聖なる書物を読んで

現役JW29年目

コリント② (4)

2019-05-08 | 聖書
6:11~13「コリントス人よ、我々の口はあなた方に向かって開かれている。我々の心は広く開かれているのだ。あなた方は我々のところで狭くなっているのではない。あなた方自身の心の中で狭くなっているのである。同じ対応を---子どもに対するように申し上げるが、あなた方も開かれなさい」

パウロが回りくどい嫌味な言い方をする人だとよくわかる部分。
我々はあなた方に対して心を広げているのに、我々を批判するあなた方は心が狭い(我々が勝手にそう思っているのではなく実際にそうだ)、ものわかりの悪い子ども(親に対する子どもというより大人に対する子ども)に言うように言って聞かせるが、あなた方も、我々があなた方に取ってるのと同じ態度を我々に対して取りなさい、と。

こんな風に、「我々」と「あなた方」を分けて敵対関係にあるみたいにケンカ腰で上から語られたら、コリントの信者はますますパウロを受け入れられなくなっただろうなぁと推察される。

6:14~7:1
この部分は、パウロの文章ではないものが紛れ込んだのだろうと考えられている。ユダヤ教文書の言葉遣いや発想が多い(が、まったくパウロ的ではないとも言い切れない)。6:13は7:2につながる。

6:16~18
旧約の様々な箇所(5ヶ所?)からの引用での表現。ユダヤ教学者の間で見られる技術。(パウロも用いたがせいぜい2~3ヶ所の組み合わせ引用)

え~と、つまり、2:14~7:4に別の書が入り込んでいて、その中の6:14~7:1が別の文章の紛れ込み、ということになる。コリント②はなんだか分かり辛いなぁと思っていたけど、こういうことだったんだね~
それが分かって読むと、ずいぶん分かり易くなった~

(聖句は田川訳、田川建三氏「新約聖書 訳と註」パウロ書簡①を参照させていただきました)


コメントを投稿