山あり谷あり!

山のこと、散歩のこと、時々旅のこと

倉戸山-榧ノ木山-鷹ノ巣山(2)

2006-01-25 | ★2006年 山歩き
石尾根にて


二日目、起きると雲ひとつ無い青空が広がってました。

天気が悪かったら、前日来た道を下りようと思っていましたが、
あまりの天気に、やっぱり鷹ノ巣山を目指すことにしました。

08:30出発



風も無く、最高の雪山日和です。



ビバークを早めに決めたので、きっと榧ノ木山はまだのはず・・・・



木々の隙間から、遠くにアルプスが見えました。



狭い【榧ノ木尾根】を進みました。



風によってできた、「プチ雪尻」☆



所々、膝下までの雪がありますが、前日よりも少し雪が締まり、
歩きやすいです。



自然の造形に見とれていたせいか・・・・【榧ノ木山】山頂には気付かず・・・







石尾根との分岐点に着いてしまいました。



【水根山】を巻く道。鷹ノ巣小屋から降りてきたのか「わかん」の足跡がありました。



ふと左側を見ると・・・富士山が目の前に大きく見えました! 奥多摩の山々もハッキリ☆



暫らくすると鷹ノ巣避難小屋と石尾根の分岐で石尾根に上がります。
【石尾根】



広い尾根にはうさぎ(?)のトレースしかありません。私はその跡を・・・



雪は真っ白! 空は真っ青! 最高です!







左上が鷹ノ巣山。あんなに登るのか~・・・でも雪だから楽しいのです。



登るにつれ、雪のアルプスがどんどん大きく見えてきました。






二人の影だけ見ていると、まるで8000mをゆく登山隊の気分です・・・?



振り返ると、くねくね曲がったheppoco隊の足跡・・・



【鷹ノ巣山 1736.6m】山頂 10:15

06:30奥多摩発の始発バスに乗り、登ってこられた方に撮ってもらいました(*^_^*)



富士山に少し雲がかかってきましたが、新宿のビルまで見えました!



バンザ~イ!



「奥多摩のポーズ」・・・隊長。

しばらく山頂で景色を楽しんだ後。

ここでやってしまったのです。

下山ルート選択ミス・・・私です。 理由はコースタイムが短いから。

それは 稲村岩尾根

鷹ノ巣山に登るルートとしては一番大変だということは知っていたのですが、
まさか・・・こんなに急だとは・・・・



ここから「地獄の下り」が始まりました。



雪と石の混ざった急坂がずーーーーーっと続きました。
雪はぐだぐだで10cm程。積もったばかりなので兎に角すべる。
しかもアイゼンの刃が、雪で見えない大きな石に弾かれます。
一度アイゼンを外したのですが、外すとめちゃくちゃ滑り、
とてもじゃないけどこの急坂は下れないので我慢して着けたまま下りました。




