『構図』というのは、実は一番センスの違いが出るところかもしれない。いや、きっとそうなのだろう。美しい構図の前には、少々ピントが甘かろうと、ブレていようとたいした問題ではないと思えるときがある。ある程度までは、予備知識と経験でカバーできるかもしれない。しかし、それ以上の段階になると、それぞれの人が持つ、感性の問題になってくる。「セオリー的にはあり得ないんじゃない?」というような構図だって、全体としてまとまっていればありなのである。小学生が気の向くまま自由に撮った写真がとんでもない傑作だったりする。決まりに捉われないほうが面白ともいえる。しかし、ある程度の定石は知っておいて損はない。
パブロ・ピカソだって、初めから(一見)メチャクチャな絵ばかりを描いていたのではない。バルセロナで昔、ピカソ博物館に行ったときに見た青年時代の彼の絵は、風景画を書かせても、肖像画を書かせても、一級品のものばかりであった。ピカソと言えば「爆発っ」的なイメージしか持っていなかったので、「なーんだ、ちゃんとした絵も描けるんじゃん、ピカソ。」なんて感じたのを覚えている。
そのような目で見るようになってから、ゲロニカにせよ、メチャクチャに描かれているのではなく、ちゃんと構図があって成り立っていることが分かった。実際、ピカソは、構図のデッサンを何枚も何枚も描いている。
カメラは、普通に構えると横になるように出来ている。下手をすると、最初から最後まで横位置の写真ばかりを撮ってしまうこともある。好き嫌いもある。大いに結構だと思う。左利きのサッカー選手が、左足だけを使って、ボールを蹴るようなものである。(違うかな・・・)縦位置、横位置、それぞれの良さがある。まずは、どちらでも、構図を取れるようになりたいものである。ちなみに、わたしは横位置が好きである。なんで?と問われても答えようがない。そういう、感性なのだろう・・・
どこの写真入門の本にも書いてあることは、いわゆる『日の丸構図』のこと。これは、被写体がど真ん中に入る構図ばかりに偏る様を言う。決して、日の丸構図が悪いと言っているのではない。日の丸だって美しい。ただ、そればかりの一辺倒にならないようにということなのだと自分では理解している。
ではでは、しゃべってばかりでは面白くないので、画像を見ていきたい。
【日の丸ポン太A】
別に何も悪くない。可愛いポン太である。
【日の丸ポン太B】
典型的な日の丸構図。これも単独では別に悪くない。でも、これが2枚、3枚と同じ構図ばかりが
続くとだんだんお腹一杯になって、見飽きてくる。
【日の丸セバスチャンA】
モデルがセバスチャンになったので、なんとなく見る側の人の視点が騙されるが、構図は同じ。
【日の丸セバスチャンB】
少し、モデルから離れて体全体を入れているが、結局は日の丸構図。しかも、撮影者が突っ
立ったまま、上から目線で撮っているため、まるで、セバスチャンの死体が転がっているよう
に見えてしまう。
さて、それでは、どういう変化をつけていくことができるのかを見ていきたい。正解などない。それぞれの感性で撮れば良いだけだと思う。私も偉そうに講釈できるような立場ではないので、一例として見ていただければ、と・・・
◆左後方スペースにクリスマスツリーを置いてみる。
◆右スペースにセバスチャンを呼ぶ。
◆色々なことを一度にやってみる。
正対していると平面的になってしまうので、ポン太の右手に回り込み、角度をつける。さらに腹ば
いになって、カメラをポン太の顔の下から煽るように撮ってみる。下から撮るこ
とによって、通常の撮影の仕方では見えるはずのない、部屋のライトが画面中に
入ってくる。この光源を利用してアクセントにする。
◆これも正対することを避け、セバスチャンを右手に配置し、目線の先に空間を設ける。
◆ぐっと近づいてみる。セバスチャンの目線で撮る。やはり、頭上には少し空間が欲しい。
もちろん、他にいくらでもバリエーションがある。まずは、色々と試してガッテンっ!
