2008年12月2日14:00。
いよいよ、エルミタージュ美術館の地下室へ入る許可をもらうことができた。どのようにしてここまでこぎつけたかは、諸事情あって省略。
具体的な日時を告げられたのは、4日前。それからというもの、ずっとドキドキワクワクして暮らしていたことは言うまでもない。カメラ機材を何度も点検して、予備バッテリー、予備メディアを追加購入。自宅では、夜な夜な等身大のネコのぬいぐるみを相手に、部屋の明かりを落として、地下室での撮影をシュミレーション。もし、僕の部屋のどこかに隠しカメラがあって、誰かがそれを見ていたとしたら、随分と奇妙な光景であったかもしれない。暗くした部屋の中で、這い蹲ったり、転がったりしながら、真剣な顔をして撮影しているのが、おもちゃ売り場で買ってきたネコのぬいぐるみなのだから・・・
それから、手元にコレクションしているエルミタージュのネコに関わる過去の新聞・雑誌の記事を全て読み返した。読み終わったら、もう朝の6時だった。仮眠を取る前に、機材をバッグに詰め込んでおく。このままでは、仮眠後は寝不足でボーっとしているに違いないから。
エルミタージュに行く前に、スーパーに立ち寄って、ネコたちへの差し入れを購入。ウィスカス40kgを同行者と手分けして持っていく。エルミタージュの管理棟に入る。こんなところには今まで来たことがなかった。14:00になると、案内人を務めてくれるダニーロヴァ・タチヤナ・ニコラエヴナさんが僕らを迎えに来てくれた。新聞や雑誌の記事の中でしか見たことがなかったが、何度も写真を見ていたので、初めて会うという感覚はなかった。もちろん、ダニーロヴァさんにとっては、全くの異邦人に違いないのだが。想像していたよりも小柄な女性であった。身長は160センチくらいかもしれない。ショートカットでその日は、真っ赤な服をお召しであった。彼女が持ってきてくれた、許可書をセキュリティーに提示して順番に中に入る。さすが、一級の国立博物館だ。出入り口には、レントゲンも置いてある。国宝など貴重品を持ち出されないためのものなのだろう。管理棟の古びた雰囲気のある廊下を抜けると、いつも美術館の中から望遠レンズ越しにしか見たことのなかった、あの中庭が目の前に現れた。
「なんだ、なんだ?」と数匹のネコたちが早速出迎えをしてくれる。(手に持っていたウィスカスの匂いが漂っていただけかもしれないが・・・)
いよいよ、夢にまで見た(本当に夢に何度も出てきていた)エルミタージュ美術館の地下室へ入ることができるのだ。
冬の宮殿の地下室へ入ると、ネコの匂いがした。というより、正直に言うと「ネコのおしっこの匂い」がした。これまで、美術館の外でしか会ったことのない子たちが、そこらじゅうにいた。そしてこれから、今まで出会ったことのあるネコたちの数の約2倍以上のネコたちとの出会いが待っていた。
さらに地下室を進む。工事のおじさんや、美術館のスタッフたちが大勢働いている。
「さあ、この螺旋階段を下りてください。私たちのスタッフ(ネコ)たちが待っていますよ。」とダニーロヴァさん。なんて素敵な地下室への螺旋階段!下に降りていくと、暖房のせいか、あるいは自分がたくさん着過ぎていたためか、ちょっと蒸し暑かった。そして、ネコの匂いがより強くなってきた。
てっちゃん、友人がすごい企画を作ってくれました。後ほどメールいたします。
お久しぶりです!
いつもありがとうございます。
なんでしょう?すごい企画って?
気になりますねぇ。
(メルアド以前のものは変わっています。念のため)
ここの記事は見逃してたみたいです><
本当に全部読み始めちゃったのですね?笑
長い文章が多いので、ほどほどに・・・^^
書いた本人が何書いたか忘れちゃうんですから。