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大阪市北区で行政書士・海事代理士・マンション管理士を営んでいる原田行政書士法務事務所の駅ブログ

主に学生時代から撮り続けている全国の駅の写真等をブログで毎日公開しています。

旧国鉄池北線 境野駅!

2019年06月02日 | 

北海道常呂郡置戸町にあった境野駅は、根室本線の池田駅と石北本線の北見駅とを結んでいた全線単線非電化の旧国鉄池北線(140.0km)の一般駅として、1922(大正11)年8月1日に開業しました(開業時は網走本線に所属)。

昭和40年代まではこの駅から沢山の木材が搬出され、その頃は千鳥式の相対式ホーム2面2線を有していて列車交換も可能で、駅舎横には貨物ホームと引込線もありました。しかし、その後の貨物取扱い廃止と駅の無人化により島式ホームが撤去され、単式ホーム1面1線だけになりました。
1967(昭和42)年に改築された木造駅舎が最後まで健在でした。

境野駅が属していた池北線は、1980(昭和55)年12月27日の国鉄再建法(日本国有鉄道経営再建促進特別措置法)施行による特定地方交通線選定の際には第2次特定地方交通線に選定されますが、営業キロが140kmもあった長大路線であったため地元の自治体が特別な配慮を求めたことや、沿線道路が未整備だったため、冬季の代替輸送に問題があるなどの理由により、1984(昭和59)年6月22日に一時廃止承認が保留されたものの、その後、運輸省(現在の国土交通省)の調査結果を受けて1985(昭和60)年8月2日に追加廃止承認されてしまいます。 しかし、池北線は長大4線(名寄本線・標津線・天北線・池北線)の中では最も営業係数(100円稼ぐのに必要な費用)が低かったことと沿線自治体や住民の熱意により、1988(昭和63)年11月14日の対策協議会において第3セクターとして存続することに決定しました。

その後、池北線は1987(昭和62)年4月1日の国鉄分割民営化により北海道旅客鉄道(JR北海道)に継承され、さらに1989(平成元)年6月5日に第3セクターの北海道ちほく高原鉄道に転換されますが、2006(平成18)年4月21日に同鉄道が経営悪化で廃止されたことにより、境野駅も廃駅となりました。

  <境野駅の年表>

 ・1922(大正11)年8月1日:鉄道省網走本線の一般駅として開業
 ・1949(昭和24)年6月1日:日本国有鉄道に移管
 ・1961(昭和36)年6月1日:網走本線のうち、池田~北見間が池北線に改称されたことに伴い、同線の所属となる
 ・1975(昭和50)年12月25日:貨物取扱い廃止
 ・1984(昭和59)年2月1日:荷物取扱い廃止
 ・1985(昭和60)年8月2日:第2次廃止対象特定地方交通線に選定される
 ・1986(昭和61)年11月1日:駅の無人化
 ・1987(昭和62)年4月1日:国鉄分割民営化により北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅となる
 ・1989(平成元)年6月4日:北海道ちほく高原鉄道の駅となる
 ・2006(平成18)年4月21日:北海道ちほく高原鉄道が廃止されたことにより廃駅となる

  
(駅 名 標)

 

 
(駅舎・ホーム側)

 
(境野駅駅舎) 

 
 撮影年月日:1989(平成元)年3月20日