神社や寺院に残されている石造物の撮影を続けていると様々な発見がある。これまで見逃していたものに気づけるようになったということだろう。とくに、江戸時代の年号についての知識が増えるに従ってその発見は増えていった。神社で見かける石造物に刻まれた年号はそのほとんどが江戸時代の終わり頃のものである。西暦でいうと1800年代である。しかし、古い由緒を誇る神社では江戸時代の初め頃の年号に出会うことがある。これまで、出会った中で最も古いのが、慶長である。姫路の総社に残されているもので関ヶ原の戦いの前年、慶長四年と刻まれていた。西暦では1599年である。総社には他にも慶安など1600年代の年号を記した燈籠が残されている。しかし、地方の神社では1600年代の石造物を見ることはなかった。ところが、加西市の農村地帯で元禄の年号を刻む石造物を何点か見つけた。こんなものが残されていたのかという状態で、今も神社の境内に存在している。いずれも注意深く観察しないと気づかないものである。

30秒の心象風景15573・元禄二歳の燈籠~大歳神社~
https://youtu.be/-meZJCM5AQI

30秒の心象風景15573・元禄二歳の燈籠~大歳神社~
https://youtu.be/-meZJCM5AQI