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通訳案内士のブログ

⭕️⭕️⭕️英語を使い訪日観光客を案内する職業「全国通訳案内士」の日常と英語学習などを綴ります⭕️⭕️⭕️

Sense of humor

2024-09-26 | 通訳ガイド/everyday life
この間の富士箱根バスツアーに英語がほとんど分からない韓国人男性一名が参加され、箱根の大涌谷で迷子になってしまいました。



その日は早雲山駅からロープウェイに乗って大涌谷へ行き、30分の自由時間の後、大涌谷の駐車場で待っているバスに乗って桃源台港へ行くという予定でした。



総勢30名ちょっと。



ロープウェイから降りて全員をロープウェイ駅の外の展望デッキに集め、そこから見下ろせるバス駐車場に停まっている私たちのバスを指さして4時半集合と伝え解散しました。



ところが4時半になっても一人だけ帰ってきません。その韓国人男性でした。



4時40分まで探しましたがどこにもいません。



本当は考えたくもないのですがこういう時に考えられるのはただ一つ、ロープウェイに乗ってしまい桃源台か早雲山に行ってしまった。ということです。



もし桃源台駅にロープウェイで行っててくれれば、そのまま5時出航の海賊船に乗れるのでちょうど良いのですが、望みは薄そうです(動物も人間も迷子になった時は元の場所=早雲山駅に戻ろうという意識が働くものらしい)。



とりあえず桃源台のロープウェイの駅と早雲山駅に電話を入れ、うちのお客さんらしき人がいたら「保護」してもらうように頼みました。



定期観光のバスツアーに参加しているお客さんは大体その会社の特徴あるステッカーを服につけていて、ロープウェイや遊覧船のスタッフは皆そのことを知っているので話は早いのです。



可能性としては大涌谷のどこかにいることも考えられましたが、このままもたもたしていたら5時の最終船に間に合わなくなるので意を決して4時45分頃大涌谷をバスで出て桃源台へ向かいました。



道中、とても気掛かりでしたが、他のお客さんの手前何か言わないといけません。



I've done this tour over 250 times in my life, and I've never lost a single guest. But today might be the day... Oh! Mr. Kim(仮名), where the hell are you!?
と神妙かつ大袈裟に言って皆を沸かせました。



その後、多分彼はロープウェイで元の駅に戻ってしまったという私の予想も皆に伝えました。



そしたら桃源台到着寸前に早雲山駅のスタッフの方よりそれらしき人を「確保」したという連絡が入ったんです。



韓国語を少し喋るスタッフがいるらしく、そこを絶対動くなとそのお客さんに伝えてもらいました。



バスのお客さんも私の緊迫した様子の会話をじーっと見ていてました。電話を切ったあと、
They got him!
と言うとバス内は歓声に包まれました。



桃源台港到着後すぐに私は他のお客さんと船に乗らないといけないので、バスの運転手さんに早雲山駅まで戻ってもらい、その男性を拾ってから芦ノ湖対岸の箱根町港までバスをまわしてもらうよう頼みました。



本当はこんな無理なお願いはバスの運転手さんに頼めないし、断られて当然なのですが、当日は気心の知れた仲の良い運転手さんだったので本当に助かりました。



船は約25分で対岸につき、10分後くらいに韓国人男性を乗せたバスが箱根町港の駐車場に到着しました。



Kimさん(仮名)はバスから降りてくるや駆け寄ってきて「おー!アイムソーリー!アイムソーリー!」といいながら私に抱きついてきました。



ちなみにその日は富士山は全く見えず、箱根も芦ノ湖は夕方近くから霧が発生して景色もほとんど楽しめず。



でもこのKimさん(仮名)のincidentで車内は大いに盛り上がりました。



皆をバスに乗せた後
Everyone, Mr. Kim is back! Welcome back, Mr. Kim! Thanks to you, I was able to keep my streak going.
とマイクで言うと、大爆笑と拍手の渦が起こり、Kimさん本人は立ち上がって手を振って「アイムソーリー、エブリワン!アイムソーリー!」と応えて、さらに盛り上がりました。



