1月22日は飛行船の日です。
1916(大正5)年の今日(1月22日)、我が国初の国産飛行船である大日本帝国陸軍の「雄飛号」が、所沢~大阪間で実験飛行を行いましたが、それを記念して1月22日は「飛行船の日」とりました。
この雄飛号は、1912(明治45)年6月にドイツから購入したものの、1913(大正2)年3月28日に破損したバルセヴァル式飛行船を改修したもので、臨時軍用気球研究会が開発して1915(大正4)年4月に竣工した飛行船です。
雄飛号の主要諸元は、容積:1万立方メートル、重量:8.1トン、全長:85.0m、全幅:15.5m、全高:22.5 m、乗組人員:6~12名、最大航速:12時間、巡航速度:57.6 km/h、最大速度:68.4 km/h、昇騰高:2.5km、最大航続時間:20時間。
雄飛号は所沢を離陸した後、途中で中間点の豊橋に着陸し、大阪までの全所要時間は11時間34分でした。
ちなみに、所沢への帰還飛行は機関不調のため行なわず、機体を分解し陸送されました。
飛行船とは、空気より比重の軽いガスをつめた袋によって機体を浮揚させ、これにエンジンやプロペラなどの推進用の動力を付けて操縦可能にした航空機の一種で、20世紀前半までは航空機輸送の担い手として大西洋横断飛行などにも就航していました。しかし、1937(昭和12)年5月6日にアメリカ合衆国ニュージャージー州マンチェスター・タウンシップにあるレイクハースト海軍飛行場で発生した「ヒンデンブルク号」の墜落事故を契機に飛行船の信頼性は失墜し、航空機輸送の担い手としての役割を終えました。
現在では、飛行船は公告宣伝用や大気圏の観測用等として、不燃性のヘリウムガスを利用した飛行船が小規模に使われおり、またラジコン飛行船の用途分野も広がっています。