『愛なき世界』

2019-07-23 | 


【内容情報】(出版社より)

恋のライバルが人間だとは限らない! 

洋食屋の青年・藤丸が慕うのは?植物?の研究に一途な大学院生・本村さん。
殺し屋のごとき風貌の教授やイモを愛する老教授、
サボテンを栽培しまくる「緑の手」をもつ同級生など、
個性の強い大学の仲間たちがひしめき合い、植物と人間たちが豊かに交差するーー

本村さんに恋をして、どんどん植物の世界に分け入る藤丸青年。
小さな生きものたちの姿に、人間の心の不思議もあふれ出し……
風変りな理系の人々とお料理男子が紡ぐ、美味しくて温かな青春小説。


******

自分の理解が及ばないもの、自分とは異なる部分があるものを
すぐに「気味が悪い」「なんだかこわい」と締め出し遠ざけようようとしてしまうのは、私の悪い所だ。ううん、人類全般に通じる、悪いところかもしれない。本村はまたも反省した。人間に感情と思考があるからこそ生じる悪癖だと言えるが、「気味が悪い」「なんだかこわい」という気持ちを乗り越えて、相手を真に理解するために必要なのもまた、感情と思考だろう。どうして「私」と「あなた」はちがうのか、分析し受け入れるためには理性と知性が要求される。ちがいを認めあうためには、相手を思いやる感情が不可欠だ。
  P138より 抜粋しました。

******

朝からいい天気で、洗濯機2度回して、ベランダいっぱい干したら
急に、身体がダルくなって、あー。だめだ、やる気が失せた、、、
パート休みだけど、畑作業は、来なくていいよ、という言葉に甘え
家で、だるだるしながら、本を読んだ。
『愛なき世界』P138で、はっとした。
実は『こちらあみ子』の読後、ずっと、気持ちがわさわさするというか
もやもやというか、なんと表現したらいいか自分でもわからない気持ちだったのだけど
この、部分で、そう、そう、これよ、これ!
と、すとんと、落ちるものがあった。

坊主頭の同級生の子は、
理性と知性、の前に「思いやるこころ」があった。

そう、そこよ。

とにかく、書き留めておきたかった。

『愛なき世界』、面白いです。
続き、読みます。


コメント