花がいっぱい。

どんな花も無心に
咲いているから素敵なんだって。
無心になんかなれないよ。
どれもこれも気になっちゃってるんです

四月大歌舞伎 2

2007年04月16日 | 歌舞伎
本日は、歌舞伎昼夜通し観劇。
予定通り?切の演目「魚屋宗五郎」はパスしてきたのだが、
疲れたのか、ただ今あくびの連発状態。
今朝は、世田谷パブリックシアター『国盗人』のチケットとりやら、
帝劇にレミゼのチケットを取りにいったりと、
歌舞伎座へ行く前にばたばたしていたせいだろうか?

昼の部
・當年祝春駒
曾我物語の対面の場面を舞踊にして、長唄のなかに「萬屋」という屋号が入っていて、二代目中村錦之助襲名披露の幕開けにふさわしい祝儀舞踊。
爽やかなしあがり・・でも勘太郎にもっと期待していたけど、飛びぬけて目立つこともなく・・ちょっとがっかり。といっても曾我の十郎だからやわらかさが持ち味ゆえ仕方ないかな。
同じような柔らかさの表現では、
種太郎の茶道珍斎のほうに、目が行ってしまった。
・頼朝の死
真山青果の新歌舞伎。この作品は、歌右衛門の政子のイメージが焼きついている。
「名は末代、人は一世」・・家を守るための不気味なほどの冷酷な政子。
今回そんな政子を芝翫が見せてくれた。
この作品は・頼朝が落馬して死んだというものの・・という隠された真実をそれぞれの立場から人間を描いているけど・・実は好きじゃないこの手のストーリー。
これ単品だったら見に行かないよ!って。
それでも誰かよかった?と聞かれたら「頼朝の本当の死について秘密を話せない」苦悩する畠山重保を演じる歌昇。
・男女道成寺
あら昼は踊りが2本もあるんだ。夜と1本替えてくれないかな?と思うけれど
並びを考えるとダメかな。
この演目がひょっとして今月の一番人気?
幕見の人がすごい沢山いる。勘三郎ファンが多いのか?
それとも仁左衛門?
前者の気がするが・・聞いたわけでもないのでその辺は??
そんなことを思いながらも、仁左衛門さんの狂言師左近にほとんど目が行って・・勘三郎まあいいんだけど、これは玉三郎だったらな・・っと思ってしまった。
勘三郎とのコンビもまあそこそこだけれど・・なにか色が違って見える。
二人が、白拍子姿のときなど、桜子の仁左衛門のほうが清楚さ、生真面目さのある白拍子~ってかんじに見えてしまって。
(勘三郎の花子エンターティナー・・、可愛く楽しく見せる!って意識が強い気がする)
でも勘三郎相手ゆえ、狂言師左近の愛嬌が生きるのかな?っと。
・菊畑
今月はこれが一番よかったかな~と。
誰もが適役で、富十郎や吉右衛門は、舞台での存在感が大きく、錦之助も爽やかで皆鶴姫の時蔵も度胸のアル素敵な赤姫で、がっちり見せてくれている。
それに夜の部の口上より
劇中での襲名口上のほうが、すっきりしていて感じがいい。
夜の部は・・大勢並びすぎ!という感が抜けない。
ただ、富十郎が、膝を負傷して座れないのでと、立ったままでご挨拶だった。


夜の部は、実盛物語から始まる。
仁左衛門ならではの爽やかな実盛。そして孫になる千之助お行儀よく緊張感もそこそこに太郎吉を好演してくれるのだけど・・
落語とはちがうけれど・・これもあるわけない!って歌舞伎ならではのとんでもないストーリー。
始まってそうそう、孫とおじいちゃんが腕(カイナ)を拾ってくるって・・気持ちが悪すぎ!
殺したのが実盛ってわかると、あの小さな太郎吉が、敵として仇討ちを約束する!って・・う~ん。
死んだ小万が運ばれてきて、この世に未練があるからって・・腕をつないで名前を呼んで一瞬でも蘇る・・ってありえないでしょう。
時にこの死者を蘇らせるときに、死者のそばで声をかけるのではなく、井戸に向かって黄泉の世界から蘇らせるという演出もあるけれどどっちにしてもありえない!!
かっこいい実盛物語だけれど・・実はけっこう気色悪くなるような作品だったりするので、ほんといろいろ考えず見るに限る。ってことになる。
・口上
昼の部ではすわれないといっていたが、この場ではすわっていた富十郎。
膝は、屈伸が出来ないという状態なのか?
前回よりは、富十郎の挨拶は少々短め。
それでもあの人数・・けっこうな数だ。
・角力場
錦之助前回よりもやわらかさが増していて関西ぼんぼん・・にどんどんなっていく。でもまだ和事の若旦さんというには難しさがのこる。
一方、放駒長吉は、彼の持ち味で十分見せてくれる。相手役となる富十郎の濡髪も足が悪いのだろうが、それをそう思わせない演技!びっくりである。

で、申し訳ないが・・魚屋宗五郎はパスして帰路に着いた。

前回も大向こうが少ないな・・とおもったものの今日も2,3人の人がいたが・・
あとは歌舞伎好きがかけていた程度。
決まるところに決めてくれい!その分タダで入ってるんでしょ?なんて生意気かな。

今日は昼の部で幕見なのか、3Bなのか、携帯電話ベル音が響いた。
それも頼朝の死の政子の冷酷にことを話すとき!
あ~あ。反面教師。ああはしたくないものだ。
コメント
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