三木市にある伽耶院は、奈良飛鳥時代にまで遡る由緒を伝える古刹寺院です。播磨地域には、法道仙人開基伝説を持つ古刹寺院が幾つもありますが、伽耶院もその一つです。隆盛と荒廃の歴史を経て、現在にまで伝わる名刹です。境内には、隆盛を極めた頃の伽藍が幾つも再興されています。本堂と鎮守社、多宝塔が並ぶ境内の奥に開山堂と行者堂があります。その境内に入る山門をふくめた建物群が現在の中心伽藍でしょう。本堂と鎮守社、多宝塔は国指定の重要文化財になっています。そして、寺院の山門といえば仁王門を思い起こすのですが、ここの山門には、持国天、多聞天を祀られていて二天門というべきものです。案内板には中門とありますので、仁王門は別にあったのでしょう。今は中心伽藍からかなり離れた場所に、大正時代に建てられた仁王門があります。そこに、トルソーとでもいうべき胴体の部分だけになった仁王像の残欠が祀られています。仁王像の残欠から推察されるのは、現状とは異なるかなりい大きな楼門です。一時は無住になった時もある伽耶院は、いま京都に本山を持つ修験道の重要な寺院になっています。
30秒の心象風景30594・山門内に~伽耶院~
https://youtu.be/ft8JEDEsBlE