先日(12月4日)、大阪心斎橋で開催された「気象サイエンスカフェ in 関西」に参加してきました!
私はIPCC勉強会の絡みで、「はしぐち。」さんに緊急のお知らせをいただいたのですが、ふたを開けてみると?予想外に参加者数が多かった。うち美しき女性が5名(もちろんワタシを含めて!)参加しておりました(笑)
場所は、心斎橋筋のそごう・大丸から一ブロック南へ下り、ヨーロッパ通りを東へ少し入ったところにある正統派風(笑)の喫茶館「英國屋」(@三和実業㈱)の大阪心斎橋本店さん。
緑色の看板が目立つ
ここで貸切りにするのだろうか、一般の利用者の方々はどうするのだろうかと思っていました。3階にフリースペースがあったとは...。
こちらが個室の入り口
値段的に、Aコースはサイエンスカフェにぴったりのプランじゃないですかね?
しかし今回、主催者も入れて30名弱という盛況。横長というか縦長というか...なスペースで、ゆったりと話を聞くというような環境では残念ながらありませんでした。もう少しセッティングの仕様があったのかなぁ。
あと、飲み物を出す段になって、その場で注文をとったりしていたので、無駄に集中が途切れるカンジでした。主催者との打ち合わせが出来ていなかったのかしらとか、ウェイター教育は?とか、いろいろ書き出すとキリがないです。マイカフェの不手際を棚に上げて、こうるさくてスミマセン。
まぁシフォンケーキは確かに美味しかったですし、飲み物を全種類から選べるというのもラッキーでした。ワタシはロイヤルミルクティーを注文しました。
ボリュームも嬉しいシフォンケーキ
さて、関西で気象サイエンスカフェが開催されるのは第二回目。第一回目は「サイエンスカフェ神戸」との共催でしたが、今回は初の独立運営みたい。主催は、日本気象学会関西支部と関西気象予報士会。
ゲストスピーカーは、元気象庁の方で現在は京都大学の防災研究所の教授をされている方らしい。
しょっぱなから、いわゆる今年夏の「ゲリラ豪雨」の話題が出たのでツカミはOK、興味津々でした。
が、なんだかんだと結局、制限時間の2時間を喋り尽くしちゃった感。やっちゃった感...ですかねぇ?
ファシリテーターの方が意識的に途中で質問を受け付けたり、飲み物の注文などで不本意な?ブレイクがあったがゆえに、いわゆる「ぶっ通し拷問」ではなく、気づいたら結局は...みたいなカンジでしたが...。ゲストスピーカーの方は、とにかく用意した「パワーポイント」をすべて紹介しなければという使命感に燃えているようでした。
失礼ながら比較しちゃいますと、実はサイエンスアゴラ前日に、東京神保町の某サイエンスカフェに参加したのですが、その時のような「ぶっ通し拷問」ではありませんでした。
あの時の経験はほんとうに酷くて、さすがのワタシもレポート出来かねていたのですが、逆に「これがサイエンスカフェ?サイエンスカフェって何なの?」という問題意識が喚起された経験でした。かなり遅いですけど、去年のK_Tachibanaさんらの危機感がようやく共有されたというか...(爆)
ちなみに、お店のおもてなしという点からは、東京神保町の方が数段上でした。
ゲストの語りという点からは...
一つには、ファシリテーターの役割が思う以上に大きいと実感しました。神保町の場合を失敗例にして申し訳ないですが、「一般の人の前で喋るのが初めてだ」と自己紹介されたゲストを全くもって放任していながら、「私はファシリテーターです」などと、どうしてと言えるのかと。マジで疑問に思いました。
二つには、ゲストの経歴の豊かさの違いを感じました。今回の気象サイエンスカフェのスピーカーは、元気象庁、つまり元官僚だった方でしたが、どこかでふっきれた話を聞けたような気がします...。 事実、「役人は、自分の思う好き勝手なことが言えないから研究者になった」などとぶっちゃけておられました。「研究者は誰しも自分の研究に結び付けたいのだ」とも...。
三つには、テーマ(専門分野)における裾野の広さでしょうか。今回の気象学の裾野(あるいは最前線?)には、ご承知のように気象予報士の方々が居られます。ワタシの隣に3人連れで来られていた美しい女性たちは、その資格をとるための勉強中のようでして、積極的に質問をされておられました。
あちゃ~。気づいたら話の内容について全然レポートできてませんな。少し軌道修正おば。(いい加減に聞いた話を抜き書きしますので、間違いがあればご指摘ください)
「地球温暖化と異常気象」という大胆なタイトルでしたが...
