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2018年11月、大沼のキタゴヨウが環境省の巨樹データベースに登録されました。
八幡平ビジターセンターから見える!キタゴヨウの巨樹です。
巨樹の定義は、地表1m30㎝の高さでの幹回りが3mを超すものとされています。
そんなことを知らず、私たちは冬のイベントで「大沼のキタゴヨウに・・・」とのイベントで毎年出かけていました。ただ、その場所は大沼の対岸とは言いながらも、夏は深いヤブ、冬は深い雪の中にあるので簡単に行くことは出来ない場所なのです。
夏
大沼の対岸、外輪の右寄りにヒョッコリと頭一つ飛び出た大沼のキタゴヨウが見えます。
秋
紅葉の見事な大沼は大勢の人達が訪れ、一年で一番の賑わいを見せますが、このキタゴヨウの存在には誰も気づいていないと思います。大沼対岸、外輪の左寄りに、キタゴヨウがヒョッコリ頭を出しています。
雪が降ると、スノーシューを履いてキタゴヨウを見に行く事が出来ます。
この写真は結氷した大沼を横断して、対岸のキタゴヨウを見に行くイベントです。
深雪にちょっと難儀しながらも、”キタゴヨウ”に到着。雪の時期だけこの木の全容を見る事が出来ます。
「立派だね~」の声がかかります。無口なキタゴヨウさんは誉められてしまいました。
見上げてみて、触れてみて、その存在感を感じる事が出来ます。樹齢300年なのか400年なのかはわかりません。幹にクマなのか、爪痕が残っていますが、この木に枯れた部分は見えません。
この木について、米代東部森林管理署の皆さんにお話しする機会があり、それではせっかくなので正しい測定をするために、雪のない時期にということで、10月24日、待ちに待った調査をすることになったのです。
ヤブ漕ぎで現場に到着した皆さんは、慣れた手つきで調査をはじめます。
樹高~26メートル。
地表から130㎝の高さにメジャーをぐるりと回して・・・
幹まわーり4メートルー・・・38センチ・・・と読み上げています。
データベース上で一番太いキタゴヨウは幹回り440㎝なので、僅か2㎝及ばないことになります。一同ため息まじりに”残念”と声が出ます。
大沼のキタゴヨウは、幹回り438㎝、樹高26メートルでした。
正直なところ、日本一でなかったことは残念ですが、一番の称号が欲しかった訳ではありません。毎日見ているこの木の客観的な価値を知りたかったのです。
この冬も「大沼横断・・・」のイベントでこのキタゴヨウまで行きます。
2㎝の僅差で日本一ではなかったこの木の紹介をする事が出来ます。
つくづく、”ビジターセンターから見える”位置にあるのはすごい!
大沼のキタゴヨウの巨樹は冬季限定で逢いに行けます。メジャーを持って出かけませんか?
あべ
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