永遠のさすらい人Return

管理人えーじの艦これ、グラブル、政治外交、日常等をつづるブログ。

久しぶりにSS

2015年06月30日 | 艦これSS
【艦これ】
※妄想航海(プレイ)日誌
久しぶりにSS書いてみた、今回はヴェールヌイ視点。

【コード吹雪・反撃の誘い】
~鎮守府内・廊下~
提督「吹雪、少しいいか」
吹雪「あっ……し、失礼しますっ!」

タッタッタッタッ……(吹雪走り去る

提督「はあ……まだダメか」
Bep「仕方ないさ、あれだけの事をしてしまったんだから」

今走り去っていった吹雪と司令官の関係はぎこちないものになっている。
つい最近までは普通に話していたけど、ある事件を境に吹雪が司令官を避けるようになった。

提督「事故とはいえ、年頃の娘の唇を奪ってしまったのはマズかったな……」
Bep「そう思ってるなら呼び出して、もう一度謝ったらどうかな」
提督「個人的な事情で呼び出すのは気が引けるが……。事情が事情だ、そうするしかないな」

ついに司令官は覚悟を決めたみたいだ。
この問題、はたしてどうなるんだろうか。

~執務室~
吹雪「お、お呼びでしょうか司令官!」
提督「そんなに緊張するな。肩の力を抜いて楽にしてくれ」
吹雪「は、はいっ!」

司令官は相好を崩して話しかけるが、ガチガチになっている吹雪には効果が薄かった。
一息つくと、司令官は本題に入る。

提督「吹雪、この間はすまなかったな。その、一週間前の件は」
吹雪「いえっ、大丈夫です!」
提督「本当か?」
吹雪「は、はい!」
提督「なら、どうして俺を避けているんだ?」
吹雪「それは、そのう……えと……」

挙動不審なのは最初からだけど、返事も歯切れが悪い。

提督「大丈夫だ、絶対に怒ったりしない。だから正直に言ってほしい」
吹雪「……かしくて……」
提督「すまない、よく聞こえなかった。もう一度言ってくれ」
吹雪「しっ、司令官と、顔を合わせるのが、恥ずかしくてっ……」
提督「俺と顔を合わせるのが恥ずかしい……?」

この時、私は吹雪の気持ちが痛いほどよくわかった。
でも司令官は「何故?」と言わんばかりに困惑している。
そういう女性の心理を、男性の司令官に理解しろというのは無理な話かもしれない。

Bep「女性にはそういう時もあるんだよ、司令官」

だから私は、わざと曖昧な言葉を使ってフォローを入れた。
司令官の性格なら理解できなくてもそういうものかと納得すると思っていた。

提督「しかし、ずっとそんな調子では困るな」

……私の見通しが甘かったと言う他ない。
司令官が自分の感情を抑えるというところまではわかっていたけど、問題解決はそれより優先順位が上だった。
司令官の優先順位は 仕事 > プライベート だという事を完全に失念していた。

吹雪「すみません、司令官……」(しょぼーん

確かに司令官は怒ってないが、心情をわかってもらえなかった吹雪はガッカリしている。
司令官が取り乱していた上での言葉なら、まだマシだったのに……。
きっと今頃、吹雪の中の司令官の株は大暴落してるはずだ。

でも、奇跡が起こった。

提督「お前の元気な姿を見たり声を聴いたりできないのは俺も寂しい。
   恥ずかしがる理由はわからないが、早く顔を見て話せるようになってくれ」
吹雪「しれいかん……はいっ!」(ぱあああ
Bep(余計な事をしたかな)

司令官の近くにいるからと、わかっていた気になってた自分を戒めて反省。
すこし鈍いところはあるけど、ちゃんとフォローを入れられるこの人は、やっぱり私たちの司令官だ。
とにかく問題は片付くと思う、これで一安心……

吹雪「……あの、司令官」
提督「ん、なんだ?」
吹雪「あ、明日、一緒に街までお出かけしませんかっ!!」

……最後にとんでもない爆弾を仕掛ける特型駆逐艦一番艦。

吹雪「鈴谷さんと熊野さんとは、一緒にお出かけしたんですよね? それに私も非番だから……」
提督「……ふむ」
吹雪「だめ、ですか……?」
提督「……今は急な仕事もない、明日ならいいぞ」
吹雪「ほ、本当ですか!?」
提督「ああ、詫びもしたいからな。むしろ俺がお願いしたいくらいだ」
Bep(…………)

鈴谷さんと熊野さんに続いて吹雪からも出遅れてしまった。
しかも今回は司令官も乗り気だし、正当な理由があるから邪魔もできない……。

提督「というわけでヴェル、明日は留守を頼むぞ。急を要する案件が来たら連絡をくれ」
Bep「わ、わかった。任せてくれ」

これは、司令官を理解した気になっていた私への罰かもしれない。



続く(?


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