転んだ回数・・・10回以上。急坂なので結構ヤバイ。
一度は、アイゼンがももに刺さりかかり・・・(今、凄いアザになってます)。

やっと【稲村岩】に着いたと思ったら、その後に本当の急坂が待っていました。
片側はスパーっと落ちた谷、トレースはありましたが、幅30センチのジグザグ。

その時隊長は、かなり怒った声で・・・
「絶対転ぶなよ!落ちたら死ぬぞ!」

実は隊長は違うコースで下りようと言っていたのです・・・
隊長はこのコースがどんなコースか知りませんでした。
私がここから下りようと言ったばっかりに・・・・

落ちたら死ぬ、落ちたら死ぬ、落ちたら死ぬ、落ちたら死ぬ、落ちたら死ぬ、落ちたら死ぬ・・・・・

私の頭の中にはその言葉だけが、グルグルグルグル・・・1時間。

*写真はありません。それどころではなかったのです・・・*



やっと谷に下りきった時、汗びっしょりに。




後にそびえているのが【稲村岩】。



見上げると空はまだ青く明るいけど、ここは谷。薄暗く・・・怖かった。



【巳ノ戸橋】を渡り、ゲッソリしながらまた少し登り返し。



14:20 やっと【中日原バス停】にたどり着きました。
2時間の道を、3時間半かけて・・・・

もう少し雪が締まっていれば普通に歩けたと思うのですが・・・
奥多摩でも状況によってかなり危険になります。
何事も経験ですね♪





登山口そばにあった水飲み場で。
二人とも無言でいっぱい飲みました・・・生きててよかった。

転んで、落ちて死ななくて・・・本当によかった。



バスは週末【東日原バス停】までしか来ないので、そこまで10分歩きます。







1時間に1本あるかないかのバス停ですがちょうど15分後でした。

14:50 無事、奥多摩駅行きのバスに乗り、無事、家に帰えることができました。

おしまい。
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14 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
素晴らしい写真の数々。 (さるや)
2006-01-25 23:45:50
本当の急坂で転ばずに帰ってきてくれて、本当にありがとうございます

後半からすごく心配な切羽詰った様子が、写真のないところから真剣に伝わって、手に汗握ってしまいました。

思わず、「転ばないで、転ばないで」と心の中で祈りつつ読ませていただきました。

素晴らしく綺麗な富士。

行ったものでなくては、感じ得ない臨場感を僭越ながら共有させていただき、幸せです。

ご無事でなによりでした。

お体早く治ることお祈りしております。
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Unknown (sanae)
2006-01-26 15:07:18
無事でよかったですね♪

稲村岩尾根は何回か登りも下りも歩いているのですが、一人で雲取山に行ったとき、私も鷹巣山山頂でこのルートに変更したことがありますので、それを思い出しました。

http://www1.odn.ne.jp/~cad51350/kumotoriyama150215-16.html

けっこう緊張しますよね。

やってしまったのはここのことだったのですね。お疲れ様でした。

私は榧ノ木尾根は多分歩いていないと思います。拝見していて、ここもいいなと思いました♪

雪だから余計そう思うのかもしれませんが・・(^-^)

人が少なかったのは、関東で雪が降ると、奥多摩は途端に交通事情が悪くなるので皆さん出かけなかったのではないかなと思います。

何しろ青梅線はすぐ停まっちゃいますから・・。

heppocoさん、とってもラッキーだったと思います、さすが日ごろの行いがいいのかも
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コメントありがとうございます (heppoco)
2006-01-26 21:04:25
さるやさんへ

早速のコメントありがとうございます。

無事帰ってこれると、後になって、なんで写真撮らなかったんだろ~?と思いますが

隊長はとにかく、私が転んでしまうんじゃないかと心配だったようで・・・写真どころではなかったようです。

隊長自身は、問題無く下りてました・・・(T_T)

写真が無い分(?)、自分の目で見た急斜面の道が忘れたくても忘れられない状況です(笑)



アザは、日に日に色が変わり、治ってきているようです☆m(__)m



sanaeさんへ

本当に無事で良かったです。ありがとうございます☆

以前、sanaeさんの「一人で雲取山」の記録は読んでいたのですが、その時は「一人で!」というとこに

凄いなぁと思ってばかりで、稲村岩尾根を下ったということは・・・^_^;

あそこを冬に一人でテント装備で下りるなんて!やっぱりsanaeさんは凄い!とただただ尊敬するばかりです。



榧ノ木尾根、私達もまた違う季節に行ってみたいと思いましたょ。

確かに雪だからなのか?木々に葉がついたときはどうなるのか、興味あります。

奥多摩が交通事情に軟弱だとは知りませんでした。どうりで人が少ないはずですね。

降っている日より、今回の日曜日のように降った次の日の方が確実なのかもしれないですね。

(降っている状態も楽しいんですけど・・・ね)

返信する
すっげー (ぼんいぢ)
2006-01-26 21:04:40
富士山すっげー綺麗です。

折り重なる山々が、また良い眺めですね。

降りは苦労したようですけど、

そのかいありましたねぇ。
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やっぱし・・・ (heppoco)
2006-01-26 21:09:27
ぼんいぢさんへ

