、藤原秀衡が亡くなり泰衡によって義経が滅ぼされるとこらまで、見どころが満載でした。
守護と地頭の話などは割愛されていました。

もともとは、平家を1185年に壇ノ浦で滅ぼすまで、源氏と平家は戦の歴史があります。
厳密に言えば、それは室町時代にも続くのですが、元々は朝廷内の争いに摂関家の藤原氏が関与し、そこに武士による武力が登場したのが保元の乱(1156年)でしたので、約30年に渡り源氏と平家は争っていたことになります。

源義仲が京都に入り、平家を京から追い出した時、安徳天皇と共に三種の神器が持ち出されました。
壇ノ浦の戦いで源氏が勝利するも、三種の神器の剣(天叢雲剣)だけは見つからなかったと言われています。
このことと、源義経が京都で後白河法皇から検非違使の役についたことから鎌倉殿(源頼朝)の逆鱗に触れ、源義経は京都で襲撃に遭ったこともあり、後白河法皇から源頼朝を追討する院宣(法皇の命令)をもらいます。
一方鎌倉方は北条時政を使者に京都に送り、源義経追討の院宣を貰います。

鎌倉は源義経を探すということを名目に全国に守護と地頭を置きます。これによって鎌倉幕府は実質的に成立したと言われています。源義経は源九郎判官義経。
奥州藤原氏へ落ち延びるまで、忠臣の武蔵坊弁慶とのやりとりは有名で、判官贔屓(ほうがんびいき)という言葉はこの頃に出来たとも言われています。

ようやく本編に入るわけですが、
奥州藤原氏の三代目当主の藤原秀衡が亡くなります。
奥州藤原氏は平泉に勢力を持ち三代続く有力な豪族です。
平泉については過去に記事を記載していたのでこちらを参考にされると良いです。
https://blog.goo.ne.jp/hiero8148/e/e16eb9a715d7ed29b8c87a79908d5488
平泉は坂上田村麻呂から始まり、安部氏、奥州藤原氏、伊達氏と引き継がれた歴史ある遺産なのです。

奥州藤原氏の三代目当主の藤原秀衡がこの時期に亡くなったことは源義経にとってはこの上無い不幸だったと言えるでしょう。
鎌倉側は四代目の藤原泰衡に働きかけ、泰衡は源義経を攻め滅ぼします。
この時武蔵坊弁慶は全身に矢を受け立位で死を迎えたなど色々な逸話があります。

その後鎌倉側は頼朝により、奥州追討軍を率いて平泉へと向かいます。
この頼朝による奥州追討軍に常陸入道念西(ひたちにゅうどうねんさい)なる者が参加していました。
この人物こそ、伊達氏の初代、朝宗(ともむね)です。400年後に有名な伊達政宗へ繋がるわけです。

次回かその次くらいでようやく源頼朝は征夷大将軍になると思われますが、これは後白河法皇が崩御された後の話になります。
鎌倉殿の13人は時代がすごく、えげつないくらい人間関係がドロドロしています。
昼ドラなんか比べものにならないくらいです。

源義経が最後に小四郎(義時)に文を渡し、梶原景時がこれを読むシーンは感慨深いものがありました。
梶原景時は源義経追討の総大将、つまり天敵です。こういう演出は流石だなと思って観ていました。
手紙の解説で、三浦氏(息子の三浦吉村)を味方につける話。
これらは全て今後の伏線となっていきます。

最後に義経の首が頼朝のところに届けられそれを見て泣く頼朝のシーンで終わりましたが
義経が自害するシーンは割愛されていました。
義経は落ち延びてチンギスハンになったなんて逸話まであるくらい。死のシーンをカットしたことで色々想像できますね。

そして主人公の北条義時、今のところは綺麗に描かれていますが、徐々に闇が出てきている感じがしました。
個人的には北条義時ほど悪賢い人間はいないと思っています。
初代将軍源頼朝の死後、二代将軍の源頼家。彼を全力で補佐していたのが梶原景時と比企能員、そして畠山重忠です。
彼らが失脚することで頼家は権力を失い失脚せざるを得なくなります。
最終的に鎌倉殿の13人のうち、何人が残っているのか?
その過程がとてもエグいので今後も楽しんで観てみようと思います。



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