映画「袴田巌」プロジェクト    

2016年 春 全国ロードショー        

”障害者”という言葉の使われ方に感じる違和感!

2016-08-02 07:40:22 | 監督日記
私の2作目の作品は
「空想劇場〜若竹ミュージカル物語〜」という。


作り終えて、力もお金も尽き、
ほとんど配給宣伝できないまま
一番手をかけてあげられなかった。


だから「それ観てない!」と言う人が多い。
でも、まぁ、言うまでもなく”名作”なのだが(笑)。


20年以上前、特別支援学校を卒業した学生、
保護者、先生、そして支援者などが集まって
ミュージカルをはじめた。


最初はダウン症や自閉症のメンバー支援、
居場所作りとしてはじまったのだが
年月を重ねるたびにいつのまにかメンバーみんなの
生きがいになった。自前のオーケストラまでできて、
3〜4年かけてひとつの作品をゆっくり作り上げていく。


「歌はへた踊りもいまいち、でもなんだか感動する!」

映画のキャッチフレーズだ。



ある上映会の時、Kさんの父親の言葉が印象的だった。


「ざまあみろという気持ち、
この子の親で良かったと心から思う。
宝くじに当たったようなもの、
だからざまあみろ、ええやろ〜」と胸を張った。


メンバーたちは口をそろえて言う。
「”障害者”ミュージカルと呼ばれるのが一番イヤ!」



この間の報道やコメントに違和感を感じる。


例えばNHKは「”障害者”殺人」、
「”障害者”の命の尊さを考える」みたいな感じ。


例えばコメントでよく出てくるのは
「”障害”のある人もない人も…」
「”障害者”も健常者も…」


みんな自分に”障害”がないとでも思っているのだろうか?
”障害者”と”健常者”はどこで線引きされているのだろうか?
”障害”とはなんなんだろうか?


”障害者”と口に出した時点で自分はそうでないという前提で
話が進む、その時には健常者として話しているのだろう。

いつも思う、全員”障害者”と言う方がわかりやすい、
それぞれ”障害”の重さも種類も違う。
でもみんななんらかの”障害”を持っているはずだ。


「”障害者”殺人」
あまりにもざっくりすぎて胸の奥がザラザラする。

殺された被害者の名前も報道されることなく
ひとり一人の存在がまっく見えてこない。

そして「”障害者”の命の尊さを考える」のだと言う。


近々、空想劇場の上映会をやろうと思う。





ドキュメンタリーとフィクション

2016-02-29 18:31:29 | 監督日記
ぼやき

ベルリン映画祭のコンペ部門で最高賞、
金熊賞を受賞したのはドキュメンタリーだという。
フィクションとドキュメンタリーが
同じフィールドに上がっていることをうれしく思う。

ひるがえって日本はどうだろう。
くっきりと見えない線が引かれているような気がする。

傲慢に聞こえるかもしれないが
あえて言わせて欲しい。

自分がつくったドキュメンタリー映画
「袴田巖 夢の間の世の中」の中で繰り広げられる
人間ドラマはフィクションでは到底表現しきれない
何かが映っているように思う。
大げさに言えば袴田巖さんが人間を回復していく
その歴史的瞬間に我々は立ち会いカメラを回したのだ。

どんな役者にも袴田巖さんは演じられないだろうし
秀子さんをキャスティングできない。

2人が発するひとこと一言は脚本では書けないセリフであり
シナリオでは書けないシーンが展開される。

ドキュメンタリーだけが凄いなんて
話をしているわけではない。

フィクションだろうがドキュメンタリーだろうが
良いものは良い!ダメなものはダメ!なんだと思う。

だから有名なアイドルや役者がバラエティーにでて
番宣しているような映画(それが悪いと言っているのではない)だけでなく、
まずはドキュメンタリー映画も
同じように観て欲しい。


いつも事務所にスクーターで通うとき
スタジオジブリの前を通る。

冗談で時々「ライバルはジブリです。」と
言うときがある。

いやスピルバーグでもタランティーノでも良い。

もちろんまだまだ力不足なことは重々承知している。

しかし同じ”映画”というフィールドに立っていると
作り手の方も自覚していることが大切なんだと思う。


劇場公開がはじまった。

まずは1335万人住んでいる東京の
ポレポレ東中野1館からのスタートだ。
96席、1日2回。

とにかく観て欲しい。

金聖雄

ポレポレ東中野上映スタート!!

2016-02-27 21:10:59 | スタッフ日記
初日が終了致しました!初回は満員御礼!

朝早くから開場を待っている方もいらっしゃって、劇場の通路から溢れるほど長蛇の列が出来ていました。








本日のゲストトークは袴田秀子さんと金聖雄監督でした。



真剣な表情で語るおふたり、時に笑いも起こり、あっという間に時間が過ぎてしまいました。






パンフレットと手ぬぐいをお買い求めの声も多く、いいスタートが切れたのではないでしょうか。






初日限定のイリスト風味あんぱんは、好評につき完売致しました!



本日はご来場いただきまして誠にありがとうございます!



ご覧頂いた皆様が口コミで映画を広めて頂けたら嬉しいです。

これからポレポレ東中野にて5週間上映いたします。

よろしくお願い致します!!!!





12月10日完成試写会のご報告

2015-12-13 12:22:50 | プロデューサー日記


12月10日に日比谷図書館コンベンションホールにて完成試写会を行いました。
製作資金をご支援いただいた方への初めてのお披露目です。






秀子さんにも来ていただき金監督とのトークの様子。「笑いがあって、優しい映画だね」とお褒めのお言葉を頂きました。金監督は照れながら「つくった甲斐があった。」と、嬉しそうにつぶやいていました。






映画にも出て頂いていて応援団であり狭山事件冤罪被害者の石川一雄さん、早智子さん、布川事件冤罪被害者の桜井昌司さんにもお越しいただきました。早智子さんは映画をご覧になるのはこの日で二度目なのですが「一度目よりも二度目の方がいい。いろんなことが徐々に見えてくる。」とおっしゃいました。






応援団の一人で映画監督の周防監督におこしいただき上映終了後に感想を頂きました。これから多くの人に映画をみてもらえるよう協力していきたいとおっしゃって下さいました。そのお気持ちだけでも支えになります。






報道関係の方にも取材にきて頂きました。多くの人に映画を知ってもらう機会が増えてありがたいです。






最後にはご来場いただいた皆様と写真を撮って終了いたしました。



多くの方にご来場いただき嬉しい限りです!
アンケート用紙にびっしりと感想を書いて下さる方や、face bookで今日の出来事として発信して下さったりありがとうございます。多くの人に様々な形で支えられていることを実感した一日でした。(E)

ご支援について~"映画エンドロールにお名前クレジット"は9月30日入金分まで!!

2015-09-08 19:30:38 | スタッフ日記
皆さまからの御支援に支えられている本プロジェクト。
映画は11月の完成を目指し、日々編集作業中。

事務所には新しい仲間も加わり、「映画つくっている感」が高まっています。





映画製作の現場に立ち会うのは初めての体験なのでわくわくしながら見守っております。



さて。本日は大切なお知らせです。
映画エンドロールクレジットにお名前クレジット
(※1万円以上御支援頂いた方)は、編集の都合上
9月30日ご入金分までとさせていただきます旨、ご了承ください。
タイミングを逃していた方は是非この機会に!!(R)