寺院の境内には様々な石造物が見られます。江戸時代以前の古い伝統を引き継ぐ石仏や石灯籠には数百年の歴史を経たものがあります。しかし、江戸時代から明治時代への歴史的変換が伝統文化に与えた影響は大きく、そのときに失われた文化財も多いでしょう。古刹と呼ばれる寺院でもそれは大きな爪痕になっている場合があります。経済的基盤を失った伽藍の建築物には、修復できないまま姿を消したものがあります。境内の石造物も見捨てられて、埋もれたままになるものができました。しかし、ようやく、その本来の価値に気づいた人々によって、修復され、再興されてきています。そして、そこには、あらたな表現による石造物が加わるようになったのです。普光寺の「しあわせ小僧」という群像は、人々に安心を与える造形です。伝統文化ながら現代の人の感性にもあう表現を目指した造形だと感じます。
30秒の心象風景24014・しあわせ小僧(亥)~普光寺~
https://youtu.be/1jvOCEpv6S4
30秒の心象風景24014・しあわせ小僧(亥)~普光寺~
https://youtu.be/1jvOCEpv6S4