
大阪水曜ほっと集談会一世です。
長く自助グループで活動しておりますと、わかっていても行動ができない、
頑張りたいけど頑張れないという現役世代の悲痛な声を聞くことがあります。
客観的事実をいえば充分すぎるほどがんばっておられるのです。
でも自分はけっしてそのようには思えないのです。
そんなときはどんな言葉も響かないと思うのです。
ましてや森田療法では、〇〇であるなどと言われてもお仕着せにしかならないと思うのです。
出来るだけじっくりと相手の話を聞きながら最後には.応援しています、と言うように心がけています。
現代人に必要なのは、帚木 蓬生先生が言われるように共感ではないでしょうか!
子育てと同じですね。
休職や結婚など人生の大きな決断に関しては当事者ではないので.何も出来ないのです。
見守るしかないのです。
それから特に抑鬱傾向の強い人には、行動を促してはいけません。
必要なのは休息だからです。
かつて私も毎日12時間近い勤務拘束に加え休日出勤を繰り返していました。
当然のごとく疲れている感覚ですら麻痺してしまっていたのです。
当時のことを振り返りますと不思議なことに職場はもちろん、自助グループでさえ休んだ方が良いですよと言われなかった。
いや言われていたかもしれませんが、それぐらい何もかも心に入ってこなかったのです。
でもそのような時期も必要かもしれません。
私たちは、森田療法を通じて※ネガティブ・ケイパビリティを育みながら生きているのです。
ネガティブ・ケイパビリティについては、精神科医で作家の帚木 蓬生氏の書かれた、
ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力 (朝日選書)
をお読みください。
2025.4.18 一世
※『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』