<自分の弱点を知る>
◆これはきっと、自分の効き目が右だからなのだろう。私の場合、ついつい被写体を右手に置いてしまうことが多い。撮影しながら、結局、撮り終わった後に、家に帰ってPC上でそのことに気付く。よほど、意識的にやらないと、こういう癖は直りそうにない。こんな風に、意識してポン太を左手に置いて撮影することにさえ、なんだか違和感があるくらいである。
◆縦位置の写真が極端に少ない。縦位置で、しかも左手に被写体を配置するなんて、とっさの場合や撮影に夢中になっている場合などには、絶対にできそうにない。横位置のほうが好きだから、などと言ってはいるが、では、縦位置でも散々撮ってみた上で、そういうことを言っているのかというと甚だ怪しい・・・
パブロ・ピカソだって、初めから(一見)メチャクチャな絵ばかりを描いていたのではない。バルセロナで昔、ピカソ博物館に行ったときに見た青年時代の彼の絵は、風景画を書かせても、肖像画を書かせても、一級品のものばかりであった。ピカソと言えば「爆発っ」的なイメージしか持っていなかったので、「なーんだ、ちゃんとした絵も描けるんじゃん、ピカソ。」なんて感じたのを覚えている。
そのような目で見るようになってから、ゲロニカにせよ、メチャクチャに描かれているのではなく、ちゃんと構図があって成り立っていることが分かった。実際、ピカソは、構図のデッサンを何枚も何枚も描いている。
カメラは、普通に構えると横になるように出来ている。下手をすると、最初から最後まで横位置の写真ばかりを撮ってしまうこともある。好き嫌いもある。大いに結構だと思う。左利きのサッカー選手が、左足だけを使って、ボールを蹴るようなものである。(違うかな・・・)縦位置、横位置、それぞれの良さがある。まずは、どちらでも、構図を取れるようになりたいものである。ちなみに、わたしは横位置が好きである。なんで?と問われても答えようがない。そういう、感性なのだろう・・・
どこの写真入門の本にも書いてあることは、いわゆる『日の丸構図』のこと。これは、被写体がど真ん中に入る構図ばかりに偏る様を言う。決して、日の丸構図が悪いと言っているのではない。日の丸だって美しい。ただ、そればかりの一辺倒にならないようにということなのだと自分では理解している。
ではでは、しゃべってばかりでは面白くないので、画像を見ていきたい。
【日の丸ポン太A】
別に何も悪くない。可愛いポン太である。
【日の丸ポン太B】
典型的な日の丸構図。これも単独では別に悪くない。でも、これが2枚、3枚と同じ構図ばかりが
続くとだんだんお腹一杯になって、見飽きてくる。
【日の丸セバスチャンA】
モデルがセバスチャンになったので、なんとなく見る側の人の視点が騙されるが、構図は同じ。
【日の丸セバスチャンB】
少し、モデルから離れて体全体を入れているが、結局は日の丸構図。しかも、撮影者が突っ
立ったまま、上から目線で撮っているため、まるで、セバスチャンの死体が転がっているよう
に見えてしまう。
さて、それでは、どういう変化をつけていくことができるのかを見ていきたい。正解などない。それぞれの感性で撮れば良いだけだと思う。私も偉そうに講釈できるような立場ではないので、一例として見ていただければ、と・・・
◆左後方スペースにクリスマスツリーを置いてみる。
◆右スペースにセバスチャンを呼ぶ。
◆色々なことを一度にやってみる。
正対していると平面的になってしまうので、ポン太の右手に回り込み、角度をつける。さらに腹ば
いになって、カメラをポン太の顔の下から煽るように撮ってみる。下から撮るこ
とによって、通常の撮影の仕方では見えるはずのない、部屋のライトが画面中に
入ってくる。この光源を利用してアクセントにする。
◆これも正対することを避け、セバスチャンを右手に配置し、目線の先に空間を設ける。
◆ぐっと近づいてみる。セバスチャンの目線で撮る。やはり、頭上には少し空間が欲しい。
もちろん、他にいくらでもバリエーションがある。まずは、色々と試してガッテンっ!
