2011年11月19日(土)。この日「はなはなひろば」は5周年記念日として、記念音楽会を開きました。
あいにく本降りの雨となってしまい、小さなこどもたちを連れてひろばまでやってくるのは、とてもたいへんなことなのですが、予約されていた親子がそして飛び入りの親子が参加してくれました。お父さんもご一緒で来てくれた方もいて、これもとても嬉しいことでした。
ひろばの中は、いっぱいの人で埋まり、文字通り立錐の余地もありませんでした。
また、すでにひろばを卒業した子どもたちが何人も来てくれたのも嬉しいことでした。いつまでも忘れないで、ひろばの情報をキャッチしてくれているのですね。
YMO(横浜マザーズオーケストラ)の3人の演奏者は、いずれも「ママさん」でした。トランペットの下松さん、ホルンの山崎さん、トロンボーンの浜田さん。それに応援の鈴木さんがチューバで参加してくれました。
身支度を済ませて登場した時それぞれの頭には、可愛い帽子が,リボンがちょこんと乗って、それだけでアットホームな音楽会の雰囲気を作ってくれていました。子どもたちも、思わず歓声を上げていました。
これらの金管楽器を身近で見ることも、音を聞くことも日常的にはないことなので、興味深々だったようです。とりわけ、それぞれの楽器で動物の鳴き声を吹いた時には、「何の泣き声?」という問いに、それぞれ「ウシ」「ゾウ」などと答えが返ってきました。
子どもたちが飽きることのないよう、良く知っていて一緒に歌える曲、絵をめくりながら目でも楽しみながらの曲、そして手遊び歌などが、次々に演奏されました。
大人も楽しめるようにと、サウンド・オブ・ミュージックからの曲も用意されていました。
最後は、アンパンマンマーチで締めくくりとなりました。
子どもたちは、日常のひろばでも、音楽がどこからか聞こえてくると体が自然に動き出し、その世界に入り込んでいく光景が見られますが、この日は生演奏の迫力に圧倒されたようで、びっくりし、驚きもした様子でじっと見つめていました。
そうですよね。誰だって手が届くほどの距離で金管楽器がいっぺんに音を出すのに出くわしたらびっくり仰天です。
演奏者はすべてお母さんで、仕事・子育て・そして趣味のオーケストラメンバーと、1人3役をしている方もいました。妊娠6ヶ月で、トランペットを吹いていた方がいました。元気よく吹いている姿を見て、すごいことだと感服するばかりでした。
ほんとに音楽が好きなんだなあ。子どもたちが好きなんだなあ、と思いました。聞いている子どもたちへのまなざしが優しく、一緒になって楽しもうとされていましたから。
演奏者の唇の動きをラッパによって増幅するのだと聞いたことがあります。ママさんたちの気持ちが、そのまま楽器を通してわたしたちの心にまで通じたのではないでしょうか。
この日、3.11以来わたしたちがずーっと協力し支援してきた陸前高田の「きらりんきっず」代表伊藤さんが、遠いところをわざわざ駆けつけてきて下さいました。当初、現地の様子、現況などお話いただくことを予定していましたが、時間と会場の込み具合から断念したのは、伊藤さんに申し訳なかったと反省しています。
わっくんひろばの浅野さん、そして横浜市子ども支援課の雙田さんも、お忙しい中を、お祝いに駆けつけてきてくださいました。ありがとうございました。
また、利用者のご家族Nさんから過分なお祝い金をいただき、また花月園不動産さんからもお心遣いをしていただきました。この、5年間地域に根ざした活動をと思っていたわたしたちにとって、とりわけ嬉しく、ありがたいことでありました。
ご近所の商店を中心に、記念品として用意した「子育て饅頭」を例年お配りしておりますが、今年は皆さんの好意的な受け止めを感じて、これも私たちのとって何よりのことだと思っております。
明日からは、6年目のひろば開始となります。一時預かりも始まり、今までの活動に加えて新たな展開がありそうです。ひろばが、親子にとって居心地の良いスペースとして、商店街の中で愛される存在としていかれるよう、スタッフが協力していこうと思っています。なにとぞ、ご支援のほどお願い申し上げます。
5周年記念日に間に合うようにと、テントをリニューアルいたしました。(見てネ!)
(番外)YMOの方が、演奏終了後、「きらりんきっず」伊藤さんにそっとカンパを渡しておられました。予期せぬ出来事で、伊藤さんは最初固辞されていましたが、ついには涙ながらに受け取られていました。
傍らで見せていただいていたわたしは、「人の和が、人の輪を広げていくんだ」と、あらためて、「ひと」の力の偉大さを確信したものでした。
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