先義後利

2005年05月20日 05時27分56秒 | ゲスト
センギコウリ

中国の儒学者旬子の教えから引用した言葉とのこと。
某百貨店をはじめ、社訓として多く用いられている言葉の一つですね。

義を先にし、利を後にする者は栄える

お客さまに喜んでもらえるためにどうしたらいいのかをまず考えなさい。
そうすれば、自然と利益がついてきます。

大切なのは、“どうしたらもうかるか”ではなくて
“どうしたら喜んでいただけるか”なんですね。

現在の言葉で言ったら「顧客第一主義」となるそうです。

もうずーっと前のことになりますが、
私も都内某百貨店の売り場に立って、販売員として働いたことがありました。
そのとき、売り場のマネジャーに口を酸っぱくして言われたこと。

ただ見ているだけの人も、トイレを探しているだけの人も、
店内にいる人は誰もがお客さまなの。
この人は何を求めているか、それに応えるのが販売員の務め。
それが、次のお客さまを生むの。
自分の商品を買ってくれる人だけがお客じゃないんだぞ。

当時、一番口うるさかったマネジャーでしたが、
いつもいつもそんなようなことを言っていたな~、と思い出しました。
これぞ、先義後利の心だったのですね。

どうしたら喜んでいただけるのか。
どうしたらお役に立つことができるのか。

何も言わず、「これ」と目的の物を買っていく人もいるでしょう。
でも、そういうお付き合いはそれきりになってしまうことも多いのです。
それならば、今日は目的の物だけを買いに来た人でも、
「明るい店内だな、気持ちのいい接客だな、また今度ゆっくり来てみよう」
と思っていただけるような雰囲気を、
無言の中につくり出せたらいいと思いませんか。

一つのお付き合いは、次につながり、
またその周りに広がり、
どんどん膨らんでいきます。
つなげていくのは「人」です。
「人」が「人」を呼ぶのです。
人のつながりが、結果として利益につながるのです。

そのためには、まず相手が何を求めているのかを知ることから始まります。
それは、コミュニケーションだと思います。
話しをするだけがコミュニケーションではありません。
お客さまにとって居心地のいい空気をつくること。
これも大切なコミュニケーションなのだと思います。

ああ、何だかその当時、
「どうしたらお客さまが私の売り場に足を止めてくれるのかしら」
と一生懸命考えていた自分を思い出して、
ちょっと熱く語っちゃいました。f(^^;) ポリポリ

いずれにしても、事の初めは“どうしたら喜んでもらえるか”なんですね。

今の私は、今の私の立場で、
この「先義後利」という言葉をしっかりかみしめたいと思います。

by テープ起こしグループ鸞 -Ran- kaki

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。