結局は因果関係では語れない(非線形の)大気現象。原因はひとつで、結果はふたつあるのが大気現象の常なので、来年の天気予測が外れたからといって責めないでね~というシメで終わりました。よく言われているように、10日以上の天気予測は原理的に無理なのですね。
しかしまぁ、気になるのは「ゲリラ豪雨」。だってツカミだったんだし。
日本の夏の天候を特徴づけるのは二つの高気圧(「オホーツク海高気圧」と「小笠原高気圧」)で、そのせめぎあいで決まるので、地理的には大変予測が難しいらしいのですが、フィリピン海沖の天候が判れば、相対的水平的な海面水温分布が決め手なので解明される。じゃあ、フィリピン海沖の天候はどこで決まるのかというと、どうも北インド洋付近の海面水温の上昇で決まるみたいで...。さらに、エルニーニョの次の夏は、日本の気候が不順だという統計があって、これが北インド洋付近に影響しているのかどうかとか...。
で結局、日本の夏は、暑いか寒いかのどちらかになるよ、な~んて言われちゃった。いや、でも、つまり、どちらかというのは、極端な気候になるってことで、温暖化の影響ってそういうことなんだと...。むしろ雨が大量に降って寒い夏が多いかもしれないとか。やっぱりゲリラ豪雨は継続か?
あと、都市化の影響との差を見分けるのは難しいですがと前置きされて、温暖化によって、日本の季節変化には変調が見受けられるということ。海面水温の分布が北半球で高いため、例えば、夏から冬への季節変化が遅れ気味になるだろうとのことです。
全球的に温暖化しているがゆえに、夏の北極の氷が少なくなる。そうすると日本の初冬はむしろ寒くなるという現象(ロスビー波により影響が地理的に固定化されてしまう)にはビックリでした。
というわけで、「初冬」は寒くなるみたいですねぇ。
皆さん、お風邪にはお気をつけくださいませ。
http://scienceportal.jp/contents/guide/report/0811/081121.html
話題提供者の話の内容は書いてありますけど,肝心の参加者との対話のことには触れていないようです.
デザートが凝っているのはいいんですが.
すごく上手にまとまってますね...感心&尊敬。
ただ、事前取材をすれば参加しなくても書ける文章かなぁとか思いました...おっしゃるように、参加者とのやり取りが全く書かれていない。とても良い質問というか意見が出たんですよ(ワタシは、その参加者の質問によって、なるほど!そういうことを喋ってはったのかぁ~と気づいたぐらいです)
まぁ、ここのカフェはそういうスタイルなのかもしれませんね...あんまり人のこと、言うのよそう...
デザートはとにかく良かったです。当日はサンドウィッチでしたが、他の回を見てもアイデア満点!
心配はしていたのですが、お手伝いを申し出ても必要なさそうだったので、家で大人しくしていた私です。微妙にコメントしにくい立場です(笑)
様々なサイエンスカフェを見ていても、「カフェをやること」が目的になっていて、中身まではきちんと理解していない人も多いです。学会としてやるならば、できればこういうのは上層部だけでなく、若手も一緒になって作り上げていく仕組みになればなぁ~、と思うのですが。(そうすれば少しは意識改革になるかと)
横長な会場だったので、縦横無尽に移動していたし、質問を受けるときは、質問者の近くに寄って行ってたし。
確かにスタッフが「おじさん」ばかりで若手が見当たらないのは残念でした。「はしぐち。」さんや、予報士勉強中の女性など、少し花があればよかったような気もしますね~。