岡山県備前市穂浪にあるJR西日本の伊里駅は、山陽本線の相生駅と東岡山駅とを瀬戸内海に沿って結んでいる全線単線の赤穂線(57.4km)の一般駅として、1958(昭和33)年3月25日に開業しました。
岡山方面に向かって左側に配置された単式ホーム1面1線のみをを有する無人駅で、開業時に建てられたコンクリート製の平屋の駅舎が健在です。
2017(平成29)年度の1日の平均乗車人員は213人で、これは起終点駅を除く赤穂線の全17駅中13位です。
伊里駅が属する赤穂線は、山陽本線の輸送力を補う代替・バイパス線として計画・建設された路線でした。 しかし、赤穂線が全通した時点で、並行する山陽本線は電化が完了し、輸送力の増強が図られた一方、赤穂線自身は単線で、かつ一部区間が非電化での全通であったため、当初想定されていた「山陽本線の輸送力を補う代替路線」ではなく、「地域住民のためのローカル線」という存在での開通となりました。 それでも、全通当時沿線に赤穂市・西大寺市の二つの市を抱えていたことから、大阪と山陽・九州方面を結ぶ優等列車の一部が当路線を経由していましたが、新幹線博多開業の1975(昭和50)年3月10日のダイヤ改正以降、定期の優等列車は設定されていません。
<伊里駅の年表>
・1958(昭和33)年3月25日;国鉄赤穂線の一般駅として開業
・1987(昭和62)年4月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる
・2018(平成30)年9月15日:ICOCA対応IC専用機の導入により、「ICOCA」の利用が可能となる
・2019(平成31)年4月1日:駅の無人化
(駅 名 標)
(播州赤穂方面を望む)
(伊里駅駅舎)
(駅 舎 内)
撮影年月日:2013(平成25)年4月10日