電車でいただく娘のエピソード①

　娘(現在41歳)は､小学生の頃によく電車の中で知らない人からお金をもらいました｡いえいえ､大金ではありません｡

　帰省の度に､富山までの電車の中でも遊べるように､ノートと筆記用具を持っていました｡何はなくとも｡

　ほぼ満員の総武線で､隣に座っていたおばさん(当時は私にとってもおばさん､今なら私より若い)が､バッグ👜をごそごそしました｡「あらっ❗ペンを忘れたわあ｡困ったわぁ」と､それは本当に困るんだろうなあと思えるくらいの独り言｡

　当時でも､駅やコンビニにもペンくらい手に入るとは思いましたが､娘に「えんぴつあげたら?」と話してみました｡娘は単純で､おばさんにえんぴつをあげたのですが､却ってご迷惑だったかも。使いかけのえんぴつに１００円くださったのです。これには困りました。だってそこらへんでボールペンを買っても１００円の当時でさえ。「気持ちが嬉しかった」と言ってくださり、満員の電車の中でもあり、お返しするのは断念しました。