花がいっぱい。

どんな花も無心に
咲いているから素敵なんだって。
無心になんかなれないよ。
どれもこれも気になっちゃってるんです

『わが心の歌舞伎座』

2011年03月27日 | 歌舞伎
昨日、演舞場で三月大歌舞伎の千穐楽にでかけ
今日日曜有楽町・丸の内ピカデリー3で
歌舞伎座さよなら公演 記念ドキュメンタリー作品『わが心の歌舞伎座』
を見てきた。
上映時間:休憩15分含んで3時間2分
映画にすれば、けっこうな長さだ。ただそんなには長さをかんじなかった。
たぶん客席にお客さんがほとんど入っていなかったこともあるのかも。
客席は、30人はいなかったように思う。
座った最後尾センターブロックは、私一人。
その前にも人は座らず・・大きなスクリーン独占してるかのよう。

歌舞伎座2010年4月30日の閉場式の様子そして最後をむかえる歌舞伎座の様子を、歌舞伎俳優さんたちが、劇場のいろいろなところをバックに思い出を語る。そして映像全体のナレーターとして倍賞千恵子さんが語ってくれる。
最初に登場したのは、芝翫さん。ご自身が、戦前の歌舞伎座に立ち、空襲で歌舞伎座が焼け落ちてしまったあと呆然としてしまったことや、その後みんなが努力に努力を重ねて、復興させた思い出を語ったことは、なにか今の被災者のかたの思いにもつながるような思いを感じながら・・
その次には、吉右衛門さん、團十郎さん、玉三郎さんなど、いろいろな俳優さんたちが語る思い出に、個人個人の雰囲気をかんじ、見た舞台それぞれを思い出し、更にみたことのない歌舞伎座の舞台裏で歌舞伎をささえる人達の様子なども興味深く見ることが出来た。
芝居中の大道さんたちの舞台転換はもちろんその大道具を作る方や、俳優さん達が、舞台でみにつける衣装やカツラの結い上げの様子、長唄、鳴りものを担当する方々の楽屋での様子・・他のお芝居でいう、バックステージツアーの豪華版と言うようなもの。

面白かった。
また懐かしい?見たことあるけれど、そのころは・・このひとすごいなんてなかなか思わなかった名優さんたちの映像もみれて。今年1月の訃報まさか・・だった富十郎さんのお元気な姿もみれた。


いろいろな俳優さん達が思い出を語る中、菊五郎さんが最後に登場。
3年間歌舞伎座がない今、お客さんがはなれないようピンチをチャンスに!のような、これもなにか今の日本、いえ、私自身に思わず、いえそうで、印象に残りました。

そんな菊五郎さん今日東京新聞で、「滅入りますよね。お客さんからパワーをいただき、こちらもお客さんにパワーをあげたい。椅子が相手じゃパワーをいただけません」これは、舞台にたつみなさんが、思われることだろうなあ・・と。

昨日の千穐楽・・夜の部キリの客席・・さびしかったなあ。やっぱり。

この『わが心の歌舞伎座』東劇でのアンコール上映決定しているようだけれど・・今上演されている丸の内ピカデリー3のほうが・・なんとなっくお勧め映画館だったりする。上演期間は未定らしいけれど。