奇妙な連帯感が生まれるのをこの日は特に感じました。



富士も見えず、箱根の景色も楽しめなかったはずなのに皆が楽しそうでした。



別の日のことです。



この日はプライベートツアーでアメリカ人のお客さん二人を明治神宮へ連れて行く途中、原宿駅の外で20人位の外国人グループを連れている知り合いの女性ガイドと遭遇しました。



すれ違い際に私が手を振って名前を呼ぶと、反応し、自分のお客さんたちに
He is my ex-boyfriend.
と言って私を指さしていました。



彼女の20人くらいのお客さんの目が一斉に私に向いて大爆笑が起こりました。



咄嗟に面白いことを言えて流石だなあと思いました。



私がKimさんをネタにしたように私がネタにされたわけですが、こういうのが場をすごく和ませ、ツアーを思い出深いものにさせてくれるんですよね。



humorって大切だなあとしみじみ思いました。





日比谷公園でトランプさんを支持する団体のデモに遭遇しました。これにはお客さんも苦笑いでした。




英語76点

2024-09-09 | 通訳ガイド/everyday life

今年の英語の一次試験をやってみたところ、76点でした。過去最高得点かもしれません。


後半の5点配分で3問落としてしまい、それが響いてしまったのですが、これらは英語というよりも一般常識を問われる問題だったので、全体的に自分の英語力は上がってきたのだと実感できて嬉しかったです。


ただ、同じ内容の試験をスペイン語で受ける自信はまだまだありません。片言で会話はできるようになってきましたが、相手がこちらに合わせてくれて、やっとという感じです。


コロナ中に「スペイン語をマスターするぞ!」と宣言して、気づけばもう三年近くが経ってしまいました。ここ2年近くはDuolingoのアプリ一本だけで勉強しています。年会費を払っている"Super Duolingo"です。


AI機能が搭載された"Max"版を一週間試してみましたが、価格に見合わないと感じたのでやめました。何度も書いていますが、このアプリはとても優秀です。


Duolingoは、赤ちゃんが身近な人たちから見聞きして、自然に言葉を話せるようになるのと同じように作られていると聞いたことがありますが、実際その通りだと思いました。文法はまず置いておいて、毎日コツコツ続けていけば、不思議と言葉が聞き取れるようになってきて、話せるようになってきます。


私はこのアプリで、英語でスペイン語を学び、またスペイン語で英語を学習しています。これを1日20分から30分、2年近く続けています。1日たりとも途切れたことはありません。


素晴らしいのは、文脈に適した単語、熟語、慣用句が身についてくることです。また、スペイン語の動詞の活用も、いちいち覚えなくても、なんとなく推測できるようになってきました。過去の学習経験から「予測」できるのです。


スペイン語のついでに、英語をスペイン語ベースで学び始めたのは最近のことですが、忘れかけていた初歩的な文法や、簡単な英語の気の利いた言い回しも身につき、大変役立っています。


話は変わりますが、先日東横線に乗っていたら、
"Please give up your seat to the elderly."
という英語のアナウンスが耳に入り、違和感を感じました。


「(優先席では)お年寄りに席をお譲りください」という日本語アナウンスに対する英訳ですが、日本語は控えめで、できればお願いするという感じです。しかし、英語の"give up"を使ったアナウンスは、かなり強い印象を受けました。この場合は、"offer"を使った方が良いのでは?と思いました。自然にそう思えたのは、コロナ以降ひたすら英語に浸っていたことや、Duolingoのおかげかもしれません。


頭の良い人なら、三年もあれば外国語をマスターしてしまうのかもしれませんが、私は「急がば回れ」の精神で、毎日赤ちゃんのようにスペイン語のシャワーを浴び続けていきたいと思います。そして、最後の最後で集中的に文法に取り組み、「一次試験」に挑みたいです。


*****


早朝ランニングですが、5月末に再開してから8月末でちょうど3ヶ月経ちました。体重は5月末に比べてちょうど3キロ減りました。


前回の報告では「見た目は変わらず」と書きましたが、鏡で見ると少し引き締まってきたように感じます。また、3ヶ月後くらいに報告できればと思います。