<自分の弱点を知る>
◆これはきっと、自分の効き目が右だからなのだろう。私の場合、ついつい被写体を右手に置いてしまうことが多い。撮影しながら、結局、撮り終わった後に、家に帰ってPC上でそのことに気付く。よほど、意識的にやらないと、こういう癖は直りそうにない。こんな風に、意識してポン太を左手に置いて撮影することにさえ、なんだか違和感があるくらいである。
◆縦位置の写真が極端に少ない。縦位置で、しかも左手に被写体を配置するなんて、とっさの場合や撮影に夢中になっている場合などには、絶対にできそうにない。横位置のほうが好きだから、などと言ってはいるが、では、縦位置でも散々撮ってみた上で、そういうことを言っているのかというと甚だ怪しい・・・
構図難しいですよね。同じ部屋と単調に
なりやすいですし寝ていることも
多いので^^;最近はうまく表情を捉えられたら・・・ってことばかり考えながら撮っていて構図はファインダーを覗いて自分が心地の良い位置でシャッターを押してますが、日の丸多いかも(笑)
でもてっちゃんに教えてもらったピント
あわせで訓練中ですが昨日から見違えるほどピントがあってきて楽しいです^^
構図も訓練してみます^^
ネコを撮るシリーズまだ続くといいなぁ・・・。だんだんポン太がリュウに見えてきました(笑)
デジイチ初心者なので、上手く撮れなくてもイマイチ原因がわからなかったりしてました。
私は縦位置が好きみたいで、何でもとりあえず縦で撮ろうとしてしまいます(笑)
横の場合はいつもとりあえず真ん中は外して撮ろうとしてますね…。
ほんと人によってクセとか好みって様々で、同じ物を撮ってもまったく違う雰囲気の写真になるのが面白いですよね。
こんばんは。ちょっとでもお役に立てたみたいで嬉しいです。ありがとうございます。
構図は本当に難しくて、奥が深いですね。ところで私も日の丸多いです。あとの回で書く予定ですが、一回きりしか会えないかもしれない、撮影のようなときは、構図よりも大事ですが、まずはきっちり捕らえることを優先させるようにしています。
こんばんは。
縦位置で撮れていいですね。私は全くダメです^^;困ったもんです。
いろんな人がいて、いろんな捉えかたがあるから面白いんでしょうね^^気になったの、さっきMACOさんのブログ、ザザーッと最初のほうから見に行ってきましたが、最終的に人に見せるときには厳選されて、縦位置、横位置、縦横比率を変形させたものなどが上手く彩るように作っておられるようで。これまた、人それぞれの感覚なんでしょうね。
うちにアップしてある写真で、写真が好きな方が褒めて下さる写真は殆どおとうさんの写真なんです。おっしゃるとおり、センスの違いなんですねー、きっと。彼は考えずに直感でうまい構図で撮るんですねー うらやまし~
私はもっぱら写真をとったあとの切り抜きで構図を変更していますが、これはめちゃ限界ありだし、やっぱりごまかしですもんね。
修正加工しなくていい写真を撮れるようになりたいです。
こんにちは。
構図難しいですよね^^;おとうさんは天才の感覚の持ち主なんですかねぇ。そういう人っています。でも、どこかで、似たような経験があるのかもしれません。日本で言うなら、いけばなをやっている人は、空間の像芸が上手いと思いますし、茶の湯でも、抹茶碗の景色を鑑賞する目などが、養われているんだと思います。
切り抜きや修正加工は、個人的には否定しません。どんどん、やってもいいんだと思っていますよ。楽しいのが一番!