北海道上川郡和寒町にあるJR北海道の塩狩駅は、旭川駅から名寄駅を経て稚内駅までを結んでいる宗谷本線(259,4km)の駅です。 もともとは国鉄宗谷線の塩狩信号所として、1916(大正5)年9月5日に開業しました。
千鳥式に配置された相対式ホーム2面2線を有していて列車交換可能な無人駅です。
古い木造駅舎が健在です。
この塩狩駅は作家・三浦綾子の小説「塩狩峠」で有名になった駅で、1909(明治42)年2月28日の早朝、駅の下の塩狩峠に差しかかった旅客列車の最後尾の客車の連結器がはずれて客車が急勾配を暴走しかけたところ、当時鉄道院(国鉄の前身)旭川事務局の職員だったキリスト教徒の長野政雄が自分の身を犠牲にし、客車の下敷きとなって乗客の命を救いました。
線路脇には、長野政雄の遺徳顕彰碑が建てられています。
<塩狩駅の年表>
・1916(大正5)年9月5日:鉄道院宗谷線の塩狩信号所として開業
・1919(大正8)年10月20日:線路名が宗谷本線に改称され、同線の所属となる
・1922(大正11)年4月1日:塩狩信号場に改称される
・1924(大正13)年11月25日:旅客駅に昇格して塩狩駅となる、荷物取扱い開始
・1927(昭和2)年9月1日:貨物取扱い開始
・1974(昭和49)年10月1日:貨物取扱い廃止
・1984(昭和59)年2月1日:荷物取扱い廃止
・1984(昭和59)年11月10日:運転要員を除いて駅の無人化
・1986(昭和61)年11月1日:駅の完全無人化
・1987(昭和62)年4月1日:国鉄分割民営化により北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅となる
(駅 名 標)
(旭川方面を望む)
(名寄方面を望む)
(塩狩駅駅舎)
撮影年月日:2004(平成16)年6月18日