紅茶薫る鴨つけ麺~鴨せいろン~(1000円)
10月12日から14日までの限定。
味わいについて感じたことはすでに捕物帖に書いたので、割愛。
こちらでは、ちょいと別の角度から。
限定にあり方って色々とあると思うんです。例えば、普段使わないような高級な食材を使ってスープを作ってみましたというもの。例えば、普段使っている食材をワンランクアップしてスープを作ってみましたというもの。何ともいえない特別感。それが多く限定に求めているものかと思います。
翻ってにゃがの限定。にゃがの限定に何を求めているかといえばそういう「特別感」ではない気がする。特別いい鶏を使うとか、特別いい煮干しを使うとか、そういうのとはちょっと違うんです。難しいんだけど。
にゃがの限定に求めているのは、誤解を恐れずにいえば「料理」なんだと思います。料理、というか料理の技術というか。
前にもどこかで「高度に発達した科学技術というものは、時として魔法と変わらない」という言葉を引用しました。料理も同じだと思います。高度に発達した料理技術は、時として魔法と変わらない。そのマジカルさなんだと思います、にゃがの限定に求めてるのは。
今回は、食べている途中で紅茶と鴨つけ麺のつけ汁(普段は使うつけダレという言葉は使いません。敢えてつけ汁といいます。)を合わせることになるわけですが、それらがどれほどに合うものであったかということは、食べた方なら分かりますよね。その不思議さ。マジカル。イヒヒと笑いながらそんなものを提供できるということ。
これこそが料理人の地肩なんじゃないかな、と思うんです。
僕のようなど素人からしたら突拍子もないように見えるマジック。必ずしも高級な食材に頼らないで作り上げる、ご店主の料理人としての地肩。見たいものはそういうもののような気がするのです。
そんな意味でもこの鴨せいろンは、僕がにゃがに求めているものが具現化したかのように思ったのでした。
この日も贅沢させていたただきました。
いつもいつもありがとうございます。
ただただ美味しかった。
ごちそうさまでした。
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