やっぱりばんいぢさんには、雪なんてな~んにも珍しくないでしょうからね(笑)

富士山!本当にバッチリでした。

関東の山に登ると、低山でも富士山は見えることもあるのですが

今回のはハッキリ&クッキリとってもキレイでした。

「あぁ、やっぱり日本一なんだなぁ」って感じです。
返信する
富士山きれいですねぇ (nobu)
2006-01-27 05:43:52
「その時隊長は、かなり怒った声で・・・」って何となく分かります。

私も山歩きのときkouichiに怒られることがたまにあります。

心配して言うんでしょうけど、そんなに強く言わなくてもって思ってしまいます。

「落ちたら死ぬ」・・・お疲れ様でした~
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稲村岩・・・ (小太り親方)
2006-01-27 12:43:50
稲村岩尾根の下りとは、それも雪の日に。

凄すぎます。

雪が無い状態でも下りは親方は駄目だなぁと思いつつ上りましたが。

お見事、heppoco隊。

でも怖くて怖くて絶対真似できません・・・
返信する
そんな危険なところに・・・ (pato)
2006-01-27 16:14:45
てっきり日帰りで雪遊びに行ったんだと思ってました!



もし落ちてたら…

今日のイタ飯、無くなってたんだぁ…



無事で良かった



って、私ったら何心配してんのかしら…失礼しました 
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こ、こわい・・・。 (しげぞう)
2006-01-27 23:55:59
落ちたら死ぬ、落ちたら死ぬ、落ちたら死ぬ、落ちたら死ぬ、落ちたら死ぬ、落ちたら死ぬ・・・・・



この部分を読んでいるだけでゾワ~っとしました。私、めっちゃ怖がりなので絶対ムリです。

ホントに落っこちなくて良かったですね!!!



雪がつくと、普段はなんでもない下りでも急に恐怖の下りと化しますよね。しかもうっすら雪って歩きづらい!アイゼンも足くじきそうになるし、根っこにひっかかってつんのめるしで、はずしたくなる気持ちも良く分かる気がしました。



でもでも、富士山の写真はホーーーーントにキレイ☆やっぱりニッポン一のお山でゴザイマス。
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コメントありがとうございます (heppoco)
2006-01-28 15:50:09
nobuさんへ

ホントに・・・私はしょっちゅう怒られてor注意されているので・・・・(T_T)

「そんなに怖い顔で言わなくても・・・」と独りブツブツ(聞こえないよ~に)つぶやいたりしています(笑)

無事に帰ってこれたからこんなことも言えますが、これからももっともっと気をつけて慎重にならないとっ!

と、反省する日々であります☆



小太り親方さんへ

スゴ~イ!小太り親方さん、稲村尾根登られたんですね~。

下りながら、ココをテント装備で登るのはしんどそうだなぁと思ってましたが。

鷹ノ巣山山頂で会った方は、この尾根が短時間で山頂に着けるからいつも(!)ここを登ると話してました。

それはそうだけど・・・辛そうで・・・^_^;

でも、“辛い”のと“怖い”のでは、“辛い”方が安全といえば安全なのでしょうね。



patoさんへ

昨日は、楽しかったですね~。後程upしようかと思ってま~す。

美味しい料理と美味しいお酒、patoさんにhetare隊!最高のひとときでした☆

次回は絶対、団地さんも一緒にね



しげぞうさんへ

落ちたら死ぬ・・・ずーーーっとグルグル・・・・もしかしたら、ブツブツ呪文のように言ってたかもしれません・・・(苦笑)

下り切った後、暫らく膝(というか足?)が軽~く、ガクガクしてました。

しかもまた、重度の筋肉痛!太ももばかり!

アイゼン、雪のしっかりある場所では、「意外にいけるじゃん?」とか思ったりしちゃってましたが、

今回のように、積雪量が微妙で、石とか根っこを踏むような場所では、着けたらいいのか外したらいいのか悩みますね。

つけたりはずしたりでも、結構疲れるし。

でっかい富士山と一緒に、思い出深い山行になりました。
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