hebigani コラム:「エネルギーについて」

2011-10-25 18:56:35 | はなみず君でコラム

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東日本大震災を受けて、停電になって、直ぐに福島が大変になって、放射能汚染やら、節電やら・・・、みんなで大騒ぎして。震災後、何日か父親と小さな灯りで過ごした。反射式のストーブは「炎は、こんなに赤かったのか!」と感心するくらい煌々と燃えていた。上に薬缶を乗っけて、お湯を沸かして、ウィスキーを割った。世の中では、エコやら、エコ家電やら、新エネルギーとやらで騒いでいるけど、今一度、エネルギーについて考えてみようと思う。

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今、世の中で騒がれているエネルギーとは、電力のことだ。エネルギー=電力となっている構図があるけど、実はそうじゃない。でも、実生活を中心に考えた場合、エネルギー不足とは、電力が不足するということなんだろう。「電力が無ければ、今ある生活を維持できない!」そういうことになっているんだから、乱暴だとは思うけど僕は我慢している。
「なんで、電気なのか!?」を、考えた場合「色々な場所で、色々なことに使えるから!」が、妥当な答えだと思う。世の中が、そういう仕組みになっているんだからしょうがない。停電だからっていって、他のエネルギー、例えば自分を代わりにしても、CDプレイヤーは動かない。エレキギターも響かない。
人の中にだってエネルギーはあるんだ、コメを食べてエネルギーを様々なものに変換している。時に人を癒したり、絵を描いたり、人を笑わせたり、人を傷付けたり、椅子を作ったり、更にまたコメを作ったり、できる。結構、なんでもできる発(電)所。そんなに電力と変わらない気もするが、しかしアウトプット先が限定されてしまうし、距離が限定されてしまう。

それに引き換え、電力はアウトプット先を選ばないし(更には、インプット元も関係ない!)そこまでの距離も関係ない。その辺で売っている、家電が全てを解決してくれる。

エネルギー問題とは騒いでいるものの、これが実態なんだ。結構、エネルギー自体は関係ない。所謂、家電に囲まれている生活が心地よいだけの、話でしょう。『その利便は、送電線と共に何処までも・・・』。電化製品の最も謙虚なキャッチコピーが今、できました。

お湯を沸かすには、熱エネルギーが必要で、熱エネルギーを何もないところから取り出すためには、何かエネルギーが潜在するものを燃やさなければならない。反射式ストーブはその一例。その為の、機械。しかし、何もない所で、ただ燃やすだけ、例えば紙を燃やすとして。多分、結構な量を用意しても、・・・お湯は沸きません。継続して、沸騰したお湯を得るためには、じゃあ焚火。でも、焚火、熱々のお湯割りを飲むために、継続して燃え続けなければなりません。薬缶の下を臨界状態に持って行かなければならない。臨界?臨界でしょう、焚火が燃え続けるのって。普通の人なら知っていると思うけど、焚火が朝までエネルギーを出し続ける為には、結構なエネルギーが要るんです、煽いだり、並べたりしてさ。エネルギーって、そうやってつじつまを合わせなければならない・・・。ずっと昔にニュートンが言っていたのは、今も変わっていない。

そういう、熱々のお湯割りをいつでもどこでも飲みたいっていう、アル中の小さな需要が、原*を生んだんだと思う。

結局の話、「継続して!」って、ところが、『いつでも!』ってところが、人間のエゴなんだよねぇ・・・。

いつでも、どこでも、どんな時にでも!ってのがエネルギーの話さ。その為に、石炭燃やし、石油を燃やし、ウランを燃やした。必要でない時まで、スタンバイの状態で電力が供給されてきた。そのスタンバイの状態のために、膨大な化石燃料が無駄に消費されてきた。そしてそれに人類は慣れてしまった。

目的が無い状態でも、僕らは思い立ったら直ぐに取り出せるよう、電力を使いエネルギーを操作してきた。使いやすいよう、ダムも作ったし、何も知らない国を侵略したりした。「ナゼ、ワタシニヒツヨウナノカ?」を考えずに。みんなで、必要と、不必要を、ごちゃまぜにしてきたから、足らなくなってしまって、結果、ウランを燃やさなければならなくなった。その結果、今のこんな状態。

もともと、エネルギーとは、そういうものなんだ。「半減期が何万年!」とかで騒ぐよりは、自分にとってのエネルギーとは、なにか?を、を考えてみてもいいと思う。

もっと哲学的なアプローチで、「自分とは何者や?何をする存在ぞ?」っていう、ところで、自分の周りの事柄やら流れを知覚することができれば、ちょっだけ自分の周りの未来を予測することができれば、多分、節電になるし、エネルギー問題の半分以上は解決するんじゃないかな、と思う。

矛盾はさ、原発で出された放射線を、原発で作った電池で測っているんだからね。勝手にだけど、僕はなにがなんだかよく分からなくなっちゃうんだよね。

・・・つづく。

 

 

 

 

 

 

 


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