思いつくままに書くブログ

基本旅行記と日本ハムファイターズの事しか書きません。そして忖度なくものを言う。いいものはいい悪いのは悪いと。

近鉄観光列車「つどい」を通して見た志摩観光

2015-11-29 10:01:40 | 2015年の旅行記
大阪から最終の特急で帰宅して「週末フリーパス」の2日目、十分元は取っていますがさすがに2日は乗らんと勿体ないと思うので、賢島方面に行くことにしました。五十鈴川から先は未乗区間でもあります。



伊勢志摩へは〈しまかぜ〉に乗りたいところですが、当日に特急券が買えるはずもなく。



3分後の五十鈴川行急行で、名古屋線系統の急行は特急とそんなに変わらずボンボン飛ばすのでこれでいいんです。伊勢市で下車すれば殆どが降りた。外宮参拝なら伊勢市が最寄り駅だが、宇治山田でもそれほど距離は変わらず、あの立派な駅舎に敬意を表して私ならそっちを利用しますね。この先は観光列車〈つどい〉に乗ります。通勤型の電車を”魔改造”した3両編成の電車で特急では無いものの乗車整理券として300円が必要です。



乗車前に法被を着た駅員が整理券を改めます。私は整理券を四日市で買ってきたが駅員が非常に慣れておらず、発券するのに別の人を呼んだりして5分くらいかかった。地元以外では売れていないのを改めて感じます。というか近鉄もそれほど宣伝していませんよね。式年遷宮に合わせて登場した列車ですけど、当時でも〈しまかぜ〉は大々的に宣伝していたが〈つどい〉に関してはあまり見られませんでしたね。



明星で折り返し整備を終えて入線。側線のない駅で特急が頻繁に来ますから停車時間はわずか2分。写真を撮ったらあわただしい乗車です。



車内はこんな感じでがらがら。定員は80名で先着式で座席は自由なんですが、四日市で10時半過ぎに購入した時点で「70枚余っています」って言われて驚いた。宣伝しなかったら売れないし、伊勢志摩エリアも式年遷宮のブームも落ち着いて観光客が少なくなってきたのも事実。地元では来年のサミットを生かして再度…と思っているのかもしれないが、それはまず見込めない話。2000年の沖縄で観光客が増えましたか?2008年に洞爺湖で客が増えましたか?答えは否。洞爺湖の時など警備で派遣された警察官の宿舎として温泉街の旅館は入ったけど、一般客の団体とかは倦厭されて減っていました。私自身、その時期に国道230号線を走ったことあるけど、検問が頻繁にあってうんざりした。来年は期間中鵜方から先は運休にして、賢島に一般人が入れないようにするという話も聞こえます。



2号車には子供の遊びスペースがあり「名古屋からキタノー」って叫ぶガキ&ママ友軍団、ほかを除いたら10人おらず、四日市の時点で売れていた10枚はこのグループだけじゃなかろうか。



売店コーナーをのぞけば絶好のカモと思われたようで、鯵の中骨煎餅がおすすめです、試食どうぞって出て来て旨かったので缶ビールと一緒に購入。



鯵が200円で缶ビールが500円。残念なのは弁当類が一切売られていないこと。他は子供向けに駄菓子が5個100円というのはあった。大人もつまみにはなるが…。鯵は大変ビールに合うけど、もう少し塩気があったほうがつまみになるかなと。





鳥羽までの区間では海が見えるが、以降は元来ローカル私鉄を買収した区間ですから急カーブが多く、景色も山になって少々つまらなくなった。

初めてこの列車に乗ってみたが、もっと生かすことを近鉄も地元自治体も考えないと、来年には運転終了しているように思った。乗っている間も景色がいい区間でも車窓案内は無いし、売店スタッフを入れて2人乗っているけど乗客を愉しませる工夫をしていない。子供向けの遊具を設置しておけば、それを目当てに大阪や名古屋から来てくれると言うのなら甘い。JR西日本も500系で子供向けの車両を走らせいるが、マイナーチェンジをして飽きられない工夫をしている。今ならエヴァンゲリオン電車ですね。以前は地元観光協会が「おもてなし」と称して物を配っていたこともあったようだがそれもない。この乗客数では費用対効果が全く見込めないしね。

唯一車窓案内があったが、それは鵜方の手前で「左手に志摩スペイン村が見えます」って、残念乍らそれは案内では無く宣伝である。

折角のツールがあるんだから、それを生かすソフトが無いといけないなあと思った。伊勢志摩と言えば昔は黙っていても観光客は来たし、いまでも週末になればオッサンの団体客は来るかもしれないが、そんな旧態依然な観光地は衰退の一途だ。未来は無い。